フォームローラーは、「筋膜リリース」という名前で紹介されることも多いセルフケアの道具です。
運動のあとや、体がかたいと感じるときに、太ももやふくらはぎを転がして使っている方も多いと思います。
使ったあとに、少し体が軽くなったように感じることはたしかにあります。
そのため、
「奥のかたいものがほぐれた」
「深いところまでゆるんだ」
と考えたくなるかもしれません。
でも、ここには少し違う見方があります。
短い時間で、体の奥の組織そのものが大きく変わると考えるのは、
実はそれほど単純ではありません。
フォームローラーが最初に触れているのは、まず体の表面です。
皮膚の近くには、
触れた感じや圧迫された感じを受け取る神経がたくさんあり、
そこへの刺激で体の感じ方が変わることがあります。
つまり、使ったあとに少し動きやすくなったり、
軽く感じたりするのは、
何かが奥で大きく変わったというより、
表面から入った刺激に体が反応した結果かもしれません。
そう考えると、今までとは少し見え方が変わってきます。
なるほどと思えるのは、
「変わった感じがあること」
と
「奥の組織が変わったこと」は
同じではないかもしれないという点です。
ここを分けて考えるだけでも、セルフケアとの付き合い方は変わります。
たとえば、強く転がした直後はすっきりしても、あとから重だるくなったり、なんとなく疲れたりすることがあります。
そういうときは、しっかり効いたというより、刺激が少し強すぎた可能性もあります。
とくに太ももの外側のように刺激に敏感な場所では、痛いほどやればよいとは限りません。
むしろ、体が身構えないくらいの強さのほうが、終わったあとに楽なこともあります。
フォームローラーが悪いわけではありません。
ただ、何かを無理にはがしたり、
押し流したりする道具と考えるより、
体の表面に入る刺激を整える道具と考えたほうが、
自然に理解しやすいことがあります。
不調があると、つい強い刺激を求めたくなります。
でも、体は強さで変わるとは限らず、
受け取りやすい刺激で反応が変わることもあります。
セルフケアで大切なのは、その場で強く効いた感じよりも、
終わったあとに呼吸がしやすいか、
だるさが残らないか、
少し動きやすいかを見ることです。
そうやって体の反応をみると、自分に合う加減が少しずつわかってきます。
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