noteに書いた通り、SADSのファーストアルバム「SAD BLOOD ROCK'N'ROLL」を恐ろしく久しぶりに聴いた。


世間的にはあまり評価の高くないアルバムだけれど、俺はめちゃくちゃ好きだ。とても思い出深いアルバムだし。

リリースされたのは、1999年9月。今から24年前。俺が中学生の頃だ。その頃のことは今でもよく覚えている。
当時、俺は7月にリリースされた先行シングル「TOKYO」を聴き、あまりのカッコ良さに度肝を抜かれた。2ヶ月後のアルバムのリリースを今か今かと首を長くして待っていた。けれど、中学生のお小遣いでは3000円のアルバムを買うのはなかなかハードルが高い。果たしてどうやって買おうか、ずっと考えていた。

いよいよリリース当日。俺は一計を案じた。
朝から体調の悪さを母親にアピールしまくった。熱は無いけれど頭が痛くて腹痛がする、というような感じで。母親は心配して「今日は学校を休む?」と訊いてきた。俺は内心でガッツポーズしながら頷いた。
母親は「これからパートに行ってくるけど、帰りに何か買ってきて欲しいものある?」と言った。俺は「今日発売のSADSのアルバム」と弱々しい声で言った。「それ聴いたら元気が出ると思うから」と。
母親は「分かった」と言い、本当にSADSの「SAD BLOOD ROCK'N'ROLL」を買ってきてくれた。それを俺はホクホクで聴いた。

体調が悪い時、母親は心配して多少のわがままを聞いてくれる。それをうまく利用したというわけだ。我ながらしょーもないガキだとは思うけれど、中学生の時のことだし、もう時効でしょ(笑)。

そんなわけで、「SAD BLOOD ROCK'N'ROLL」は思い出深いアルバム。多くの人は、SADSの真価が発揮されたのはセカンドアルバムの「BABYLON」からだと言うだろうけれど、俺は絶対に「SAD BLOOD ROCK'N'ROLL」は嫌いになれない。