飯田雪峰 ブログ
Amebaでブログを始めよう!

樹木

私の工房は加賀百万石藩老本多安房守の下屋敷に窯を持ち


目の前には何百年もの樹木達が冬支度も終わり


寒い北風と会話をしている様子。


樹木達は本来、板になったり家具になったりさまざまな道具になり


人間の暮らしを支えてくれていた。


工房前の樹木達は寒いが緑の生命力を私共に教えてくれて


ありがとう。



土鍋

毎年寒くなると土鍋を作ろうと


土を用意するが今までに一回も自分の物を作った事がない。


今年こそとロクロに土を乗せ作りに入ると


土が指の間から逃げてゆく。何回しても・・・


たぶんお腹が空いていて食べる事ばかり考えていて・・・


土よ、ゴメンな。

疑問

最近知人達から、いい年をして情熱的やね


・・・と言われて、一体情熱とはどんな熱やろか?


ギモン・・・


あらゆる感情が熱した時なのかな・・・

もともと甘柿であったのが赤く熟したものには


目もくれないと、聞きました。


渋味が強ければ強いほど、熟すると


甘味にコクが出ておいしい。


鳥達はそれをよく知っているらしい。


物作りの私に、鳥達からのメッセージかもしれない。



 

志野茶碗

美濃陶芸界の加藤康影先生の


紅志野茶碗を拝見させて頂き、感じる事がある。


手の中で、素材がもつ美しさ


作品の奥にしずむ見えない部分で、碗が語ろうとしているメッセージが伝わってくる。


なんと不思議な茶碗。


きっと技術も発想力、造形力をこえた土の華で


形を変えた地球の花かもしれない。