$五感プロデュース研究所、-2
皆さんが、アイスクリームやかき氷を食べたときに、こめかみの当たりがキーンと痛み出した経験が誰しも有ると思う。これは味覚の過敏反応で、アイスクリーム頭痛と正式名称があります。
口の中でアイスクリームやかき氷を冷たいという情報が脳に伝わり、刺激が強すぎると、神経の中継場所で情報が混乱してしまうのである。冷たさを伝える神経だけでなく痛みを伝える神経も刺激されてしまう。しかも痛いのが口の中でなく、こめかみやおでこの裏あたりという、場所まで間違った情報が脳に伝わってしまうもの。 これら伝達する神経が存在する。この神経細胞を「三叉細胞」という。
三叉神経(さんさしんけい、英:trigeminal nerve)は、12対ある脳神経の一つであり、第V脳神経(CN V)とも呼ばれる。三叉とはこの神経が眼神経(V1)、上顎神経(V2)、下顎神経(V3)の三神経に分かれることに由来する。
これらから、冷たさを痛み刺激と脳が勘違いし、誤作動してしまうと考えられている。
よって自律神経に影響を与え、こみかみ当たりの血管を拡張し、ズキンズキンやキーンと表現されるように急激に痛みだす。但し、慣れてくるとすぐに治ります。
これらに似た味覚の誤作動が「激辛」などの辛みは、人の味覚は味として感じていなく、人の触覚的感覚「痛覚」として、痛みとして感じるので、自律神経に作用し、まず額などから汗が噴き出ます。
痛みですから、すぐに治らず舌が痺れたような感覚に陥ります。
このようなときには、水を飲むのでなく、牛乳やヨーグルトで中和することで和らぎます。
アイスクリームもかき氷も脳にこれから食べますと言い聞かせるようにゆっくり食べることです。急いで食べると三叉神経などの反応が追いつかず、誤作動した状態からアイスクリーム頭痛が起こるのです。
ところが、子どもたちの中には、このアイスクリーム頭痛が面白くわざと急いでたべ「来たー」と叫びながら喜んでいるようです。
いずれにしても、刺激の強い食べ物はゆっくりと食べる。味わって食べることが重要です。
現代人は、味覚を刺激する食べ方、味覚を鍛錬する食べ方などして居らず、味覚の未発達の子どもたちが多いのです。
フジテレビの調査では、全国の小学生の半数に味覚障害が疑われております。味覚の発達を促すのは、刺激の強い食材もゆっくり食べ、ご飯と一緒に食べるなど「口内調味」中和して食べることが味覚の発達を促すのです。
現在の子どもたちの食べ方は、「ばっかり食べ」という、最初にご飯を食べ、食べ終わったら、次におかずだけを食べるという食べ方です。
ですから、酸っぱい物、辛い物、苦い食材など刺激の強い食べ物が食べられない、食べず嫌いの傾向が強いのです。
ですから、わさびや酸っぱい梅干しも食べられず、甘い食品ばかり好んで食べるのです。甘い味=美味しいなのです。
これらの味覚では、味覚も発達せず、料理を美味しいと感じません。
ですから、アイスクリームなども早食いして、アイスクリーム頭痛を起こすのです。
これらの繰り返しで身体的な影響は研究データが不足しているのではっきりしたことは言えないが、私からは味覚の発達に影響し、脳の栄養不足、甘い味が美味しいと感じる味覚は、好き嫌いが激しくなると危惧している。
これらから、箸を上手く使い、ゆっくりと食事を楽しみ味わって食べて欲しいと願っている。そうすれば、味覚と脳が刺激され、身体も脳も健康でいられるということです。
五感プロデュース研究所、研究員、荒木行彦