Introduction of Castelnuovo-Tedesco 18

                          (Three Shephardic songs Op.186a)



数あるテデスコ作品のなかでこの「3つのセファルディ民謡」はどういう位置づけができるのだろうか。J・ロドリーゴ、ニンなどの作曲家もセファルディ民謡をアレンジしている。

戦争終結後の47年の時期にテデスコは、この時期に何故この「3つのセファルディー民謡」を作曲したのだろうか。このテーマは、前回からの宿題として、重要な検証すべきテーマと思われる。


         作曲家と映画

この作品を考えるその前に、映画音楽(1941年から1954年に)との関わりについて考える必要があろう。映画音楽を作曲したのは作曲家として脂の乗り切った46歳から59歳の時期である。その時期にはギター関係ではセレナーデOp.118、tanka(Op.170-10 高橋功の名前に基づく日本の歌)、ギター五重奏(Op.143)。その他アンサンブルやシェクスピア舞台の序曲、特筆すべき「シェクスピアのソネット集」など広範囲に渡って作品を遺している。


テデスコがイタリアのファシズムからの逃れてたどり着いたのは、1939年のニューヨークであった。その後、1年後の1940年ロサンゼルスのビヴァリーヒルズに移り住み永眠するまでの人生の後半28年間をこの地で過すことになる。著名で収入が安定して高級住宅地に居を構えたわけでない。

映画会社MGMとの作曲の契約をしたため、このMGMスタジオに近いということから、ビヴァリーヒルズを選んだ最大の理由であったのだ。イタリアでの音楽活動の実績やピアニストとしての評価はあったはずであろうが、ピアニストとしても舞台にたっていたものの、まだアメリカで家族を養うに十分な収入などはなかったのだろうと推測される。


日本でも、武満徹は1956年、映画「狂った果実」(原作:慎太郎)の音楽で映画界にデビューしている。映画についての美しい随筆や対談を遺す熱心な映画愛好家でもあった。いくら映画ファンといえども武満が自ら進んでこの業界に入ったというイメージは当方にはない。映画監督からの依頼に基づき映画作品を沢山残し、映画関連のエッセイなどもある。この映画との関わりが芸術・小説など人との交友関係を広げたことも事実であろう。日本映画の発展に寄与したことは十分に評価されている。


しなかしながら、著作「夢の引用」か、どっかの書籍だったか、仕事は徹夜もあり辛いが収入がいいから生活のために映画音楽を書いていたと述べていた。若い頃のショスタコーヴィッチも家計を助けるため映画館で無声映画のピアノ伴奏をしていたのだ。テデスコを含めて純粋に作曲活動が出来る環境があればそれに専念したいと思うのが自然であろう。従って、映画監督からの熱いエールがあったとしても、純粋に映画音楽の携わりたいとの欲求からこの業界に入ったとは考えられない。


       安定した生活環境下で人は何を欲求するのだろうか?

テデスコは、ユダヤ文化の遺産に感化反映されて、彼のメロディへの愛と同様に歌手とハープのため

に作曲をした。テデスコへのあるインタビューに彼の音楽哲学(思想)に関するコメントがあり、それを要約すると以下のことが述べられている。
「音楽的な革新のなかで、私が何を探求するべきかは、いつもシンプルで直裁的に言葉であらゆる手段を用いていつも鮮明にもっと正確に自分自身を表現することにある」と。

自分が何者であり、その自己存在の根拠は何処にあるのかを問うのは、このような時期ではないのだろうか。自分であることの音楽家としての証明・認証は、先祖からの刷り込まれた歌、母から口承で伝えられた旋律を真摯に捉えなおすことではないのだろうか。

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店主のハンドルネームのsepharadは、語源はオバデヤ書(20)に見える地名、セファラド(イベリアと同一視された)から借用したものです。なお、セファルディはセファルディムの単数形.。

エリアス・カネッティ(文学・思想家) イヴァン・イリイチ(哲学者、社会評論家)オットー・クレンペラー(指揮者)もセファルディーの末裔である。


                                             

     歌詞を下記に参考として掲載します。(スペイン語と英語訳)


   Montañas altas

Montañas altas y marinadas
Llevame donde el mi amor
Llevame donde el mi querido
Que con el tengo l'amor O
Ama me segun yo t'amo,
Mira que me va morir;
Lleva tiempo y viene tiempo,
Mira que por ti me va morir O
Por la calle ja aqui yo paso
Mi solumbre no te veràs
Llorando y sufriendo
Deonde viene el dolor O


    High Mountains
High mountains near the seas
Carry me to where my love is
Carry me to where my desired one is
For with him I have love Oh
Love me like I love you
See that I am going to die
Time comes and goes,
See that for you I am going to die Oh
In the street I have already passed by here
You don't see my shadow
Crying and suffering
From where the pain comes Oh


     Ven y veràs
Ven y verás, viaremos
Lo amor que tenemos los dos ven lo gustaremos
Arboles lloran por lluvia y montañas por aire
Asi lloran mis ojos por ti querida amante
Lluvia se hizo y se mojo la calle y la corteja,
Onde y diga a mi amore que es de los ojos mios.


     Come and See
Come and you will see, we'll see
The love that we two have we will enjoy
Trees cry for rain and mountains for air
So my eyes cry for you, dear beloved
Rain fell and made the street and courtyard wet,
It ripples out and tells my love that it is from my eyes.

     
    Una noche
Una noche yo me armi por ver vuestros recintados
Detame la puerta abierta y candil amatado
Tarala y la y hop tarala layla hoppa!
Tu me quieres, yo te quiero;
Tu madre no nos quiere
Esta noche arogo al dios en la cama rue ruede
Tarala y la . . .
Ni blanca soy ni morena
Ni cosa de la varvos
Por la gerve que a mi me haces
Y en alma mia entrates
Tarala y la . . .



     One Night
One night I prepare myself to see your bedroom
Leave the door open and the candle extinguished
You love me, I love you;
Your mother doesn't love us
Tonight I beg God she'll stay in bed and sleep
Neither white nor brown am I
Neither have I anything of value
For you to boast of me
And yet into my soul you have entered