ひとり暮らしのわたしは

家でのひとりごとが、とても多い。


そして定期的に通っている

バッティングセンターの打席内でも

よくひとりごとを言っている。


主に打撃不調時に小さくぶつぶつと。


ただし、隣の打席に人がいない場合に限る。





雨模様の一日だった。


はじめ、いい感じで打てていたのが

まぁよくあることなんだけど

段々と打てなくなってきて、つぶやき始める。



「全集中 全集中 全集中 ∞」




そのとき、背後から『からん』と

備え付けの金属バットに誰かが触れる音がした。


ちらっと振り向くと

従業員のかたが隣の打席のネットで

何か作業しているではないか。


しかも今来た感じではなく

少し前から作業しているような雰囲気である。




なんということだ。


ひとりごと、完全に聞かれたよね。


恥ずかしい。ショック…





っていうことが、この日3回くらいあって


それぞれ作業をしていた

2人の従業員のかたがいずれも

20代の若い男性(いつも感じ良い子たち)だったのが


わたしの心の痛手に

勝手に追い打ちをかけるのだった。



ひとりごとは上記の「全集中」だけではない。


自分にしか理解不能な

バッティング技術を脳に叩き込むための文言もある。


それも、もちろん聞かれたはずだ。




寡黙な中年バッターのイメージを貫きとおしたかったのに

これで完全に終わったな。と思って


また、すぐ近くにいる従業員のかたの気配に

3回も気づけなかったという

自分自身のひどい鈍さにもショックを受けて


この日、ホームランが出たにもかかわらず

その嬉しさを凌駕するほど

かなり落ち込んで帰宅しましたね。







で、ここまで書いて



若い従業員の兄ちゃんふたり

熟女バッターのひとりごとなんて

200パー、ぜってー興味ねーわ!!!


自意識過剰も大概にしろやあああああああああああああああああ



っていうことに気づき

戒め記事としたかったのですが


よく考えると

44年間の人生ずっとこうなので

きっともう永遠に治りそうにありません。



自意識過剰は完治不能のビョーキ。


アルコール依存症と同じく

ともに人生を歩んでゆくしかなさそうです。



ありがとうございました。