- 旅館にて -
翌朝早く、仲居さんが布団をたたみに来ました。
「昨夜は外がうるさくて眠れなかったよ」
「カラオケが、さ」
「そうでしょうか。向かいは空き家のはず」
「この辺は以前、葦野原でした。
そこから火が燃え広がり、隣の建物は、・・・」
「実はここも延焼して、 ・・・」
壁と同じ模様の着物と思っていた仲居さんの姿が、
旅館は値切るものではないな、そう思いながら
駅に戻ります。
(このイラストは 「 E-ARTjapan 」 様からお借りしました)
【補遺】
麦酒が夏場だけでなく冬に飲まれて久しいですが
怪談も夏だけのものではなくなりました。
それが温暖化の影響によるものであるとしたら
それこそ怪談でしょう。


