小売店でレジ打ちの仕事をしている
中年フリーターです。



キャンペーンやセールなどで忙しい店内。

年末へ向けて客数が増えるのに比例して
さまざなお客さんに対応する可能性を考えたら
油断ならないと震える。



先日、いつも物静かな同僚が

60歳前後と思われる女性客から
甲高いヒステリックな声でしつこく暴言を浴びせ続けられ
メンタルが心配になるほどだった。

細かな状況なんかは置いとくとして
わたしがこんなとき
まっ先に頼りたいと考えたのは


イケメンである。






以前、わたしが同じような年代の女性客から責め立てられ
責任者を出せと言われ内線で呼んだ際

ソッコーで30代のイケメン主任が登場するやいなや
女性客は急激に何ひとつ文句を言わなくなり
鬼の形相は乙女の表情に変わり
黙っておとなしく帰ってったことがある。

きっとイケメンの前でキレて怒鳴ったりするという行為は
恥ずかしいこと=醜態だとわかるのだ。


この時の女性客の態度の変わりように本当に驚き
イケメンの存在のデカさを
まざまざと見せつけられたのだった。



わなわな…

こんなの…

男子の前でころっと態度変える女子と
同じじゃねーかああああああああああああああああ

って、ロッカーで叫んだし

それと同時に
枯れた中年のわたしは
乙女であるのに年齢は関係ないってことも学んだ。


もちろん全員とはいかないまでも
敵、いや、客が女性の場合
イケメン店員が効く可能性あり。







そんなお世話になったイケメン主任は
数年前、自分のやりたいことがあると退職し

現在、性別関係なく
中年従業員が9割を占めるこの職場。

上記のような
ルックスの力で迅速に客の怒りの火を消すのは
今はちょっと難しいかもしれない。

こちらがどんなに誠実に対応したとしても。




ひたすらきちんと頭を下げ続けた同僚に
ひたすら暴言を吐き続けた女性客は
最後にこう言ったらしい。


「まだ謝られ足りないわ!」


そのせりふを、その歪んだ表情にて
イケメン店員の前でも同じ勢いで言えるのかと
ちょっとお聞きしたいんですが

ぶっちゃけどうですかね。