五感プロデュース研究所、-3
五感プロデュース研究所、-d
3D映画が全盛になっているように思われるが、私は冷えた目で見ています。それは、以前にテレビ局のスタッフと打合せ会議に参加した時に、テレビでの3D放送は3日間で飽きると指摘しました。
人の脳は同じような刺激に対して飽きやすい、ましてや3D専用メガネが必要だったり、裸眼で見られると言っても、テレビが高額だったりと日本での普及には、ハード面とソフト面の充実も必要と提案しています。
なぜなら、人の脳は先ほど説明したように、毎日3D映像ばかり見ていると、視覚(目)が疲れやすい、また、乗り物酔いのような症状、これらの症状を「映像酔い」という副作用があるからです。
この3D映像の副作用によって、昨年の夏にアバター3D映画を見ていた。中国の幼い子どもが心臓発作で亡くなったことは世界中にショッキングな話題として伝わりました。
また、日本でも3Dの携帯ゲームも販売され、話題になりました。これらの副作用を心配した開発メーカーは、6歳児以下の使用と販売を禁止したものです。
最近では、3D映像に香を取り入れた映画、4D映画と題して、ハリウッドの子ども向け映画も日本で上映されました。
従来の3D映像に、スクリーンに手渡された。カード型のチケットに番号がうってあり、スクリーンで表示された番号を擦ると、香が出て、お菓子の香などがするという仕組みです。
私が数年の前に、やはりハリウッドの人気映画、チョコレートが流れ出すシーンで、指定席の40席から香、合成香料(チョコレート)の香を発生させる装置を置き、樽からチョコレートが流れ出すタイミングでスイッチを入れて、香をさせたら、観客から驚きと歓声が上がりました。
映画の終了後には,近くのコンビニやお店からチョコレートが全て売れてしまったという神話も生まれたほどです。
これらの刺激型上映と呼んでいますが、恒に人の脳が刺激と感動、特に快感を求める特徴があるため、3D映像ではそろそろ飽きられる。不満と考えるのが人の脳なのです。
ですから、テレビ局にも3D映像は3日で飽きると指摘したのは、これらからです。テレビから香が出れば別だが、現在、香の発生装置はパソコンやテレビに取り付けると香が出ますが、テレビ内、香のシグナルをデジタル化すれば、近い将来には、料理番組や化粧品のCMなどから香が出るテレビも開発されると思います。
但し、現段階では3D映像と2D映像を切り替える。それも安価なテレビの開発が進めば、テレビ局でも3D放送用のカメラ、二眼カメラなのですが、現段階では高額なため、日本のテレビ局では導入も一部で検討されているだけです。
何よりも、3D映像用のテレビか売れていないのです。
つまり、ハードとソフトが充実していないと、ヒット処か韓国などのメーカーが安価な3D映像用のテレビがすでに販売されています。
ところが、ソフトもテレビ放送は一部だし、DVDも限られた映画に限られています。このような状態では、幾ら普及しても、飽きられてしまい、結局普通の2D(平面映像)が見て飽きない、見慣れているとなるのです。
それどころか最近はソニー、東芝などのメーカーが開発した「4Kビジョンカメラ」従来のハイビジョンカメラの4倍の解像度があるため、現在見ているハイビジョン映像よりも4倍もクリアーで綺麗な画像が見られるのです。
私もテレビ局で映像を見ましたが、それは素晴らしい映像美になります。
また、音源も従来の5.1チャンネルから、7.1チャンネルと、従来のCD音源から、ブルーレイディスク音源なのです。高音域がクリアーでノイズも少なく、生音に近いものです。
16ビットの音から24ビットの音、音源に、これらは今後の映画の主流になる可能性もあり、これらに3D映像が加わると、今までにないリアルな映像、バーチャルリアルティーの追求になると思います。
但し、私が危惧している。正しい見方、認識をしないとやはり「映像の副作用」特に子供たちの脳内で、バーチャルとリアル感の区別が出来なくなる。
つまり、現実の世界と非現実の世界観を理解出来なくなる可能性も高くなり、ゲーム脳と以前に言われたのがこれら当たります。
これら映像の副作用の研究と警鐘を鳴らしながら、私共も映像と音響などのプロデュース、監修などにも関わって行きたいと思います。
五感プロデュース研究所、研究員、荒木行彦、