柔軟剤の臭い除去のお洗濯方法
マイクロカプセル(イソシアネート)除去
~アルカリ剤が使える衣類~
お友達の衣類の柔軟剤が原因で学校に行けない子ども達が増えています。
それは何故なのか・・・?
柔軟剤については、下記をご覧ください。
香料やイソシアネートなどを除去しようとすれば、大量にそれらを吸い込みます。柔軟剤に浸してしまった衣類は、捨てるのが一番の得策です。
しかし、大切な衣類でどうしても除去して着用したい、
毎日の外出で移り香に困っている・・・・などの理由がある方は、
防毒マスク・眼鏡など着用し、くれぐれもご安全に自己の責任において慎重に行ってください。
香料が入っているマイクロカプセルの成分は、接着剤の成分と同で衣類に強力に付着します。
これは、香り付きの瞬間接着剤の液に衣類を浸したような状態と同じです。
想像してもわかるように、大量の瞬間接着剤や木工用ボンドが手に付くとなかなか取れないように、衣類にたっぷり浸みこんだ物を取ることは容易ではありません。
基本、アルカリ剤(酸素系漂白剤)で、繊維を膨潤させ、石けんで洗い流します。
ここで使用する酸素系漂白剤は必ず粉末(アルカリ性)を使用してください。マイクロカプセルのイソシアネートなどの成分は、アルカリに弱いことが分かっています。
液体の酸素系漂白剤は酸性ですのであまり効果が出ません。
くれぐれもご注意ください。
酸素系漂白剤 粉末◎ 液体✖
しかし、アルカリ剤が使用できない衣類があることを知ってください。
ウールやシルクなどはアルカリ剤で糸がやせてしまいますので使えません。光沢もなくなりフンワリしていたウールのセーターがペチャンコに
なってしまう可能性があります。
ここでは、アルカリ剤が使用できる衣類の除去お洗濯方法をご紹介します。
ここでご紹介したお洗濯方法、使用材料等は、よく調べていただいてご自身にあったものを選び、自己責任で行ってください。
【アルカリ剤(酸素系漂白剤)が使える衣類】
アルカリ剤(酸素系漂白剤)で、
繊維を膨潤させ、石けんで洗い流します。
温度は高め(四十~五十度)で洗うことが必要です。
一回のお洗濯で除去をするには、時間・温度・分量など正確に守って工程を進めてください。ワイシャツ1枚程度の分量です。詰め込みすぎると除去しきれません。
では、お洗濯の手順です。
【移り香~猛臭の衣類】
カッターシャツ・・・ 1枚程度の量
☆準備するもの
・酸素系漂白剤(粉末)・粉石けん
・クエン酸・タオルケット・スチームアイロン
・手袋・マスク・メガネ等
①《漬け込み》
材料・・・酸素系漂白剤 粉末(アルカリ剤)・・30~50g
お湯 50度 ・・・ 5ℓ
漬け込み時間 ・・・30分~60分
脱水は、軽く手絞り ・・・2分~3分
②《洗濯機で洗う》
材料・・・シャボン玉スノール(粉) ・・・70g~90g
お湯 40度 ・・・40ℓ
洗う時間 ・・・15分
脱水時間 ・・・2分~3分
③《洗濯機ですすぎ》
すすぎⅠ・・お湯 40度 ・・・40ℓ 5分
脱水・・・ ・・・1分~2分
すすぎⅡ・・お湯 40度 ・・・40ℓ 5分
脱水・・・ ・・・1分~2分
④《洗濯機でリンス》アルカリを中和する
材料・・・クエン酸 ・・・5g~7g
ぬるま湯30度 ・・・40ℓ 3分
脱水・・・ ・・・ 5分~7分
⑤《干す》 お日様の光をたっぷりあてて干す。
⑥《アイロン仕上げ》
タオルケットを8つ折りぐらいにし、
アイロン台を作る。
その上にシャツをのせ、更にタオルで当て布をしてスチームアイロンをかける。
衣類の生地の間をたっぷりのスチームが通るように意識する事。
下のタオルケットに臭いを写し取るようなイメージでアイロンがけをする。
《 注意事項 & コツ 》
・手袋をして行ってください。
・マスク、又は防毒マスク、
防護眼鏡等をして行ってください。
・換気を十分に行ってください。
・上記分量は、ワイシャツ1枚程度の量の衣類です。それ以上は詰め込
まないようにしてください。
・酸素系漂白剤は、50度ぐらいが
一番反応が良い。
・目の詰まった生地は
1時間以上の漬け込みが必要。
・襟やカフスの生地が分厚い箇所は、
浮いてこないように下にして漬ける。
・繊維を十分に膨潤させること。
・マイクロカプセルをしっかり弱体化させること!
・少量の水を洗濯機に溜め、
粉石けんを入れて3分泡立てる。
次にお湯を入れ十分に石けんを溶かす。
・洗う時、必ず泡が2~3センチ真ん中に
ある状態で洗う。
・石けんを沢山入れても泡立たない時は、
漬け込みでしっかりマイクロカプセルを
弱体化出来ていないので、
もう一度、漬け込みからやり直す。
・アルカリ剤での漬け込みは、
ウール・シルクなどアルカリに弱い性質のものは、 糸が痩せたり
光沢がなくなったり不具合が生じる為、 酸素系漂白剤は適さない。
また、染色堅牢度が弱いもの、皮革製品、合成皮革、装飾品が付い
ている物にも不具合が生じる為、適さない。
・アクリルは熱に弱い為、常温で長時間漬け込みをし、常温で洗う。
温度はかけない。
以上。
ウールやシルク等、アルカリ剤(酸素系漂白剤)が使用できない衣類のお洗濯方法は、下記をご覧ください。
アルカリ剤が使えない衣類
⇂
衣類 の クリーニング