五感教育研究所-脳の仕組み
睡眠不足は学力や心の成長に大きな影響を与える。二極化が著しい子どもの睡眠、その傾向と対策とは。
年々減ってきた。日本の子どもの平均睡眠時間が反転し始めた?
ベネッセ教育研究所センターが7月に発表した「放課後の生活時間調査」(全国の小学5年生~高校2年生を対象に2008年11月実施)によると、小5の平均睡眠時間は8時間36分、高2で6時間32分だった。
04年にベネッセが実施した。「子ども生活実態基本調査」では、小5の平均睡眠時間は8時間19分、高2が6時間14分、4年間で日本の子どもたちの睡眠時間は着実に増えていたようにも見える。
文部科学省が06年から行っていた「早寝、早起き、朝ご飯」の運動が功を奏した面もある。我々も学校から講座の依頼を良く受けるが、数年は睡眠に関する話しの受けがいい。同センター教育調査課長の木村氏は説明する。
もっとも「睡眠を含めた子どもたちの生活習慣が二極化している間がある」とも木村氏は指摘する。
例えば中3の平均睡眠時間は6時間59分だが、「短い(6時間30分以下)」「中くらい(6時間45分~7時間30分」「長い(7時間45分以上)」の3段階にわけると、平均付近に集中するわけでなく、「長い」「短い」がおのおおの30%を超えている。
学力の二極化が問題視される中、同様に子どもの「睡眠時間の二極化」も進んでいるようだ。
睡眠時間が長い子どもほど学習時間も眺めに確保。
二極化の一端には、早起きに関する環境の変化がある。子どもは夜になったら勝手に眠る動物ではない。早起きした後に朝の日差しを浴びて「夜更かし、朝寝坊」型になりがちな生体時計をリセット。睡眠やホルモン分泌のリズムを整えなければならないのは、大人と子どもも同様だ。
ところが、コンビニやカラオケボックスなど商業施設の深夜営業が全国に増え、子連れで利用する来店客は絶えない状態だ。
メディアの変化も大きい、かつての超人気テレビ番組「8時だョー全員集合」では、出演者が番組終了の夜9自前に、「歯を磨いて早く寝よう!」と視聴者の子どもたちに呼びかけていた。しかし、今では子ども向けとおぼしき番組が、午後の9時以降に始まることも少なくない。
子どもたちを魅了する携帯電話や家庭用ゲームの普及も見逃せない。
特に携帯電話では利用時間が長くなっても割安な定額料金制度が浸透、子どもたちの利用時間拡大にも拍車をかけている。
8/1号、週刊東洋経済より引用。
私のブログでも紹介してきた。子どもたちの睡眠時間と学力の関係を指摘した。
「寝る子は良く育つ」という諺は、実は成長段階にあるこどもの成長ホルモンとの関わりからである。
それだけではない。睡眠を多くとっている子どもたちは、学習にも多く時間を費やしているというデータもあり、結果、よく眠る子は学力も高いという報告もあるのです。
私たち人は、なぜ眠るか、それは脳の活性化と休息のためである。
睡眠物質の分泌(メラトニン)の分泌によって人は眠くなるのです
つまり、翌日の脳の活性化のために私たちは眠るのです。
ここで、「夜更かし」の脳科学(神山潤著)から子どもの睡眠改善「8つのポイント」を紹介しよう。
1、毎日、しっかり朝日を浴びる。
2、ご飯はしっかり、良く噛んで、特に朝食はきちんと食べて。
3、昼間はたっぷり運動を。
4、夜更かしになるのなら。お昼寝は早めに切り上げる。
5、寝るまでの入寝儀式を大切に。
6、テレビ、ビデオはけじめをつけて、時間を決めて。
7、暗い部屋でゆっくりおやすみ。
8、まずは早起きをして、悪循環(夜更かし→朝寝坊→脳の時差ぼけ→眠れない)を断ち切ろう。
これら子どもたちの睡眠状態を紹介してきましたが、いかに子どもたちに睡眠が重要かご理解頂けたかと思います。