「...私、星夜が好きなの」
「...俺が...?」
言ってしまってからハッとする。
「ごっ、ごめんねっ、会って間もないのに可笑しいよねっ...!!」
掴んだ袖をパッと放すと、鞄にいそいそ荷物を片付ける。
私ってば、何を言っているんだろう...
えっ?好き?
これは恋慕なの?
外見はとても平静を装っていたが、内心はパニック状態だった。
星夜は無言のままだ。
何回か放課後話しただけの関係なのに、いきなり告白されてもって思うはずだ。
私は手元が狂って携帯を落としそうになった。
「わっ!」
携帯を押さえる手と手が重なる。
一瞬何があったのか解らない。
でも私は手を片方しか出していないはず───...
「ごっ、ごめっ」
星夜の白い手が私の手の上に..
「あっ、ありがとうっ...」
今日は何がなんだか解らない。
顔はお風呂の中みたいにかっかして、手は小さく震える。
星夜は手をどかさなかった。
「せっ、星夜..?」
星夜は無言のままだ。
どうしよう。
まともに顔が見れない。
思わず視線を足元へ運んだときだった。
額に柔らかいなにかが当たった。
「....っ?!」
視線を戻すと、目の前には星夜の喉元。
ゆっくりと離れる星夜の手。
すべての時が止まった気がした。
呆然とする私を残し、星夜は悪戯に微笑むと、教室を去っていった。
一人残された私は我に帰るとさっきの出来事を思い出した。
「どうしよう..っ」
額を抑えて、状況を把握すると、私は腰が抜けたように床に座った。
此処まで胸が高鳴るのは初めてだ。
「すっ、少し休んでいこう..」
私は火照りを冷ますために窓まであんよしていった。
続