これ、なんだと思いますか?

答えはまたのちほど

昨日はチェコ映画祭に行くつもりでしたが、急遽予定を変更。
とあるアーティストが参加するシンポジウムを聴いてきました。

お目当ては岩井俊雄さんというアーティストがヤマハと共同開発した21世紀の楽器「TENORI-ON」に関するスペシャルトーク&ライブです。
岩井俊雄とは…乱暴を承知でひと言で行ってしまうと“メディアアート界の風雲児”ってなふうに私の中では位置づけている人。
彼を知ったのは大学を卒業して間もなくの頃。原宿のラフォーレミュージアムで個展を観てツボにジャストミートしたんです。音や触覚を光や映像で表現する、いわばインタラクティヴな作品が昔から好きだったので。
ガラスケースの中で「観るだけよ。触っちゃダメ」と取り澄ましているゲージツ作品よりも、「オイラは観る人が参加してくれて初めて作品として成り立つのさ。カモ~ン♪」てなのがお気に入り。
あ、もちろん名作に接して眼福にあずかり、心の栄養を摂取するのも好きですよ。言うまでもなく。(笑)

えーと、そうそう「TENORI-ON」だった。
これはですね、音楽好きだけど自分で楽器が演奏できない。でも自分で音を作って出したい!という人に向けて、そういう人でも演奏できる楽しい楽器を作ろうぜ!というのが企画の発端だったのだそうです。なにしろ岩井さん自身がそういう人なので。
ほいでもって「自分の気持ちをインプットして音と光でアウトプットする」ちゅーコンセプトらしいの。(時々睡魔に襲われながら昨日話を聞いた限りでは)

言葉で長々と説明しても伝わりにくいですから、ちょっとサイト を見てみていただけますか?
何人かのミュージシャンがTENORI-ONを演奏しているヴィデオ も見られます。


うーん、この電子音は好きずきがありそうですね。
それと、全然楽器っぽくないフォルム。(笑) もちろん“ぽくなさ”を狙ったのでしょうけど。
でも手元にあったらちょっと楽しいかも♪
ミュージシャン達も、まるでとびきりのオモチャ(←いい意味で!)をもらった子供のように目を輝かせていますし。
ペンギンカフェオーケストラ初のトリビュートアルバム(ってなに?)にもTENORI-ONが使われているのだそうな。

長年の開発作業の結果、今年9月からイギリスでの試験販売が始まりました。日本ではまだだって。
これ、新世代楽器として受け容れられ、浸透するでしょうか?

80年代に流行したS.ライヒやP.ブーレーズ、クセナキスらの電子音楽。
コンセプト的には面白かったけど、ただ機械を操作しているだけのコンサート風景というのがどうしても私には馴染めませんでした。
やっぱ生身の肉体でしょうよ!ってとこから抜けきれなくて。役者出身なんてそんなものなのだ。(笑)
えと、話をTENORI-ONに戻すと(どうも脱線しがちだなぁ)電子音楽の作曲家たちがやってたことがシロウトでももっと簡単にできる楽器なんですよってこと?

昨日のデモ演奏を見た限りでは、TVゲームのコントローラーを操作している姿にちょっと似ていましたが。
学園祭で「TENORI-ONのライヴやるんだぜ~い!音譜」「きゃー、カッコイイードキドキ」というのがあまり想像できないスタイルでした。

ま、なんだかんだ言って岩井さんは好きだし、新しいものも好きだし、やっぱり面白そうだし、日本発売開始されたら買っちゃうかもしれないなー。
んー・・・値段にもよるけど。(汗)

わりと話題になったのでご存知の方も多いかと思いますが、岩井さんはN天堂DSソフト「エレクトロプランクトン」 の作者でもあります。TENORI-ONもかなりこれに近い、というか発展形なんだろうなと。
で、エレクトロプランクトン好きな私は、やっぱりTENORI-ONも欲しいかも♪

ところで私は誰でしょう?サザエさん