２０２０年８月１１日診療室日和です。
今日は顔面輪郭の時に使う
固定ピンの除去についてお話しします。
（翻訳付き動画もあります。
）
今日の午前、１０か月ほど前に
輪郭の手術を受けた患者さんが来院しました。
輪郭３点のとき使った、
固定ぴんの除去を希望なさったので、
今日、手術で取り除きました。
輪郭手術では骨と骨を密着させるのに
チタン製のピンで固定します。
今日の患者さんも頬と顎先に
チタン製の固定ピンが
使われていました。
ところが、チタンというのは
体に安全な金属です。
問題を起こすことはあまり見ないので、
私は固定ピンの除去を
勧める立場ではありません。
しかし、ピンに対する
患者さんのお気持ちは
十分理解します。
ご本人の体の中に
金属を持っていることに
負担を感じるようです。 
レントゲン検査とかを受けるとき、
ピンが見えることに対して
負担を感じるのでしょう。
ところで、チタンは実際
MRI検査や空港の検索台を通り時に
問題を起こしたりはしません。
では、固定ピンの除去時期についてですが、
頬骨の場合は
１年から２年までは
あまり違いがありません。
骨を覆う部位が
あまりないからです。
しかし、顎の場合は
骨が早く伸びる部位ですので、
骨が固定ピンを覆ってしまう
可能性があります。
６か月ほと過ぎると
ピンを覆い始めるようです。
なので、それを除去するためには
再び骨を削らなければなりません。
顎を固定したピンに関して
最もいい除去時期は
６か月～１年以内です。
もしもピンを除去するならばの話です。
ただ、私は固定ピンの除去を
積極的に勧める立場ではありません。
その理由は除去手術もやはり
口の中を切開しなければならない、
もう一度の大きな手術
だからです。
今までの経験で固定ピンが
問題が起こしたケースを
見たことがないので、
ピンの除去を勧めたりはしません。
今日の診療室日和は
これで終わりにします。
どうもありがとうございました。
