神戸市内で商店のシャッターや電柱などへの「落書き」が、2009年度中に4859件もあったことが、神戸市の緊急調査で分かった。市内では2、3年前から落書き被害が急増。警察は深夜のパトロールを強化して警戒を強めているが、歯止めはかかっておらず、被害に遭った店主らは「町を汚すのもいいかげんにしろ」と憤っている。

 「なんや、これは」。9月18日朝。神戸市中央区の「いくたロード」沿いで商店を営む男性(62)は、店のシャッターを見て言葉を失った。

 黒い油性スプレーで書かれた巨大なアルファベット。脇には三角の意味不明なマークが書かれていた。油性のためこすっても消えず、結局シャッターごと取り換えた。「書いた本人は芸術家気取りかもしれないが、店にとっては迷惑以外の何物でもない」と怒りをあらわにする。

 市の調査によると、被害の約6割は中央区に集中。また、落書きの約8割は、路上の分電盤や電柱などの公共設備で見つかった。ほとんどがアルファベットを組み合わせた記号のような落書きで、縄張りを示す刻印の「タギング」と呼ばれるものだった。

 文化財が多い奈良県や岡山県ではこうした落書きに対し、独自の条例で罰則規定を設けているが、神戸市は「今のところ検討していない」(担当者)。業を煮やした「三宮中央通り」の商店主らは落書きされる前に、外壁やシャッターに壁画を施す「まちかど壁画プロジェクト」を計画、町の美化に乗り出した。

 繁華街を管内に抱える生田署は、特に警戒を強めている。今月17日未明には、路上の照明用分電盤に落書きしていた西宮市のアルバイトの男(26)を発見し、器物損壊容疑で現行犯逮捕した。男は調べに対し「これまでに何件もやった。書いて何が悪いのか」と開き直ったという。同署は男の余罪を追及するとともに、現場から逃走した男3人の行方も追っている。同署は「不審な人物を見たらすぐ110番してほしい」と呼び掛けている。

神戸空港で17日、「空の日(9月20日)」を記念したイベントが開かれた。好天にも恵まれ、空港内は大勢の親子連れや航空ファンらでにぎわった。普段は立ち入り禁止の駐機場なども見学でき、間近で見る旅客機やヘリコプターの離着陸に歓声が上がった。(直江 純)

 開港以来6回目となる秋の恒例行事。今年は「鉄道の日(10月14日)」も記念し、対岸のポートアイランド内にあるポートライナー車両基地や神戸へリポートでも多彩なイベントを企画した。

 午前10時には、ターミナルビルで特撮ヒーローの「ウルトラの父」が1日空港長に、息子の「ウルトラマンタロウ」が空港に乗り入れるポートライナーの1日駅長に任命され、子どもたちと記念撮影した。

 神戸が舞台となったシリーズ映画では「初代ウルトラマン」のハヤタ隊員が神戸空港長を演じており、京極祐一・市空港管理事務所長(55)は「遠いM78星雲からようこそ。悪いやつから空港を守ってね」とファンぶりを披露した。

 一方、普段は立ち入り禁止の小型機駐機場には、見学客が金属探知器でボディーチェックを受けて入場。子どもたちは、間近で離陸する大型旅客機を見て歓声を上げ、ヘリコプターの着陸実演では、猛烈な風を浴びて「目が開けられないよ」と驚いていた。

 駐機場には自家用プロペラ機が8機並び、オーナーが自慢のコックピットに見学客を座らせて複雑な機器類を説明した。操縦かんを握らせてもらった神戸市須磨区の姉妹(9つ、7つ)は「後ろの羽根が動いたよ」とパイロット気分を楽しんでいた。

神戸・ポートアイランドの「ポーアイしおさい公園」で16日、地球深部探査船「ちきゅう」や有人潜水調査船「しんかい6500」が一般公開され、約3400人の市民でにぎわった。未知の世界が広がる深海で活動する両船を見学し、海のロマンを感じていた。

 14~16日にポートアイランドの神戸国際展示場などで開かれた海洋科学技術の国際イベント「テクノオーシャン」の関連行事。この日は高校、大学生による水中ロボット競技会などもあった。

 2005年建造の「ちきゅう」は神戸港では約1年半ぶりの公開。全長210メートルの大型船体に高さ70メートルのやぐらを組み、ドリルを伸ばして最大7キロの深さまで海底を掘り進むことができる。

 参加者は、ビルの9階分に相当する船内をエレベーターや階段で上り下りして、船橋や甲板を見学した。ドリルの先端が超合金や人工ダイヤモンドでできていると聞いた同市中央区の小学3年、男児(9つ)は「これがダイヤ? 硬そうだね」と興味深そうに部品を触れていた。

 「しんかい6500」は母船の「よこすか」内で公開された。女性の乗組員から説明を受けた垂水区の中学1年、女子生徒(12)は「実際に深海に潜った人と話せて感激。(プランクトンが雪のように降る)マリンスノーを自分でも見てみたい」と話していた。