幻の国産戦闘機シリーズ【第4回】
キ94計画 ―「超高高度」戦略戦闘機の野望
太平洋戦争末期、日本がアメリカのB-29に手を焼いていた頃、空のさらに上を目指す壮大な計画がありました。
その名は――
キ94。
「超高高度」でB-29を迎撃する、“if”の戦略戦闘機です。
✈ キ94には2つの計画があった?
実は「キ94」は、途中で設計思想が大きく変わった珍しい機体です。
📌【キ94-I】(第一案)
・双胴・双発の異形戦闘機
・武装は30mm機関砲×4
・設計者:中川良一(試作戦闘機「震電」も担当)
あまりにも先進的すぎて却下…。
📌【キ94-II】(第二案)
・オーソドックスな単発・単座戦闘機
・ターボチャージャー搭載のハ43エンジン
・与圧キャノピーで高高度にも対応
こちらは試作機まで完成し、ついに飛行試験へ――。
…の予定でしたが、初飛行目前に終戦。
🛠 もし実戦配備されていたら?
・高度15,000mからB-29を迎撃
・“富士山より高い空”でのドッグファイト
・冷戦期の日本独自戦闘機開発につながったかも?
歴史の流れがほんの少し違っていたら、「キ94」が日本の空を守る主力戦闘機になっていたかもしれません。