電話を切ったあと、

琥珀色の冷たい目と、
私にキスをしながら司が言ったことを思い出した。

【もうレオの顔なんか見られないようにしてやるから】

本当に、なった。

どうしよう

どうしよう

どうしたらいいの

手の中で電話が震えた

…また、玲音じゃない。

【どうした?そんなとこで立ち止まって。
レオんとこ、行くんじゃねえの】

えっ?

辺りを見渡したら、頭の上に、大きな手のひらが乗った。

司くん…。

大きな目が私を見下ろした。