五感教育研究所-d
皆さんは、空が赤く染まる夕日後に、1日10分程度しか現れない空色をご存知だろうか?「ブルーモーメント」と名付けられ、今頃の時期6月末~7月頃の19時を少し回った頃に訪れます。
梅雨の晴れ間や薄曇りに運が良ければ見られる現象です。多くの人たちは気づかず見逃している人は多いと思うが、この時間を私は極上の時間と呼び、1年の中でも、この時期、それも天候次第だから見た、経験したという人は少ないかも知れない。
他の季節にも見られる現象だが、この時期、これからが一番ブルーも濃く、鮮やかである。
ではなぜ、このようにブルーモーメントが現れるかというと、太陽光が夕日と共に赤く染まり、そして沈む。丁度七色の虹が現れるように、赤から青へと変化する時間で、ブルーモーメント(bluemoment)は夜明け前と夕焼けの後の僅かな隙に訪れる。辺り一面が青い光に照らされてみえる現象、天気がよい、雲が殆どない、または全くない空気の澄んだ日だけに現れる。
1日中でも劇的に太陽の光が変化する時間、その美しさに私の眼は釘付けとなる。ブルーモーメントの美しさの正体は、地球の大気と太陽のスペクトルのバランスによって起こります。
そして、私たちの視覚で昼と夜の狭間の僅かな時間、人の眼は昼間、瞳孔を狭くし、夜には瞳孔を広げます。そして光を感じるのですが、ブルーモーメントの間は、夜の眼に切り替わる僅かな時間なので太陽が大気に照らされ反射した青い光だけが地上に届く現象を私たちの眼(視覚野)で捉え、そして綺麗なブルーに染まった空を見て感動するのです。
この僅か10分足らずの時間をブルーモーメントを見るだけに、高層ビルの展望台やレストランを予約しておき、恋人同士で食事をしながら楽しみ、彼女にこの青い空の色の現象を「ブルーモーメント」というんだよと説明すると、きっと彼女は貴方のことを見直すかも知れない?
特に現代人は時間的にも、精神的にも余裕がない人が多い。これらブルーモーメントの現象などにも意識せず、見逃している人は実に多いのである。何と勿体ないことだろう!
私は以前に山登りをしていて、このブルーモーメントに遭遇した、空気が澄んで居るだけでなく、山に沈む夕日とのブルーの空色が地球というキャンパスに鮮やかな色彩の絵を描いたかのように綺麗で美しかった。本当に感動した。
まだ、見たことがない、体験したことがないという人は、意識して、天気が良ければ、19:00少し前に自宅からでも、会社の窓からでも良いので、手を休め空を見上げて欲しい、きっと視覚に癒され、五感で感動を味わえるはずです。
では、ブルーモーメントは確かに一年中見られるかというと、今の時期から7月ぐらいまでが、最も綺麗に見られる時期なのです。
もし、運良くこのブルーモーメントの時に彼女にプロポーズしたらきっと成功する確率は高いと思われるほど、神秘的で感動すると思う。
他にも、自然界には彩りの鮮やかな現象や生物界でも様々な色彩豊かな生き物たちなど多い。私は野鳥の観察、生物の観察によく出かける。
その度に私の五感は鍛錬され、益々敏感になり鋭くなるのです。
私が若き頃、インドネシアのボルネオ島で猿の調査に同行し、色鮮やかな昆虫に驚きと感動すら感じた。そして虜になったのである。日本でも羽の色の綺麗な野鳥は多くいる。カワセミに代表されるようにエメラルドブルー(カワセミブルー)と言われ、実物を見ると本当に太陽光に輝いている。
他に、オオルリもダークブルーで綺麗である。キビタキなども黄色で体が綺麗なだけでなく、鳴き声も綺麗である。本当に心が癒される生き物たちが野鳥なのである。だから私は野鳥観察が好きなのである。
皆様も、機会がありましたら、これら色鮮やかな現象や生き物を探しに出かけ、そして体験し、実感してみて下さい。人によっては人生観も変わることがあるほど感動します。また、これら自然現象などに幾ら忙しくても、多忙であっても意識し、余裕を持ち接する。体験することで身体と精神的にも余裕が出来、様々なトラブル回避、ストレスの低減などの能力の向上に繋がるのである。
今後とも、私は感動する自然現象や生き物たちをご紹介して参ります。
五感教育研究所、主席研究員、荒木行彦、