久々に医療人だけが使う単語を一つお教えしたいと思います。
『End artery 』日本語に訳すと『終動脈』なんですが
辞書を調べると「終動脈：毛細血管に移行する前の小動脈のうち、他の動脈と相互の吻合がないもの」
と書いてあります。
これをどういうシチュエーションで使うかと言うと
A「来週Cちゃんの結婚式行く～？」
B「エッ! Cちゃん結婚するの!? 彼氏いる事すら知らなかった!」
A「エッ! インスタにも前撮り写真アップしてたし
彼氏の事色んな所で自慢してたのに～」
B「私、インスタしてないしend arteryじゃん
」
こんな感じでしょうか。
-噂、流行り、世間話にウトイ
-最後の最後に噂を知る人
などの意味で医療人同士の日常会話で使われます。
大学病院は一般の産婦人科病院などで使われていて
世間で噂になっている薬、栄養剤、治療などに関して
実はかなりend arteryです。
利益自体を多く残さなきゃいけないという圧迫が
一般の病院より少ない上
新しい治療や薬を病院に導入しようとすると
手続きがヤヤコシイからだと思います。
-自然分娩中に会陰部に投与する会陰裂傷防止注射
-子宮頸部異形成に効果があるサプリメントや塗り薬を使った治療 (これは個人的には正直信憑性が薄いと思っています)
-膣フィラー
など
並べるとキリがありませんが
外来での患者さんとの会話で初めて知る事になる
薬、栄養剤、治療などが沢山あります。
今では帝王切開時には当たり前とされてる鎮痛剤の『ペインバスター』も
結構遅れて導入されましたしね。
自分が今やっている事以外は実は知らない事ばかりです。
私の指導者である教授が
最近患者さんに教えてもらった膣乳酸菌の事で頭が一杯らしく
色々論文などを調べた結果
「これは飲まなきゃ大損だ
」という結論に至ったらしく
ここ数日毎日勧めてきます
乳酸菌は昔から腸内細菌のバランスを整えたり
腸の運動を活発にして便通をよくする効果があるので
サプリメントとして飲んでいる人も多いと思います。
でもただの乳酸菌じゃなくて膣専用の乳酸菌
そもそも飲んで膣までどうやって行くの
私も教授に勧められてから色々調べてみたんですけど
腸を介して肛門まで到着した乳酸菌が
近くにある膣まで作用をすると言われているみたいですね。
（膣乳酸菌を販売しているサイトから持って来た絵です）
だったら腸の健康の為に飲む乳酸菌だけでもいいんじゃないの
と思いますが
乳酸菌にも種類が色々あって
腸の健康の為に飲む乳酸菌とも被る菌種もありますが
元々膣に住んでいる乳酸菌をもっと多く含んでいるので
その分膣に住み着く菌の量が多くなるっていうのが原理みたいですね。
初めて聞いた時「嘘っぽーい
」と鼻で笑いましたが
確かに良い結果が出てる論文が多いですね...
何か納得いかないけど
一度買って自分で実験してみようかなと思います。
で、検索したら色んな会社から膣乳酸菌を販売していて...
チェ・ジウが宣伝してるのもあるし
タレントのソ・イヒョンが宣伝してるのもあるし
日本でもすでにDHCが販売してる
って事は知らなかったのは私だけ
End artery過ぎて恥ずかしくなってきました
産婦人科医がこんな事言って良いのか分かりませんが
種類が多すぎて何を買えばいいのか分かりません...