小売店でレジ打ちの仕事をしている
中年フリーターです。

レジはスーパーと同じタイプのセミセルフ。




わたし「いらっしゃいま…」


パァン!!!


70代も後半かなと思われる女性客が
購入する物をわたしのほうへ突然、投げてきた。

と同時にひと言。


「現金で」


不機嫌な顔で、眉間には深い縦じわ。

こっわ!なに?



商品投げられてちょっとむかついたんで
こちらもそれなりの対応をしようと

品物はやや大きい物だったが
レジ袋の有無なんか当然聞くこともせず

レジスキャン後、機械が振り分けた
ここから少し離れたセルフ精算機まで女性客を案内。


声だけは感じの良さを保ったまま

「こちらでお願いします♪」

わたしもひと言で済ませて
女性客からソッコー離れてレジに戻った。






当店では体感9割以上のお年寄り客が
セルフ精算機をスムーズに使えず
ほぼどこかしら従業員がアシストしてる。

なので後期高齢者であるこの女性客も
当然、戸惑うだろうと思い

自分ひとりでがんばってくれたまえ。

そんな意地悪な気持ちで
レジからこっそり彼女の様子をうかがっていると




ひとりでてきぱきと
手慣れた様子でセルフ精算機の操作をこなしており

会計を済ますと商品を雑に引っつかんで
さっさと帰っていった。




つかつかと歩く女性客の後ろ姿を見ながら
わたしは心の中で膝から崩れ落ち
何かしらの戦いに負けた気分になったのだった。

いや勝ち負けじゃないけど!

でも、なんかわかんないけどすげー悔しい!


この YOU LOSE 感



フリー画像