五感教育研究所-記憶の仕組み
2010/08/13(金) No.M014240
音楽を聴きながら試験勉強をするのは、バックグラウンド・ミュージック(BGM)によって記憶能力が損なわれるためよくないことが、新しい研究で明らかにされ、医学誌「Applied Cognitive Psychology(応用認知心理学)」オンライン版に7月20日掲載された。
今回の研究では、被験者に提示された順番どおりに8種類の子音(consonant)を覚えるよう指示。この課題を、静かな環境、好きな音楽を聴く、嫌いな音楽を聴く、変化状態(ランダムな数字の羅列を聞く)、変化のない状態(「3、3、3、3」など同じ数字の羅列を聞く)という5種類の音環境の中で実施した。
その結果、被験者の思い出す能力が最も低下したのは、好き嫌いを問わず音楽を聴いているときと、変化状態のときであった。最も正確に思い出すことができたのは、変化のない状態で記憶課題を実施したときであった。「音楽を聴いたときや変化状態のときに成績が低かったのは、音響の変化が原因。これによって提示された項目の順番を覚えて思い出す能力が損なわれる」と、研究を率いた英ウェールズ大学研究所(カーディフ)のNick Perham氏は説明している。
「暗算でも、順序の情報を短時間記憶する能力が必要であり、同じように変化状態やBGMのある環境では成績に影響が生じる」と同氏は付け加え、難しい知的作業をするときは静かな環境で行うよう勧めている。
以前に私のブログでも紹介したように、人脳の記憶と関わりがある。例えば受験勉強やどうして覚えなければ成らない、記憶しなければ成らないときには、記憶の方法、効率的に記憶する方法によって理解していれば、実は簡単に誰でも記憶できるのである。
つまり、人の脳の働きの特徴、特色を理解していれば、今後の記憶の仕方や脳の働きに役立つのである。
では、記憶力を高め、勉強や試験などの成績があがる方法を伝授しよう!
まず、覚えたいところを皆さんは、多くの場合、黙読して記憶しているでしょう。これを声に出して聴覚と視覚を活用する。そして、どうして覚えたい単語や漢字などはメモでも、ノートにでも何度も書く、そして記憶するまで書いて、同時に声に出して暗記するのです。これらの時には、ラジオは勿論、夜食など口に入れない、飲み物程度で済ますことである。
そして、何より眠気があるときにはすぐに眠ることである。眠気を我慢して勉強しても脳には記憶されないのである。
但し、リズムを取って勉強すると良い、このリズムとは1時間30分勉強して10分休憩、この時にはラジオや音楽を聴いてもよい、但し、夜食は摂らないことである。夜食を食べると20~30分後睡魔が来るから、脳の記憶力が低下するからです。
10分休憩したらまた、また1時間30分、必死になり五感を総動員して記憶することである。そして、次から大事なのですが、眠くなったらすぐに寝ましょう。但し、翌日の朝必ず何時もより30分~1時間前に起き、前日にどれだけ覚えているか、暗記しているか「復習する」人は睡眠することで覚えたいことを、記憶を定着させ、整理しているのです。但し、殆どの場合は7割程度しか覚えていないので、忘れた3割を朝で補い、記憶して行くのです。
これが効率の良い記憶の仕方、勉強方法です。もっと記憶力を上げたいという人は、本来はあまりお勧めできないが、ある方法で高めることが出来ます。以前にバラエティ番組で紹介し、実験したら短期間記憶ですが高まりました。その実験とは数字の桁数を短時間に暗記するというものです。人の脳の特徴として、一瞬に視覚で見て覚えられるという桁数は7桁といわれるのです。ですから、郵便番号も電話番号も7桁、ラッキー7と言うれるのはこれらが由縁なのです。
少し、過激な方法で脳の記憶力は高まります。それは、普段使われていない脳力を活用する方法です。例えば、生ワサビを摺り、ビニール袋に入れて、それを嗅ぎます。そうすると嗅覚が刺激され、涙が出そうになります。それから、痛覚、痛みを感じる場所、膝の裏側、肘の内側などをつねると痛いと感じます。
これら過激と思われる刺激によって、脳が刺激され、五感が目覚めると私は指摘しておりますが、激しい刺激から脳の認識力が高まるので脳活動も活発化するのです。そして、海馬も刺激され、記憶力が高まるという方法です。
但し、これらは実験であり、このようなことは記憶力を高める方法には繋がりません。つまり、一時的な記憶力を高める物であり、過激な方法です。これはテレビ向けに行っただけですので、決してまねをしないで下さい。
他にも方法はあります。それは「必死度」の問題です。音楽を聴いてだらだら勉強しても覚えられないということ、集中出来ないのです。人の脳の処理能力として、二つの刺激を同時に完璧には処理できないと言うことです。例えば、皆さんは携帯電話のメールに熱中している最中に友達から声をかけられても、話や会話の内容が理解出来なかったのと同じである。
だから、今後、受験勉強や試験、覚えたいこと、記憶したいことがあれば、必死になり、音楽などを聴かず、食べず、夢中になり、集中すること、それと覚えられたと快感することが記憶力を高めるのである。これらは個人差もあまり関係有りません。はっきり申し上げます。必死さの差だけです。だらだらしているか必死になり覚えようと、目標とする学校に合格したいかの強い思いの差です。
これから、試験や記憶を高めたい人たちの参考にされ、必死になり頑張った結果、合格した、良かったというよい報告をお待ちしております。
五感教育研究所、主席研究員、荒木行彦、