どうする家康あらすじ 23回「瀬名、覚醒」
どうする家康 ,あらすじ第23回ここから
瀬名(有村架純)が武田の使者・千代(古川琴音)と密会していると知った五徳(久保史緒里)は信長(岡田准一)に密告。
すると信長は、水野(寺島進)が武田と内通していると言いがかりをつけ、家康(松本潤)に処分を迫る。
苦渋の末、水野を手にかけた家康は、侍女・於愛(広瀬アリス)に癒しを求めるように。
一方、設楽原の戦い以来、心のバランスを失っていた信康(細田佳央太)に、瀬名は秘めてきた大きな夢を打ち明ける。
どうする家康のあらすじ第22話で、織田・徳川連合軍は、大量の鉄砲隊を活用して武田軍に勝利しました。その影響で、信康(細田佳央太)の様子がおかしくなっていました。
千代(古川琴音)が築山にやってくるところからスタートします。
千代(古川琴音)が築山にやってきました。瀬名(有村架純)が庭で草花に水をやっていたところでした。瀬名は、千代に気づいて微笑みます。
千代
徳川様と武田の戦は、まだまだ続きそうな。
瀬名
それは、あなたの願望では?長篠では、多くの家臣を失いました。和議を選ぶべきでは?武田様が和睦を申し入れれば、この戦は終わるでしょう。
千代
ご心配には及びませぬ。1度負けたぐらいで、武田はびくともしません。勝頼様は、ますます意気揚々です。お困りなのは、そちらでは?織田様の手先になって、戦、戦、戦。岡崎は、ずっと盾にされておりますもの。和睦をしたいのは、お方さまのほうでは?
瀬名は、お茶を飲んで言います。
瀬名
あなたが、駆け引きをやめれば本音で話せるのだけど・・・
千代は甲斐に戻っていきました。甲斐に戻った千代は、穴山信君(田辺誠一)に指示されます。
穴山信君
手間取っておるな。どんどん食い込め。そして言わせろ。助けてくださいと。
千代
はい。ただ、不思議なお方で。
穴山信君
不思議とは?
千代
人の心を解かすような
武田は、信玄のころから調略を得意としていました。千代は、改めて瀬名を調略して取り込もうと決意しました。
徳川と武田の戦は、長く続きました。武田勝頼(真栄田郷敦)は、長篠・設楽原の戦い以降も領土拡大を狙っていました。両者は、激しくぶつかり合いました。
天正3年(1575年)9月、家康は遠江・小山城を攻めていました。信康(細田佳央太)、石川数正(松重豊)、酒井忠次(大森南朋)の活躍で、陥落まであと一歩のところまで追い込んでいました。
そこに、武田勝頼が率いる本陣が救援にやってきました。勝頼の側にいるのは、岡部元信である。岡部元信は、今川に仕えていた重臣です。
そのことで、家康は退きます。それに、信康が反発します。
徳川信康
父上、なぜ引き揚げるのですか。勝頼の首をとるチャンスです。
徳川家康
武田本軍がやってくれば、我らが不利。
徳川信康
寄せ集めの兵です。
徳川家康
勝頼を侮るな。
大久保忠世
若殿、功を焦るは禁物。殿に従ってください。
徳川信康
ならば、私がしんがりをつとめます。父上は、先に引き揚げてください。
徳川家康
お前から退け
徳川信康
戦わせてくだされ。
徳川家康
いいから退け
徳川信康
戦います。者ども、敵兵を切り捨てるぞ。
そういって、家康の言うことを聞かずに信康は出て行ってしまいます。
石川数正
血気盛んなのは悪いことではないのですが・・・近頃、気が荒ぶることを抑えられない様子で。
家康たちの不安をよそに、信康は勝頼の軍を蹴散らしました。信康は、意気揚々と岡崎城に帰り槍を振っていました。
徳川信康
見事、しんがりを果たして見せたわ。父上は、弱気じゃ。あれでは、いつまでも武田を滅ぼすことはできんわ。
その様子を瀬名は、不安そうに見ていました。しかし、五徳(久保史緒里)はそんな信康を誇らしげに思っていました。
五徳姫
頼もしゅうございますなあ。お腹の子も殿に似た男の子だとようございます。
徳川信康
父上には遠江の方に専念して、ここ岡崎はわしに任せてもらいたいものじゃ。
信康は、槍を振り回して家臣たちを追いやります。そんな様子を見て、瀬名は目を伏せました。浜松城では、お葉(北香那)が家康の肩を揉み疲れを癒しています。
お葉
首がコチコチですね。
徳川家康
相変わらず、肩を揉むのがうまいのう。
お葉
側室でありながら、こんなことしかできませぬゆえ。差し出がましいようですが、殿の慰みになる側女をお持ちになられては?
お葉は、夜の営みは免除された身の回りの世話をする側女でした。
徳川家康
まあ、おいおいな。
家康は、その後、台所にある干し柿を取りに行きました。すると、そこに侍女の於愛(広瀬アリス)が家康の尻を叩きます。
於愛の方
またつまみ食いして。どうせ、若いおなごをかどわかしに来たんじゃろ。この女たらしが。
お葉
殿、殿・・・
お葉は、小声で於愛に知らせます。
於愛の方
えっ?殿?
於愛は、家康のことをじっと見つめました。
於愛の方
あの・・・あの、すみません。
お葉
お許しくださいませ。このものは、ひどい近目でございまして。よう人間違えを
於愛の方
申し訳ありません。てっきり、万千代かと。
徳川家康
万千代は、そんなことをしておるのか。注意せなならんな。
そういって、家康は台所をでていきました。
一方、信康の変化を気に病む瀬名は、頻繁に千代を呼ぶようになっていました。瀬名は、千代とお茶を飲みながらたわいもない話をします。
千代は、情報通なので瀬名を喜ばせるような話をしてくれます。一見、仲良さそうにみえるが内実はお互い腹の探り合いをしていました。
その日の千代は、瀬名の手相を見て言います。
千代
そろそろ手を切られてはどうですか?
瀬名
手を切るとは?
千代
徳川家康と
瀬名
えっ?
瀬名は、あまりのことに笑います。
千代
お方様、本当は家康を憎んでおいででしょう?手相にそうでております。
瀬名
憎む?
千代
だって、今川を滅ぼしましたもの。そのせいで、両親も幼馴染も。本当は、顔を見るのも嫌でございましょう。だからこそ、浜松についていかなかったのでは?
瀬名
千代さんって、お話を作るのがお上手。
そういって笑います。
千代
お方様は、心を隠すのがお上手。いつまで、織田の手先となって戦うつもりですか。岡崎と信康殿を救えるのは築山殿だけと存じます。
去っていく千代を見届けた門番は、すぐに五徳のところに行きました。五徳は、信長(岡田准一)に見張っていろと言われていたので、織田に逐一情報を送っていました。
翌日、信長は水野信元(寺島進)を呼び寄せました。
佐久間信盛
岩城城の武田軍に兵糧を送っておろう。
水野信元
まさか?誰がそのようなことを?言いがかりでございます。
織田信長
水野信元、追って処分を言い渡す。岡崎で待て
水野信元
岡崎で?
信長は、それ以上は何も言わずすぐに出ていきました。その後、佐久間信盛(立川談春)は、浜松城を訪れました。
徳川家康
伯父上が?
酒井忠次
本人は、なんと?
酒井忠次(大森南朋)も不思議に思いました。
佐久間信盛
いつものように、ぐちゃぐちゃ言い訳しよる。水野殿は、かねてから武田とつながっていたのは、確かなこと。今、岡崎におられる。
石川数正
いかなる処分を?
佐久間信盛
申し上げるまでもございますまい。徳川殿には、しかと成敗いただく。
徳川家康
私が成敗を?
佐久間信盛
お身内がやるべきかと。上様のお下知であります。徳川殿、家臣はただ主君の命に従うのみ。
その後、家康は岡崎に向かいました。しかし、水野信元は自分の危機を感じてか岡崎城からいなくなり、大樹寺で久松長家(リリーフランキー)の世話になっていたのです。
家康にとっては、親戚まわりなので巻き込みたくなかったという気持ちが強くありました。
徳川家康
久松は、巻き込みとうなかったが・・・
徳川信康
父上、まさか水野殿を?
徳川家康
お前は、かかわるな。
徳川信康
卑劣な。父上の伯父上でしょう。なんでも信長様の言いなり。情けない。
徳川家康
なんだと?
徳川信康
やるなら、正々堂々と戦をすればいいじゃないですか?騙し討ちなど、まるでならず者じゃ。
徳川家康
もう一回言うてみ
徳川信康
父上は、臆病で卑怯じゃ。
家康は、信康の胸ぐらをつかんだところで数正に止められます。そこに、五徳や瀬名もやってきました。信康は、怒って部屋をでました。
翌朝、水野信元は大樹寺の墓地を散歩しているところ取り囲まれます。その中に、万千代(板垣李光人)や七之助(岡部大)もいました。そこに家康と数正も駆けつけます。
水野信元
よう甥っ子。お前も墓参りか?俺の疑いは晴れたか?返してくれるんだろうな。久松?
久松長家
義兄殿、許してくだされ。
水野信元
家康、上様の誤解だな。見当はついとる。佐久間よ。奴は、俺のことを嫌っておる。お前から、上様に言ってくれ。誤解じゃと。それで、終わりじゃ。
石川数正
すでに断は、下っております。
水野信元
ばかばかしい。家康、しくじったことにして俺を逃がしてしまいな。俺は、お前の伯父じゃぞ。今までも何度も助けてきたじゃろう。信長の仲介をしたのもわしじゃぞ。
徳川家康
そうじゃ、そうしてわしは信長の家臣になり、今おるんじゃ。
水野信元
そうか、お前じゃ。お前への見せしめなんじゃ。
徳川家康
わしへの見せしめ?
水野信元
裏でこそこそやってるとこういう目にあうぞって忠告じゃ。信長のやりそうなことよ。
徳川家康
意味がわからん。
水野信元
お前の身内にこそこそやっておる者がおるじゃろう。俺が岡崎に入らせられたのは、そういうことじゃ。
徳川家康
いい加減なことを。
水野信元
確かにわしは、お前のことを知らん。けど、信長のことは知っておるぞ。気をつけろ、信長はお見通しじゃ。
家康は、誰かが裏切ってるのではないかと思い不安になりました。
水野信元
どこで張るのを間違ったのか。
水野信元はそういって、自害しました。
岡崎城に戻った、七之助は水野信元の死を瀬名と信康に伝えました。
徳川信康
悪いのは、父上じゃ。信長様の犬じゃ。
五徳姫
恐ろしいことですな、わが父は裏切りを許しませんので。母上、我らも気をつけないといけませんね。
瀬名
そうじゃな。
家康は、水野信元の言葉がずっと頭にこびりついて寝れませんでした。そのために、笛の上手な於愛が笛を吹きます。しかし、どうしても音を外すので余計に寝れません。
徳川家康
近目のそなた。名はなんと申した。
於愛の方
愛にございます。
徳川家康
もう少し聞かせてくれ。
家康は、於愛を横に座らせ笛を聞きました。
その頃、瀬名もまた布団の中で後悔をしていました。瀬名が秘密に千代と会っていたことで、織田からの見せしめだと思うと心に重くのしかかります。
天正4年、亀が奥平家に嫁ぐ日がやってきました。
瀬名
こうして、花を活けるのは最後かもしれませんね。
亀
時々、帰ってきます。
瀬名
戻ってくるようではならぬぞ。奥平家に尽くすよう、母は願っておる。
亀
母上、今までお世話になりました。
瀬名
こちらこそ。
一方、お葉と七之助が於愛(広瀬アリス)を瀬名のもとに連れてきました。瀬名は、於愛の正直なところに好感を持ちました。
また、源氏物語の話で瀬名と話が合います。そのことで、瀬名は於愛を側室にすることを認めました。
瀬名
愛や、殿ことをよろしく頼みます。そなたのおおらかなところ、殿の助けになるだろう。
於愛の方
精一杯はげみます。
そのタイミングで、家臣が走ってやってきました。信康が血だらけになっているというのです。瀬名が駆けつけると、信康は返り血を浴びていました。しかも、それは僧を切ってのことでした。
瀬名
僧を切ったのか?
徳川信康
狩りに坊主は、縁起が悪い。奴のせいで、獲物がとれなかった。
平岩親吉
それは、迷信にございます。
徳川信康
あの坊主は、不敵に嘲笑いやがった。
平岩親吉
微笑んだまで。
徳川信康
違う。わしに呪縛をかけたんじゃ
信康は、七之助に怒って刀を抜きました。
徳川信康
わしに逆らう奴は切る。切られたいものは、出てこい。
騒然とする中、瀬名が信康の前にでました。
瀬名
五徳と姫が怖がっておるぞ。七之助、この始末は追ってしよう。信康、今日は築山で休んでいったらどうじゃ。五徳もよいの?
瀬名の言葉で、信康は落ち着きました。築山で信康はしばし寝ていました。それを見て、瀬名はお万(松井玲奈)に言われた男には戦のない世を作れないという言葉を思い出していました。
そして、母・巴(真矢みき)に大切なものを守るために女子は生きると言われたことも思い出します。そのタイミングで信康は目を覚まします。
徳川信康
あの僧になんと謝れば良いのでしょう。皆が強くなれというから私は、強くなりました。けど、強くなれば私が私じゃなくなりました。いつまで戦えばよいのですか?
瀬名
母には、ずっと胸に秘めた考えがある。もし、そなたがやるというなら母は全力でそれを成すための覚悟はできておる。
その翌日、瀬名は門番や侍女など築山の働き手のすべてを入れ替えました。そのことは、五徳や浜松の家康にも知れ渡ります。
そして、瀬名は久しぶりに千代を呼びました。
千代
やっと呼んでくださいました。
千代は笑顔になりますが、瀬名にはまったく笑顔がありません。
瀬名
上の者を呼んでまいれ。大事な話ができる、そなたの頭を。
千代は、甲斐に帰りすぐに呼んできました。
千代
こちらは、唐の国の医師・滅敬殿です。
瀬名
滅敬殿、ようおいでなさいました。
滅敬(田辺誠一)とはどんな人物なのか。瀬名は、じっと覗き込むように見ていました。
どうする家康第23回はここまで。
第24回に続きます。