駅前の外れにある宝くじ売り場。
誘蛾灯に吸い寄せられるように人々が並んでいる売り場ではなく、
そこから10メートルくらい離れたところにある、人気(ひとけ)のない
貧乏くじでも売っていそうなボックス。
しかし、私はなぜかピンときて、そこに足を運びました。
「ハズレなし」
達筆な墨書の貼り紙。
その隣に
「アタリなし」
同じく達筆な墨書の貼り紙。
売り場の中に白髭のおじいさんがぽつんと座っています。
預言者のような風貌。
「どういうことですか」
「さあ」
抽選日は 205×年7月7日。
私は一枚100円でそのくじを買いました。
「 はずれ 」 でも、「 あたり 」 でもない結果とは何だろう。
わたしは水平線の向こうにある世界へ思いをはせるような期待をもって
その売り場を後にしました。
(このイラストは 「 海の素材屋 」 様からお借りしました)
