昔、講談社世界少女名作全集に納められたほどに有名だった児童文学を新訳したものだそうです。


私は子供の頃「おもちゃ」を買ってもらえない子供でした。そのこころは「飽きるから」シビアな親です。

小型のバービー人形もどき(香港製)、尻尾だけ黄色いパンダ(なぜ、黄色)母命名の「スヌーピー」、すっかり毛が抜けたダックスフント(どこかからのおさがり)に積み木とレゴとトランプと花札と百人一首。

だいたいこれで遊んでいました。


お年玉で買い物させてもらえるようになる小学校4・5年生になるとラインナップも増えたのでバービーもどき達の出番は少なくなっていき、いつかの引越しで全部処分してしまいました。


映画「トイストーリー2」は公開初日に劇場で見ていました。

カウガールの人形の歌にマジ泣きしました。おもちゃも人形も遊んでもらえるうちが華ですよね。どんなに高い値段をつけられても飾られるなんてつまらない。ましてや忘れ去られるなんて。ごめんよバービーもどき達


この小説も小さな女の子のために作られた、小さな人形が主人公。駅馬車の旅から自動車の旅まで100年間の物語です。

人形の願いはただひとつ「小さな女の子に遊んでもらいたい」ということだけ。人形の誇り高く、まっすぐな気持ちがすがすがしい、いいお話でした。


最近、よく吟味して物を買っていないなと反省したいときに ☆4つ