$五感プロデュース研究所、-a
私は脳を活性化に、脳機能を回復させることを提唱している。脳機能の回復とは、人の脳の一部が損傷し、死滅しても、神経細胞の回復は可能なのです。
それは人の脳には「可塑性」という、減った神経細胞が損傷、死滅した神経細胞を補う性質をもっているからです。
※脳機能が関係する仕組み!
正常な脳は神経細胞が軸索を伸ばして、ニューロンネットワークを形成している。但し、脳が一部でも損傷すると、一部の神経細胞が破壊、死滅して機能しなくなる。そこで、残った神経細胞の軸索が「芽」を「伸ばして、シナプスを新しく形成する(可塑性)がある。
そして新しいニューロンネットワークの一部が形成されるのが「脳機能」の復活なのです。人の脳の特徴として、20歳過ぎた頃から毎日10万という数の神経細胞が死滅して行きます。
だから、脳が萎縮したり、変形することはあまりありません。ペットMRI等の脳画像検査で少しの隙間や萎縮が確認出来る程度です。
ところが人の神経細胞は140億ありますから、生涯では数パーセントの死滅なのです。
高齢者になると記憶力が衰えたと実感するのは、記憶力自体の衰えではなく、記憶したことを思い出すスピードが鈍くなった。思い出せなくなったので「記憶力が低下」したと嘆くのです。
但し、落胆することはありません。人の脳は、神経細胞の働きを支える「グリア細胞」が何と神経細胞の10倍の数があり、グリア細胞は加齢と共に増えて行くのです。
グリア細胞は、賢い細胞で3種類ほどあり、それぞれヤ区割りがあります。
グリア細胞を詳しく説明すると、
※アストログリア細胞→血管壁から栄養分を吸収し、神経細胞に送ります。不要物質や有害物質を血液関門で防ぐ働きをします。
※ミクログリア細胞→死滅した神経細胞が細菌などの異物を取り込み、脳内の免疫機能の役割を担っています。
※オリゴデントドログリア細胞→髄鞘を形成し、絶縁体として細胞間の刺激情報をスムーズにする役割があります。
これら3種類のグリア細胞が神経細胞に栄養を送ったり、損傷、死滅した神経細胞を修復、掃除するなど、また、神経細胞間の働きを支えたりと脳内で「メンテナンス的」な役割を担っている細胞です。
ですから、テレビ番組など脳科学者が脳トレを推進していますが、それだけでは脳の鍛錬に繋がりません。
脳を鍛錬するのには、まず毎日の食事も大切です。日本人はやはり「和食」ご飯などから脳の栄養素、エネルギーの摂取が必要です。これら脳の栄養素がブドウ糖なのです。ダイエットに良いからとゼロカロリー、カロリーオフなどの人工甘味料などでは摂取出来ません。
また、人との会話をする(コミュニケーション)を積極的にとる。
作業などを行うのも、目的意識を持って取り組む、本を読むのも音読や簡単な計算をしたり、人の名前などを思い出せなくても、時間がかかっても良いので思い出すまで諦めず頑張る。そして思い出したときに「快感」するこれらが大切なのです。
最後に自己の五感を総動員して、情報を脳に送ることが重要である。うるさい音も、心地よい音も聞きわけ、臭い匂いも、良い匂いも嗅ぎ分け、美味しい物も、不味い物も食べてみる。様々な情報、人工的な物も自然界の刺激情報を五感(各感覚器官)を駆使して受け取り、脳に取り込み記憶する。これらを日々繰り返し行うことで、脳トレになるのです。
つまり、脳は鍛錬しないと「錆びる」ということを私から提言致します。
五感プロデュース研究所、研究員、荒木行彦。