一般財団法人「産業遺産国民会議」は23日までに、ホームページで2015年に世界文化遺産に登録された長崎市の端島(はしま)炭坑(通称・軍艦島)で朝鮮人労務者と一緒に作業した旧島民などの証言を収めた動画を公開した。端島の誤解を広めるきっかけとなった「長崎在日朝鮮人の人権を守る会」が編集・出版した『軍艦島に耳を澄ませば 端島に強制連行された朝鮮人・中国人の記録』や、長崎市にある「岡まさはる記念長崎平和資料館」で配布されているパンフレットなどを取り上げて反論している。
「端島は地獄島」とのプロパガンダには、「朝鮮人労働者は鉄格子のある建物に収容された」「食事を十分に与えられなかった」などといった強制労働を主張する証言が伴うが、旧島民の証言からは異なる当時の様子が浮かび上がってくる。
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「鉄格子のあるみすぼらしい建物には朝鮮人労働者たちが収容された」
岡まさはる記念長崎平和資料館で無料配布されるパンフレットには、こんな記載があるが、動画で旧島民たちは一斉に反論する。
「鉄格子のはまってるところは見たことないです」
「朝鮮の人なんか、もうみんな、その頃は炭坑が(好)景気でよそから来ますから、家族連れでね」
「鉄格子のあったら大ごとだったね。ほかの者にも聞いてよかたい」
このほか、パンフレットには「朝鮮人労働者たちを監視するための高さ10メートルの塔もあった」とある。ある旧島民は「そんな余分な塔を建てるような土地はないはずだからね、端島の場合は。朝鮮人のかしらに朝鮮人の従業員管理は責任もたせとったけんね」と語る。別の旧島民も「10メートルなんて建ったらすぐにわかるはずですよね」と語るなど、誰もが塔の存在を否定する。
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「一日一二時間~一六時間まで炭坑労働する中、食べ物は豆かすで作ったおにぎり二つが全部だった。栄養失調で倒れる人が多かった。お腹がすいてよく動けなくて炭車の間で挟まって死んだ人もいた」
「家畜用の飼料である豆粕を私たちに食べさせた」
『軍艦島に耳を澄ませば』は、こうした朝鮮人労働者の証言を実名で載せている。朝鮮人労働者だけが長時間労働を強いられ、十分な食事を与えられていなかったというのだ。
だが、旧島民の一人は「12時間も16時間も働かされたと書いていますけれども日本人でも同じです。日本人も一緒になって仕事をさせられたんですね」と語る。
食事についても別の旧島民は「戦時中は日本人も一緒さ。そんな米ばっかり食えないもんね。配給はしれてるからね」と証言する。「日本人だって食えなかったんだから。僕らだって。結局、おかゆ食べてたんだからね」との声もあった。
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「炭坑長は警察署に電話して私たちの騒動を告げ、警官を呼び寄せた。七人はみな縛り上げられ、滅多打ちにされ、そのまま警察署に連行された」
「一人の警官が私の頭部めがけて切りつけてきた。私は咄嗟に頭を下げて避けようとしたが、首の後ろを切られて鮮血が噴出し、地面に倒れて意識を失った」
『軍艦島に耳を澄ませば』には警察による暴行などの証言が複数記録されている。しかし、旧島民の一人は「それがでたらめっていうのはね、警察官は坑内のことはしないんですよ、絶対。保安監督の監督所がするから坑内のことは警察がするもんじゃない。坑外の出来事は警察がするけど、第一、それが間違ってる」と事実誤認を指摘する。
さらに、端島に駐在していた2人の警察官をよく知っていたという旧島民は「映画じゃないですしね。端島の現場を知っとる人間が見たら、なんとまあよくこういうことを捏造して書いたもんじゃな、と感心するぐらい」と苦笑する。
炭坑にとって日本人であれ朝鮮人であれ、労働者は貴重だった。基本的には作業の停滞につながるような暴行はなかったというのが旧島民らの記憶だ。
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旧島民の証言記録動画を編集した、国民会議専務理事の加藤康子内閣官房参与によると、こうした形の情報発信は日本政府と国際連合教育科学文化機関(ユネスコ)と連動していない。動画は英語と韓国語版もある。ウェブサイトは「軍艦島の真実-朝鮮人徴用工の検証-」
(http://www.gunkanjima-truth.com)
(田北真樹子)
息を吐くように嘘をつく韓国人が大っ嫌いです