五感プロデュース研究所、-s
PHPムック「五感力を磨く!」定価1000円から抜粋引用、紹介します。
※五感を鍛えればアンチエイジング!!
ヒトが生きるうえで使う感覚機能のうち、視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚の5つを五感と言います。
これらの感覚器官である目や鼻から受け取った刺激を脳が受信することで、私たちは、リンゴの色や形、味やにおいなどを知覚して、それがリンゴだと判断しているわけです。そんな五感と脳の関係性に注目した荒木行彦先生、五感の重要性について様々な意見を提唱しています。
その代表例が、五感力トレーニングを積むことで鍛えられ、脳の活性化を促したり老化を緩やかにできるというもの。目や耳が悪くなる、つまり五感が衰えることを老化とすると、逆に目や耳といった五感を鍛えることでアンチエイジング(抗加齢)の取り組みになるわけです。
私たちヒトは、五感の中でも特に視覚から多くの情報を取り入れており、脳に送られる情報の約80%が目からのものと言われています。
そのために感覚器官の中でも目が最も酷使されていて、最初に衰えとして実感するのが「老眼」です。ところが、適切なトレーニングを積むことで動体視力を鍛えることができるように、訓練で加齢からくる衰えを補うことができます。
では、どのように訓練を積めばよいのでしょうか?
※普段の生活の中でも、五感の訓練はできる!
そもそも、感覚というのは使わずにいれば次第に衰えてしまうもの。例えば1日中パソコンを使う仕事を続けていると、目のピントを合わせる機能が退化し近視になってしまったり、動くものを見ないことで動体視力が衰えていってしまいます。そこで、荒木先生は「意識して星など遠くのものを見る、映画DVDなどを60倍速で見るなどして、訓練すると動体視力を鍛えることができます」と教えています。
また、荒木先生は「実体験を重ねることも感覚を鍛えるためには必要」と言っています。
例えば年齢とともに耳が悪くなるというのは、20代ならば聴こえる高い音が加齢とともに聴こえなってくるためです。この老化は避けようのないことですが、高齢者は決して何も聴こえていないわけではありません。
聴こえないように感じるのはむしろ脳の処理能力の衰えによるもの。そこで先生は大きな声を出すのでなく、ゆっくりとわかるようにしゃべればお年寄りにも伝わると教えています。
これは例え聴き取れない部分があっても、ヒトは近い音や抜けた文字を推測して理解する力を持っているためです。ところが、今の子供たちはこういった脳で音を聴きわける能力が低いという結果が出ています。それは日常的にデジタル音にさらされているため。ゲームやテレビの音にばかりさらされていると、自然のせせらぎの音など生音の聴きわけがうまくできなくなるようです。
最近では、本来ならば涼しげな風鈴の音が耳障りに聴こえ、殺人事件に発展したという例もあったとか。良い悪いを別にして、様々な音に触れることが聴覚の訓練になります。
また、脳の活性化を促すという点でも五感のトレーニングは有効です。
五感はこれらを優先して鍛えればよいというものはなく、バランス良くトレーニングすることが肝心。例えば味覚と嗅覚は密接な関係を持っているので、リンゴを舌で味わうだけでなく、その香りも一緒に味わっています。
食事の用意をするときも、味だけでなく彩りや香り付けなどで五感を刺激する工夫すると、料理がさらに美味しくなり、頭を使うことで脳の活性化も促されるという寸法です。
五感はお互いに密接な関係があるため、組み合わせて訓練すると効果バツグンです。
逆に、腐るなどして害のある食品の場合は苦味や臭みを感じるので危険に気付くことができるわけです。このような悪い情報も五感を鍛えるためには欠かせない要素。子供は特にこういったワサビなどの刺激物が苦手ですが、だからといって好きなものばかり食べていると舌や鼻が鈍感化して複雑な味を美味しいと感じられなくなってしまうこともあります。
そのため味覚や嗅覚を磨くためには苦手なものを食べる必要がありますし、経験を積むことで食中毒から身を守るといった「危険回避能力」を身につけることもできます。
このほか、医療行為としてもボケなどの防止になる「五感療法」が注目されています。これは脳トレとも言われ、指先の細やかな動きを刺激するため楽器を演奏する、簡単な計算を行う、声に出して本を読むなどの五感の鍛錬がベースとなっています。
中略、大人も同様で福島第一原子力発電所の事故などの経験から、これらから松下幸之助のような現場を知る人間がニューリーダーとなり、ヒューマンエラーを避けるような体制になっていくだろうと荒木先生は予想しています。
五感や脳科学の力は、経済活動や音楽、スポーツ、創作など幅広い分野で有効活用できると言われており、どのような有効性があるのか、さらなる研究と、五感力の育て方が広く認知されることが期待されています。
PHP研究所、ムック出版、フューチャーサイエンスシリーズ5、イラスト図解でわかる「五感力を磨く!」より取材、監修より抜粋引用。
お陰様でこの科学雑誌、五感力を磨くは好評ということでした。現在において五感トレーニングは、来年以降定着し、五感ブームから注目度も関心も高いものです。
私はこれら「五感の研究者」として、さらなる有効性の研究と五感力を育成させることに今後とも推進して参ります。
五感プロデュース研究所、主席研究員、荒木行彦、