【特別編】空母の時代を超えて――日本機動部隊、その栄光と終焉

全6回にわたりご紹介してきた日本空母の黄金時代。
加賀・蒼龍・飛龍・翔鶴・瑞鶴、そしてその先頭に立った赤城――
それぞれの艦が果たした役割と、激動の歴史の中で刻まれた運命は、今もなお深い印象を残しています。


◆ 空母が支配した時代

航空機の力が戦局を左右する時代。
それを先取りして機動部隊を編成した日本海軍は、真珠湾攻撃に象徴されるような電撃的戦果を挙げました。

だがその絶頂は、ミッドウェー海戦で崩れ去ります。
加賀・赤城・蒼龍・飛龍を一日にして失い、日本の航空主力は壊滅的打撃を受けました。

それでも翔鶴・瑞鶴は再建の中核として戦線に残り、終戦間近まで戦い続けました。


◆ 空母は“島”から“点”へ

空母とは「移動する飛行場」。
その巨大な機体と多数の搭載機によって、敵艦隊を遠くから攻撃する理想の武器でした。

しかし一方で、空母はあまりにも大きく、目立ち、守りきれない存在でもありました。
ミッドウェーやマリアナ沖、レイテ沖ではその“重さ”が仇となり、沈んでいったのです。


◆ 次回予告:海中に消えた“空母”

空母の時代が終わりを告げようとする中、海の底から新たな戦略兵器が浮上しようとしていました。

次回は、日本海軍が極秘裏に建造した特異な潜水艦――
なんと**“戦闘機を格納・発進できる潜水艦”**についてご紹介します。

小さな船体に航空機を載せて、敵本土を狙うという奇想天外なアイデア。
それは、空母の失われた夢を、今度は“海の底”から叶えようとした試みでした。


【次回】

潜水空母・伊400型――海中から飛ぶ戦闘機の秘密
どうぞお楽しみに。