きんぎょです。ナミヘーもいないし、台風は来たし約束していた友達は風邪引いて寝込むし。ということで先日の3連休は一人映画祭りをしていました。古い映画、最近の映画を取り混ぜて、あの3日間に見た映画をご紹介
「セレンディピティ」
ちょっと前のおヒュー様的映画(ヒュー様は出てませんよ)。「小粋なラブコメ」になるはずだったのに。
ヒロインにあと小匙一杯分の知的で可愛い不思議ちゃんエッセンスが入っていたらと思いました。マギー・ギレンホールだったらもっと良かったかもという感じ。クリスマス時期に見るともう少し違った感想になったかもしれません☆二つ。
「ニューオーリンズトライアル」
これもちょっと前の映画。ここにもルイジアナ州が。裁判モノです。日本でも裁判員制度が導入されようとしていますが、アメリカの陪審員制度の裏側ということで、「陪審員コンサルタント」というのが出てきます。どこまで本当にあるのかわかりませんが怖すぎます。ダスティン・ホフマンが影薄いなんて。☆四つ。
「ダイハード4.0」
1作目があまりにもよく出来ていたからシリーズ化されてしまったかわいそうな作品。2と3はお金は掛けてあるから見た目はいいけどストーリーが弱かった。
さて、今回は「あくまで不器用なアクション」ハイテク部分は別な人に任せて、ひたすら痛い思いをしつつ走り続けるオトウチャンが主役。あの頃世界で一番汚れたタンクトップが似合う男だったけど、今回はシャツを脱がないね。年だもんね。でもこの泥臭さが身上だよね。コカコーラとポップコーンをお供に☆三つ半。
ミッションインポッシブル3にも出ていたマギー・Qという女優さん、アクションをジャッキー・チェンのところで仕込まれたというだけあって、いい蹴りです。アジア系女優では注目です。
「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」
このシリーズ、本ではずっと読んでいますが、1作目をDVDで見たきりで映画館で見るのは初めて。改めて成長したハリー君たちにしみじみ。
この映画の何がいいって、「箒で空を飛ぶところ」魔法使いの醍醐味ですよ。現代のロンドンの夜景の中を箒にまたがって飛んでいくシーンがいいですね。
シリーズが進み、話が複雑になるにつれ上映時間との兼ね合いも合って「はしょる」部分が多くなってきました。映画だけ見ている人にも、小説も読んでいる人にも「じれったい」思いが付きまとうかも。☆三つ半
「300」
アメリカの劇画家フランク・ミラーの作品を映画化したもの。歴史モノだけどあくまで娯楽作品。歴史のほうを捻じ曲げます。紀元前480年の話だから、まいっか。アケメネス朝ペルシアのクセルクセス1世とスパルタのレオニダス王のテルモピュライノ戦いを描いています。敵が人間離れしてますけどいいんです。(いや、よくないか。イラン政府がイラン人(ペルシア人)を冒涜していると抗議しているようです)
ものすごく、血生臭い映画なので日本ではR-15指定。首も腕も血しぶきもバンバン飛びます。でも、切り取られる一つ一つのシーンが美しい。バレエのように完璧な振り付け、ばしっと決めてみせるクローズアップ、まるで歌舞伎の「見得」のよう。スローモーションの使い方が完璧です。監督のザック・スナイダー要チェキですよ!
この映画の「VFX(視覚効果)」完璧です。CGが進んだから、どんな画面も作り放題。でも本物の役者が持つ、「表情」や「動き」には「言葉には出来ない何か」があります。それをいかに効果的に見せるかが「VFX」です。この監督、「役者(人間といっていいかも)の存在自体」の美しさ素晴らしさ、もっと大げさに言えば尊さとCGの限界をよく知っている人だと思いました。
ストーリーも画面も万人にオススメすることは出来ませんが、私的には☆五つ。
「腹筋祭り」といっても過言ではない、マッチョ好きには目の正月映画です。
「オーシャンズ12」
「オーシャンズ11」の時にも思ったのですが、ゴージャスな俳優さんのホームビデオのようです。この俳優さんたちのファンだと「オフ会レポ」を読んでいるようにニコニコしてしまいます。ソーダバーグ監督が「これぞスタイリッシュ」という画面を作り出してくれていますしね。
なによりカッコいいのが音楽!サントラは買いだと思います。映像も音楽もカッコいいので、ホームパーティーのとき、BGM代わりに流しておくなんて使い方も出来ますよきっと。映画は☆二つだけどサントラは☆五つ
「かもめ食堂」
フィンランドで日本人女性が開く食堂を舞台にした淡々と描かれる日常。ちょっとしたお店のたたずまいや、置かれた小物の可愛さもさることながら、この映画で初めて小林聡美さんを「美しい」と思いました。日本人としても小柄であるだろう彼女が、なんでもない服を着てグラスを拭いているだけなのに、澄んだ北欧の空気を思い出させてくれるような人でした。私の中では「ポポンS」のCMだったのにー。
血が荒ぶる映画を見た一日のシメに丁度よくクールダウンさせてくれる、静かないい映画でした。☆4つ。