ジュニアユースサッカー ~元お手伝いコーチの息子たちの今までとこれから~

ジュニアユースサッカー ~元お手伝いコーチの息子たちの今までとこれから~

少年団で長男のパパコーチ(お手伝いコーチ)をしておりました。
今は、長男は高校生になりサッカー以外の部活を、次男は中学生となりサッカーを続けています。

そんな子を持つ父親として、今のサッカーや次男チーム、次男に対して思ったことを綴っていきます。

たかがU13のリーグといっても、毎年の成績によって昇格や降格があります。

 

ざっくり次男チームの地域のジュニアユースチーム数は2000~3000あります。その中でJのジュニアユースを含めたトップ20くらいが地域のリーグに所属しています。

 

それほどの多くのチームが目指すリーグなので、多少その学年によって強弱はあるにせよ例外はあるにせよ、毎年そのレベルを維持しているチームがそのリーグに所属している場合が多いです。

 

という前提を元に考えると、

例えば、Jリーグのチームは上手い子集めているんだから、強くて当たり前でしょ。とか、セレクションしているのなら上手い子多いから強くて当たり前でしょ。

 

という意見があった場合、

 

これは完全に浅はかな考え方です。

 

そして、試合を見るまで私もこの浅はかな考え方を持つ一人でした。

 

試合を重ねるごとに思うことは上手い子がいても勝てない時は勝てない、です。

逆に言うと、実力的に劣っていようがそこまで大きな差がなければ勝てるときは勝てる、です。

これは少年サッカーの8人制より顕著です。

 

 

このレベルになると、中学3年生U15にチームとして最大限の力を発揮させるという目標を持ちながら目の前の試合の勝利を目指す、ことをどこのチームでもしています。

 

それは、具体的にそれぞれ特徴ある選手をどう配置するのか、試合になればどう相手を崩すのか、どう守るのか、どの選手を使うか、どのような試合の入り方をするのか、そのために今どういった練習を積み重ねていくのかなど、

 

これらの考えがないチームは少なくとも毎年高いレベルで力を発揮できません。

 

そして、中学生という成長期も重なる時期なのでこの試合に出れなかった子をどう扱うかも含めて総合的なマネージメントが必要とされるわけです。

 

目標からぶれないように練習を重ねて今の時期、今の段階でどういう戦術でどういう役割をメンバーに与えて、目の前の試合に勝利するのか?と考えている熟練のコーチが率いるチーム同士が戦うわけです。

 

そう考えると仮にJのジュニアユースに私がコーチとなって、上手い子がたくさんいるから楽勝でしょ、というノリでこのリーグを戦っても勝てない、

すなわち戦術がないと勝てない

ということです。

 

だから、上手い子がいれば勝てる、は浅はかな考え方です。

 


ということから、あるコーチが他のチームを見てあのやり方が気に食わないなどはあるかもしれませんが、このレベルのチームを批判するような保護者に出会ったとしても、その大半は考え方が浅はかなんだな、と思ってもいいと思います。

 

私のようなサッカー経験者でもそう思うので、残念ながら経験者でない保護者が口を挟める領域ではないです。

 

ただ、私はサッカーを経験してきてコーチも少しは齧った身なので、このリーグ戦を見た結果このレベルを毎年維持できているチームは凄い!と感じることできます。

 

 

結果的に上位になったチームはもちろんのこと、下位だったチームもそのチームの型、やりたいことというのは、観ているだけで理解できる場面が多くて精度があがってこればいいチームになりそうだというチームばかりでした。

 

なので、いろいろな運も重なった結果ですが改めて次男チームに次男を所属させて良かったなーと思っています。

 

 

もう1点の気づき。

私の中で過去我々がサッカーをしていたときとの一番の違いを目の当たりにできたこと。

 

それはトップレベルが切磋琢磨しているということ。

これはある意味脅威です。

 

課題は残しつつも色々な制度が整いつつある日本のサッカー。

もはや、どの年代でも高い能力を持つ子が高い能力を持つ選手同士でさらに高いレベルになれるよう戦う環境ができあがっています。

 

小学生の時にいまいちでも、中学、高校と頑張っていれば逆転できるという話を聞いたり見たりすることもありますし、私もそうあってほしいと思う部分もあるのですが、果たして本当にそうなのか。

 

私は中学、高校といくら頑張ったとしても、このトップ層に近づくことはできても追い越すことは難しいんじゃないかと次男のサッカーを見て思っていましたが、このリーグ戦を通してなんだか良くも悪くもこの予想を裏付けるエビデンスの1つになりました。

 

私の経験則から導き出されている現段階の理論は、小学生の時から上手い子が結局上手いしトップレベルにいる、です。

 

まあ、結論付けるにはまだまだ情報が足りませんのでこれからもしっかり次男の追っかけを続けますが、そんなことを思いながらも私のこの理論に穴があることを証明するような選手を見つけることができるのか、はたまた次男や次男チームのメンバーがそれに該当するのか、チームの勝敗とは別の軸ですがまだまだ興味は尽きません。

 

 

 

 

 

 

 

 

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次男チームの地域リーグが先日終わりました。

 

当初は家計と相談しながら選別して見に行こうとと思っていましたが、終わってみればその大半を見に行ってました。

 

というのも、とても楽しかったからです。

 

次男の出来、チームの出来だけを考えれば、とてもじゃないですが満足できるような結果にはならなかったですし、次男に関しては正直通用しないことが多くて、それは本人も思っていたようで最近では謎の自信も薄らいでいるのか強気な発言が減ってしまい心配になるときもあったのですが、

 

それでも私はとても楽しかったです。

 

理由は簡単で、

私からすると中1から高いレベルで試合をできるということがこのリーグ戦の意義であって、正直結果はどうでも良くて内容にフォーカスして見れたというのが1点。

そして、対戦相手を含めて私自身も長男も触れたことにないレベルだったため、新しい発見がたくさんあったからです。

 

チームとしては、中学1年生でこんなレベルでやっているんだー、こんなにできるんだーと思うことが次男チームにしろ相手チームにしろ本当に多くて、私からするとこんなにすごい相手にどうやって勝利を収めることができるんだろうか、どうしていくのだろうかという点が本当に興味深かったです。

 

そういう意味で言うと、中1なのにこんなにトラップやパスミスが少ないんだというのが驚きでした。

そして、ディフェンダーだった私の一番の驚き、ロングボールに対するディフェンスラインのヘディングでの跳ね返し。

 

よく縦ポンといってとにかくキーパーやディフェンスラインからトップに向けてロングボールを蹴りこむことを揶揄する表現として使われることがありますが、

 

縦ポンはこのレベルでは通用しません。すべてディフェンスラインの選手が跳ね返せるから。

使い分けをしているチームがほとんどです。

 

なので、縦ポンサッカーするチームを批判するのは筋違い。縦ポンサッカーにやられてしまう相手チームのディフェンスの弱さを指摘すべきです。

 

話がそれてしまいましたが、

次に次男のこと。

 

次男に対しては、というよりどんなスポーツにしろどんなことにしろ私は成功と失敗を繰り返しながら成長していくものだと思っているのですが、失敗というか上手くいかない時に本人がどう考えるかどう思うかが一番成長のために必要な瞬間、タイミングであって、

 

次男のサッカーでいうと、今まである意味いいサッカー人生を送れてきたので失敗を噛みしめるタイミングというのはあまりなかったと思います。

 

次男は大した選手じゃないと思っていますが、もっと失敗して何ができていなくて何を特徴として出していかなくちゃいけないのか、逆に何が通用しているのかなどなどを自分自身でしっかり見つめてもっと真剣に取り組まなくてはもっと大したことない選手になると思っています。

 

中学生ジュニアユースだけに限定すると中3になってから失敗して上手くいかないタイミングがくると今さら何を言っているの?遅すぎない?となるのでできるだけ早めに打ちひしがれて欲しいと思っていたのですが、その私の希望にしっかり即して通用しない部分をたくさん露呈させてくれました。

 

その中でも私が思う次男の最大の弱点は、愛情のないパスしか出せないこと。

 

私と長男の感覚からすると考えられないくらいの自己本位のパスばっかり。

 

それでも俺はうまい!と豪語していた次男でしたが、あなたの自己本位のパスの結果その後どのくらいチャンスになりましたか?どのくらい相手に脅威を与えられましたか?

 

というのが、このレベルだと言い訳もできないくらい大きな弱点になったことは次男にとってとても良かったと思います。

 

例えば

裏に出すよ出すよというわかりきったボールを裏に出してあとは味方の能力頼み、みたいなプレーをして

「味方が追いつけなかっただけ、、。」

 

みたいなことを次男は良く言うのですが、

 

私や長男の感覚では、味方の立ち位置、体勢、スピード、相手の立ち位置、体勢、スピード、そしてキーパーの位置、オフサイドライン、ボールのスピード、正確さ、高さまで考えて、出したパスが成功した、失敗した

です。

 

少なくとも「後は任せた」的なスルーパスは通らないということは学べたと思いますし、何よりも私や長男の感覚を少しでも理解してもらえるきっかけにはなったのかなと思います。

 

 

ということで、どちらかというと次男の足りない能力をたくさん気づかせてくれたという意味では本当にいいリーグ戦だったと思います。

 

これを生かすも殺すも次男次第。

いったいどうなっていくのでしょうか。

 

とにかく1つ1つの体験を無駄にするようなことにだけはならないよう、私からも突けるところは突いて見守っていきたいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

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長男や次男を介して今のジュニアサッカーやジュニアユースのサッカーを見れて、wowwowでチャンピオンズリーグを見て、

DAZNのおかげでJリーグすべて、欧州のサッカーリーグやカップ戦のほとんどが見れます。

 

私の休日はサッカーに満たされまくっています。

 

 

DAZNの回し者ではありませんが、日頃のリーグ戦に加えて

やべっちスタジアム、ウッチーのフットボールタイム、最近ではもりちゃんずコロシアムという違った角度からサッカーに切り込むコンテンツも加わり、これだけで既に私はお腹いっぱいになっているにもかかわらず来年にはワールドカップ全試合の放映権も獲得したとのニュース。

 

その発表を見た私は一人、家で雄たけびをあげました。

 

これを獲得したことにより過去のワールドカップのシーンなどもコンテンツに加わり、今までのワールドカップの思い出深いシーンもたくさん見ることができます。

 

 

夜中家族を起こさないようこっそりと、ブラウン管のテレビでカズやナカータの活躍を祈っていた時代を考えると、こんなにも簡単にすべてを見切れないくらいに世界のサッカーやサッカーのコンテンツが見れる日が来るなんて想像もしていませんでした。

 

無駄な出費と反対する妻を無視してごり押しで契約した8年前の自分を褒めてあげたいです。

 

 

そんなことを思いながら先週の土曜日、DAZNに加入していなければ絶対に見ない、見れないだろう試合。

 

J1昇格プレーオフ。

 

私はこのブログで何度か書いていますが、負ければ終わり、絶対に勝たなくてはいけないという試合を年代やレベルに関わらず好んでいます。

 

その真骨頂であるJ1昇格プレーオフ。

私は特にどのチームのファンでもないので、ある意味フラットに見れます。

 

次男自身の試合があってLIVEでは見れずに帰ってから見ようということで、情報を完全にシャットアウトして結果は知らず。

 

時間的制約から次男にどっちの試合が見たい?と聞いて、一方をハイライトで見たい方をフルタイムで見ることに。

 

先にハイライト。徳島VS磐田 1-1 徳島が試合終了の10分前に得点してJ2リーグ順位の関係で徳島がプレーオフ決勝に進みます。フルタイムで見たらとてもいい試合だったと思います。

 

そして 千葉VS大宮。

私は何度か千葉のホームスタジアムであるフクダ電子アリーナにいったことがあるのですが、当時はJ2に落ちて数年たったくらいの頃で観客数も6000人かそれくらいしか入っていませんでした。いい球技場なのにもったいないと思った記憶があります。

 

それが1万7千人の大観衆。サッカー専用でこれだけの人数が集まるとすごい迫力です。

 

ホームアドバンテージを活かせるかという試合でしたが、大宮のしたたかさが上回り前半0-2。後半開始直後に更に追加点が入り0-3。

 

私は1点の重みが強くのしかかる試合が好きなので、3点目入った時点でもう終わったと思っていました。流石にこの状況から3点も取られるほど大宮の監督も選手も貧弱ではない。

 

次男も、後はハイライトで見よう、と言います。

 

すると後半15分に

知らない選手が、、、。

 

姫野 誠

 

顔がすごく幼いです。

 

が、ファーストプレーでシュートまで持ち込み会場を沸かせます。それも異常な盛り上がり。

この選手、この会場の雰囲気。

 

何か起こりそうな予感がプンプンします。

 

この選手が何かやってくれそう

と私は次男を制し、姫野選手のプロフィールを確認。

 

生粋のジェフ千葉育ちの選手です。

しかも長男と同じ17歳で、この試合がプロデビューというとんでもない状況。

 

でも姫野選手はなんだか表情が楽しそう。

 

千葉のファンの方はもちろんご存じだったのでしょう、それがためのこの異様なまでの盛り上がり方だったんだと納得。

 

 

 

もう、ここから先は私が語らなくてもいいでしょう。

結果4-3 千葉の勝利。

 

大宮の監督や選手には止められない、運命なのか定めなのか、ふくだ電子アリーナが呼び起こす大きな波が千葉の選手を引き寄せて見事な大逆転になりました。

 

千葉から見て0-3から1-3になった瞬間、その後の雰囲気はもちろん出ている選手、交代で出た選手、監督の采配など色々細分化すれば効果的な1手を次々に打てたという部分があるのはあるのですが、わかりやすく雰囲気が観客が大宮の選手を飲み込んでいました。

 

テレビ越しに見ている私でもその雰囲気を感じることができたので会場にいたファンの方々は私の想像を超える雰囲気を味わっていたんだと思います。

 

そして、大きなうねりとなった千葉のサポーターの声援を完全に力に変えたアカデミー育ち17歳のプレーヤー。

数年前までそのうねりを作り出す側だったそうです。

 

サッカーの技術はさることながら、どうすればあの状況であんなに余裕を持って気持ちよくプレーができる選手になるのでしょうか?

 

私には到底考えられないことです。

 

大宮にも百戦錬磨のいい選手ベテランの選手がいるにもかかわらず、止められないあの雰囲気。

 

本当にこれこそサッカーであり、This is football! という試合でした。

 

 

そして、ここからがDAZNに入って良かったと思えたことで、一番感動したこと。

民放などの放送では枠に入らずカットされてしまう部分。

 

試合終了後から5分ほど過ぎたあたり
大宮の選手たちがハーフラインに並んでいます。

 

何をするのかと見ていると、千葉のサポーターに向かって一礼していました。

 

その光景に千葉のサポーターも応えるという一幕。

 

 

味方のサポーターに挨拶するのはどこのチームでもやっていますが、大宮の選手は相手サポーターに向かって挨拶していました。

あの試合だからこそ千葉のサポーターに挨拶したんじゃないかと思いますが、本当に素晴らしい光景。

 

これこそ、スポーツ。試合はもうバチバチでやり合ったらいい、でも試合が終われば、お互いサッカーを愛する仲間です。

 

それを表現した行動。そこには敬意があります。

 

大宮にも

市原吏音というアカデミー育ちの20歳、アンダー世代でキャプテン、大宮でもキャプテンという素晴らしい選手がいます。

 

勝手な想像でしかありませんが、市原選手のようなキャプテンだったからこそ千葉のサポーターに敬意を払えたのかなーと思いますし、いろんな感情を抱きながらも自分の立場や状況を理解しての行動だったのかなーとも思えました。

 

勝手な深読みですが、千葉サポーターに対して

「あなた方に負けました、あなた方の力に負けました」

と語っているような市原選手の表情でした。

 

 

 

ということで、数あるサッカーの中でもそこまで注目している人はサポーターを除いてそんなに多くないんじゃないかという試合でも本当にいい試合はたくさんあり、そして若くていい選手はたくさんいます。

 

どちらのサポーターでもないのに、少し喉が枯れるくらい声が出てしまい少し涙が出てしまうくらい感動したJ1プレーオフの準決勝の試合。

 

決勝も楽しみです。

 

こんな楽しいサッカーを趣味にできて本当に良かったと思います。

 

そして、4年に一度の祭典、ワールドカップ。

私はまともに仕事をできるのでしょうか。寝る時間はあるのでしょうか。

 

興奮が収まらない1か月が待っています。

 

現地には行きませんが、今のうちからしっかり部下を育ててしっかり働いて、ため込んだ有休をたくさんとる準備だけはしています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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私は大きく分けて、

小中、高校、大学、社会人になってから

の4つのグループの友人がいますが、

その中でも圧倒的に仲が良く今も深い付き合いがあるのが、高校の同級生です。

 

高校の同級生というか、高校サッカー部の同級生。

定期的に今でもゴールデンウィークやお盆や年末に

友達だけで5人から10人くらい家族入れると2,30人集まっています。

 

家庭を築いている者もおれば、離婚して独り身になったもの、そもそも結婚願望がなくて独り身のものなど様々。

みんなそれぞれの価値観で楽しく生きております。

 

が、近場に住んでいる友人は定期的に会えますが、遠くに住んでいる友人はなかなか会えません。

そんな中、先日出張で行った先で集まろうと声をかけたら4人が集まってくれました。

 

お互いの近況や子供のこと、昔話に花を咲かせながら楽しく飲んでいましたが、その中で一つ面白い話。

 

4人中2人が今もサッカーをやっており、うち一人はかなり本格的にやっていてオーバー世代でちゃんとチーム活動しているチームに所属して週3でサッカーをしているんだそう。

 

 

その友人が熱く語ります。

お前もやれ、と。

 

私は少しやると古傷が痛み数週間その痛みが続く、という痛みのループが続いたので、もうやめようと思って数年前からサッカーはしていません。

 

それでもやれ、

と理由を熱弁してくれました。

 

その友人は私より早く結婚し早くに子供を授かったため、今子供たちは大学生と高校生です。

子供がこの年代になると完全な親離れ。今まで習い事や一緒に旅行やらで埋まっていた子供との休日はなくなります。

 

そうなると、シンプルにとても暇になる。誰もが通る子育てあるあるの一つなんだそう。

 

こうなった父親は十中八九、ある休日の朝テレビを見ながら思うそうです

「暇だ、。せっかくの休日なのにもったいない、、。」

と。

 

そして、子供なしの休日ライフを楽しむためにいろんなことをしてみます。旅行だ、食事だ、買い物だ、競馬だ、山登りだ、マラソンだ、、。

 

でも、なぜかそこまで夢中になれない。

 

俺には何ができる、何に夢中になれる。

 

やっぱりサッカーだ!!

 

と、なるらしいです。

 

 

お前も数年後必ずそうなる。

だから、やっておけ。

 

、、、、。

 

かなり強引な話ですが分からなくもない。わからなくもないけどと私にはどうしようもない古傷があります。

ケガしてなかったらやるけどケガして、、。

 

と言いかけているところに友人はかぶせてきます

 

それでもみんなやっている。

 

サッカーのシニアリーグは40歳以上から10歳刻みでリーグ戦がある。

でも、45歳くらいからまた始めようという人が増えて、45歳以上という区切りも新設された。

 

まさしく子供から相手にされなくなる世代!

 

そして最近80歳以上というリーグもできた。

 

まさしく生涯スポーツ!

 

 

 

何が彼をそんなに熱くさせるのか、80歳までサッカーをやる気満々です。

 

私はもう観る専門でいいと思っていたので

 

流石に80代でサッカーしてたら試合中何人か死ぬぞ

 

と伝えると

それが驚くほど動ける80代ばかりなんだそう。

見たらびっくりする。

 

と友人。

 

80代と言えば我々の親世代よりもさらに上の世代。

父親がサッカーをしているところなんて想像もできませんがさらに歳を重ねた人たちがサッカーをしている。

 

確かにそう考えるととんでもないです。

ある意味プロ選手よりもすごい。

 

試合中に心臓発作なんかになっても、

私は幸せな人生を送ることができました

と気持ちいい最後を迎えられるんじゃなかろうか、、、。

 

 

やってみよーかな。

 

 

とふと思いましたが、その妄想を振り払います。

 

まだ私は彼のように暇ではありません。

 

とにかく今は今しかできないこと。

次男のおっかけをすることを第一選択として

「暇だ」となった際にまた改めて考えよう。

 

と彼の誘いを断りました。

 

そんな話もありながら他愛もないみんなの近況ややっていることややりたいことなどの話で盛り上がり、その場はお開きとなりました。

 

 

今くらいの年代になってくると子供がどうだ、という話が一番多くなりますが、高校時代の友人たちが集まると自分がどうだという話が多く、そして冷静に思い返すと偶然なのか高校の友人には自分が大好きなメンバーが多いことに改めて気づきます。

 

家族のことはしっかり対応しつつ、逆にちゃんとしているからこそ自分に投資できるという姿勢を貫いてきている友人たち。

 

 

私にとっては鏡のような存在。

 

彼らと切磋琢磨した青春時代。

そしてそれは今も形を変えて私に足りないもの満たされているものを教えてくれる、刺激を与えてくれる大切な存在です。

 

サッカーを熱く語る彼のように自分にしっかり投資せねば、、と、今回気づかせて頂きました。

 

そして、自分の好きなことをやり続けよう、そしてもっと我儘に生きていこう、そしてもっと自分の為にお金を使っていこうという気持ちを固めることができました。

 

妻には怒られるので黙っておきますが、今後我が家にもっと釣り道具が増えることになるでしょう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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私は息子たちだけでなくサッカーそのものが好きなのですが、

この時期はいい試合が目白押しでどの試合を優先して見ようかといううれしい悩みでいっぱいです。

 

私が見たい試合は年代の若い順番に下記の通り

次男の1つ下の代の全日

次男の試合(地域リーグ佳境)

次男チームの次男が出ていない方の公式戦(県リーグ佳境)

高円宮U15

高校サッカー選手権(県予選準決勝/決勝)

Jリーグ

海外日本人選手の出場している各欧州リーグ

UEFAチャンピオンズリーグ

 

生で見たりYoutubeで見たりテレビで見たり

と媒体は色々ですが結果的にほとんど見ています。

 

下にいくほどレベルは上がっていきますが、

じゃあどれが一番私の中で面白かったかというと、

圧倒的に高校サッカーでした。

 

私自身一番サッカーに夢中になっていたのが高校生だったのでその頃を重ねながら見れるという点で一番おもしろかったです。

 

 

 

長男に見に行こうと誘われていた決勝戦は色々な予定が重なって結局、家で長男の友人や次男と観戦。

同じ年代なので長男たちが一番盛り上がっていました。

 

テレビでは各選手の出身ジュニアユースが表示されいたのですが、次男は既にそのほとんどの出身チームと試合をしたことがあるということもわかって、改めて次男と次男チームもすごいなーという話になっていました。

 

 

高校サッカーは、Jのジュニアユースに所属していた子がいたり逆にあまり強くないチームでやっていた子もいて、特に決勝戦の一つのチームには多くの次男のジュニアユースの子が所属していて、次男はこの舞台で戦えるレベルになれるんだろうか、なんてことも想像しながら見ていました。

 

そんな身近な想像もしながらも、それらの妄想をすべて洗い流してしまうくらい手に汗握る展開の多い1点を競う好ゲームで、試合終了後の明と暗の余韻も含めてとても楽しい時間でした。

 

 

レベルがどうだとか育成の時期だとかいろいろありますが、やっぱり勝ちたいという気持ちがぶつかり合う試合は心が揺さぶられるし見ていて本当におもしろいです。

 

次男がどういう選手になっていくかはいまだ想像できませんが、とにかく勝負にしっかり拘る選手にはなっていってほしいと色々な熱い勝負が繰り広げられる各年代のサッカーを見て強く思いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 先日長男も次男も予定が空いていたので、どこか出かけられないか探していたら、

高校サッカー選手権の県予選準決勝が近くで行われるという情報をキャッチ。

 

観に行こうという私の提案に次男はいいよと、

長男は嫌がりますが家でダラダラするなら携帯取り上げると無理やり連れていきます。

 

車を走らせて会場へ。

 

キックオフぎりぎりに到着したので既に応援合戦が始まっています。

観客席にはすごい人数のお客さんがいます。

ざっと5千人。

 

J1まではいきませんが、J2の下位やJ3と同等かそれ以上の環境での試合。

高校生の県大会の準決勝で、テレビも入って観客も5千人超えるって本当にすごいです。

 

電光掲示板に

各チーム名と各チームのスタメンが貼りだされます。

 

私の青春、高校時代に目指したステージが時を超えてもそのままの状態で今目の前に映っています。

この雰囲気を味わいたくて目指して日々練習していたことを思い出します。

 

まだ試合は始まっていませんが、来てよかったと既に思います。

 

と、座席を探している間に次男を見て挨拶してくれる知り合いが数人。

顔が広いなーと長男。

 

3人並んで座り、試合開始です。

 

この試合の1つの高校には長男の知り合いが3人、そのうち1人は私も直接関わったことがある選手でしかも次男のクラブチームの卒業生です。

 

まだ高校2年生ですが、試合に出ていました。

 

試合はというと、試合開始からずっと両チームオールドイングランドスタイルで、中盤つなげるところでもつながずに徹底してバックライン裏を狙っていました。

 

トーナメントでもあり県下の強豪チーム同士でお互いに知った仲と考えると、勝負所まではリスクを負わずに戦うことを第一選択にしてフィジカルと駆け引きの勝負というような内容でした。

 

このレベルになるとチーム戦術がとても大事です。

 

 

選手権は負けたら引退。

試合は40分ハーフ+延長+PK

その中でどこで勝負を掛けるか、なぜ足元ある選手たちが今は蹴り合いに近いことをしているのか?

前半と後半でスタイルに変化がないか、疲れてきたときにどういう選手が出てくるのか

みたいなことを想像しながら見たらおもしろいよ、

で後半30分くらいからは

気持ちが一番大事

と伝えると、

 

次男がポツリ

「青のチームは俺らと一緒のフォーメーションだ」

とつぶやきます。

 

確かにそうです。

感覚派の次男なのでボールばっかり見て派手なシーンを好んでると思っていましたが、そういうところに目がいくんだ、結構ちゃんと見てるんだと感心。

 

前線へのロングフィードに対抗するにはディフェンスの形が崩れないようにするのが大事です。

そこを両チームともかなり意識しているのか、きれいなフォーメーションのまま試合が進んでいました。

 

そんな中、お互いにセットプレーとロングシュートから点を取り1対1で前半終了。

何とも言えない緊張感を観客も感じているので、点が入ると爆発的な歓声があがります。

 

 

後半が始まります。

 

オールドイングランドスタイルなのでオフェンスとディフェンスの激しいぶつかり合いが多くファールかファールじゃないかギリギリのプレーが増えます。そしてこの試合の審判はギリギリのプレーは全て流していました。

なので、さらに激しい攻防が繰り広げられていて私は楽しく見ていました。

 

すると、次男がポツリ

「雨降らないかなー」

 

なぜか聞くと、雨が降った方が試合が荒れ模様になっておもしろいからと。

雲はあるけど雨は降らないよと答えます。

 

我が息子ですが、サッカー観戦のどこに面白さを感じているのか全くよくわかりません。

 

 

長男は知り合いの多い高校を応援。自分の知っている人間が5千人の観客を背に戦っている姿をどう見ているのか、

こちらもよくわかりませんが結果的に楽しんでいるのは間違いないです。

 

後半10分、我々も良く知る子が途中交代。俄然応援に熱が入ります。

その子は絡みませんでしたが、応援しているチームが最後の最後で追加点を叩き込んで試合終了のホイッスル。

 

負けたチームはその場に倒れこみ、勝利チームは歓喜します。

数分その光景が続き、負けたチームが涙を流しながら立ち上がり両チーム並んで観客席に一礼。

 

私は惜しみのない拍手を送ります。

 

試合後は3位決定戦がないため、そのまま負けチームは表彰式。うなだれた選手たちが笑顔もなく受け取る表彰状。

一方勝利チームは応援団に向かって歓喜のダンス。とても盛り上がります。

 

明と暗。

勝者と敗者の対比。

 

この何とも言えない光景を前に、なぜか私の目頭が熱くなります。

コントロール不能状態、自分でも全くわかりませんがこの情景に感動しているんだと思います。

 

深呼吸して違うことを考えて気持ちを落ち着けます。

 

今日のこの雰囲気でこれだけ胸がいっぱいになってしまうことを考えると、仮に次男がこの舞台に立てるような選手になったとしても試合をまともに見れる気がしない、、、。

 

そんな思いを持ちながら、

こんな素晴らしい試合、雰囲気を無料で見れるというのは本当に贅沢だなーと思い、息子たちには悟られずに涙を拭いてグランドを後にしました。

 

 

そんな中、次男はいつの間にか知り合い6人に出会ったらしいです。県下では本当に顔が広いです。

長男は同じ高校のサッカー部の子に発見されたみたいでした。

私は、、、、知り合いおらず。

 

唯一、テレビ中継の解説をしている人が私の高校時代のコーチだったと

二人に負け惜しみの自慢をしておきました。

 

 

後日そこまで乗り気でなかった長男から、決勝も見に行こうとお誘いがありました。

 

息子が出場もしない、関係もない、特に思い入れもないチーム同士の試合にもかかわらず、ボールを投げられた犬のように本能的にあの雰囲気に興奮してしまい涙してしまうので行きたくないのですが、既に友達も誘ったとのこと。

 

よくわかりませんが、乗り気でなかった長男が一番楽しかったようです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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次男チームのトップチームのコーチがすごい経歴の持ち主でした。

次男に聞いた追加情報として、どうもユースの後プロに誘われたらしいですが当時のそのJチームが弱かったので行かなかったのだそう。他のチームから声はかからなかったので大学に進んだそうです。

 

 

ある日のお迎えに行った際、またU14に混じって次男が練習していました。

現金なもので、今までは全く気にならなかったトップチームの練習もそんなコーチに教えてもらっているとなるとどんな練習をしているのか、私は気になります。

 

期待しながら見た練習内容。

途中からしか見ていませんが、正直特に変わったことはやっておりませんでした。

まあ言ってしまえばありきたりの練習ばかり。

 

鳥かごのようなボールキープ、4対4、6対6、8対8。

 

激しいプレスを求められているようで動きはすごくきびきびしていましたが

でも、まあそれも含めてありきたりと言えばありきたり。

 

 

・・・。

 

 

ですが、すべての練習を通して私は驚いていました。

まじかまじかと。こんな感じなのかと。

 

実はありきたりではないことが全ての練習を通してありました。

 

 

 

それは、

全ての練習に罰走がありました。

しかも罰走がそれぞれの練習の終わりではなく、それぞれの練習の中にたくさんありました。しかもグランド半面を全速力です。

 

例えば4コート作って4対4のミニゲームを30分したとします。

対戦相手を変えながら勝敗数を計算して30分後に負けたチーム何チームかが走る、というのが私の知っている限りの一般的な罰走ですが、そうではなくそれぞれのコートで3分毎に10ゲームを行いその3分毎に負けたチームに罰走がある、ということです。

 

なので外から見ていると、U14の練習はいつでも誰かがグランドを走っている状態が続いています。始めは状況がわからず何だかずっと走っているなーと思って見ていましたが、ただただ罰走が短い間隔で行われている、という状態でした。

 

しかも何分以内に戻らなくてはそのままもう1周みたいなこともさせられていて、選手たちは必死な形相で走り回っています。

 

今回の練習だけ特別に走らされている可能性もありますが、とにかくずっと走っていました。

 

 

 

練習後、次男に

「あのコーチの練習はどう?」

と聞くと

「楽しいけど、めっちゃ走らされる」

 

と、見たまんまのコメント。

 

 

私はそんな次男の姿を見て、私の中学時代を思い出しそれを次男に伝えました。それがVol1で書いた内容です。

 

 

 

次男チームという、とある場所にある、とあるクラブチームの1人のコーチのことですが、日本のトップレベルを知っておりJのユースやジュニアユースの指導歴がある私より一回り年下のコーチが今まさに走り込みをさせています。

 

ようはサッカーにおいてどの年代でもどのレベルでも走れる力というのはとても大事ということで、そこにフォーカスした練習をさせるコーチは時代やレベルを問わずいる、ということです。

 

 

正しい練習方法だったとは全く思いませんが、やっていたこと取り組んでいたことという意味では、次男の練習を介して自分の中学生時代の練習が肯定されたような感覚になり、なぜか無性にうれしくなってしまいました。

 

次男に語る私の中学時代の思い出話で私は最後に伝えます。

 

「結局最後の5分、ロスタイムの疲れ切った状態になると、思っているように体が動かない、周りも見えない、味方も動けない状態になる。そんな時に最後の力を振り絞るために必要なものは何かわかるか?」

 

今日の走り込みで疲れ切って次男はボーとしています。

 

そんな次男に私は一人高揚しています。

「ここでもうひと踏ん張り、力を出せるんだという気持ち」

 

そう、

「ガッツだ!気合だ!根性だ!」

 

 

次男はキョトンとしていましたが、ようやくあの時の顧問の先生の気持ちが少しわかったような気がしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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そんな鬼顧問の元、我々は着実に力を付けていて劣る技術をガッツや気合で何とかできるチームとなり、結果的に優勝までは届きませんでしたが市の4強の一角として毎公式戦で準決勝まで進み、最後は準優勝までたどり着き県大会にも出場できるレベルになりました。

 

県大会ではあまりいい結果は残せませんでしたが、それでも学校内で表彰されたり今でいうトレセンに選ばれたりなどでただただしんどい思いをしただけではなかったんだとは思えるような結果も出ました。

 

 

その後、高校は県ベスト4くらいの学校に進みましたがこんなにも練習は楽なのか?と逆に戸惑ってしまうくらいだったので、もうあの頃には2度と戻りたくはありませんが、本当に充実したサッカー人生だったことは間違いありません。

 

 

 

 

時を経て現在。

 

「ガッツだ気合いだ根性だ」は時代に合わなくなり、今の次男のクラブチームの小学生年代にしろ現在のジュニアユースの練習にしろ、「走り込み」という練習はあまり見なくなりました。

 

当たり前のようにあった罰走もなくなり気持ち程度の罰として腹筋10回や腕立て10回のような形が増えました。

 

決して走り込みに意味がないとは思いませんが、ボールを触りながら体力強化も備えるような練習を織り交ぜる方が合理的だと思いますし、実際に次男チームではそんな練習が多いです。

 

 

と、そんな気持ちで見ていたある日の次男チームの練習。

 

次男含めた数人がU14のトップチームに参加しているときがありました。

 

次男チームは正直何人いるのか把握できなくらいコーチがいるのですが、トップチームのコーチは元々Jリーグのユースやジュニアユースのコーチだったという噂は聞いていました。

 

次男がU14の練習試合に参加した際もそのコーチがいて、試合中の指示が的確だなー、すごいなーと思って次男にそのコーチの名前を聞いてネットで検索しました。

 

噂は本当で数年前まで某J1のユースでコーチをやっていたようです。

なんで辞めたんだろう、なんで街クラブのコーチになったんだろうという疑問はありますが、とにかくすごい経歴を持つ人に教えてもらえているのはラッキーなことです。

 

そういえばJでコーチをしてたってことは、選手としても有名だったんじゃないかと思い

そのコーチの選手歴も調べました。

 

驚愕。

 

そのコーチ、元日本代表や今だ現役で第一線で活躍している選手たちと同学年のJジュニアユース、Jユース出身でした。

サッカーをやっている人なら誰でも知っている選手たちと一緒の年代。

 

そのコーチのプレースタイルは知らないものの、日本サッカーの頂点を知るコーチなのは間違いないです。

 

なぜプロにならなかったのか?

なぜJリーグのトップの監督やコーチを目指さなかったのか?

 

ケガをしてしまったのか?実力が足りなかったのか?素行が良くなかったのか?

 

どうしてなのかと色々と想像を膨らませながら色々調べましたがそれ以上の情報は出てこず。

いずれにせよ、すごい人です。

 

そんな日本のトップレベルを知るコーチの練習がいかほどのものかと思いながら見ていたのですが、私にとって超意外な練習がありました。

 

<続く>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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 私は普通の公立中学校のサッカー部に所属していました。1つ上の学年2つ上の学年が強くて県で優勝を狙えるチームでした。中学卒業後、先輩方の半数はサッカー推薦で高校にいき1人がのちにJリーガーになったという今考えるとすごい公立中学校でした。

 

1つ上の代や2つ上の代がなぜ強かったかというと、2つ理由があって1つは当時まだそんなに多くなかった小学生のクラブチームが近隣にあってそこでサッカーをやっていた子がたくさん入部していたからという点と、もう一つは練習がとてもハードだったからです。

 

当時の顧問の先生は昭和を代表するような体育教師で、実際に見たことはなかったのですが先生の怒りの鉄拳は記憶が飛ぶので、痛みを感じずむしろ気持ちいいという都市伝説がある先生でした。

 

もともと体育大出身で鉄棒か何か体操系を専攻していたらしく、サッカーに関しては素人。

 

でも、やるからには上を目指すという気持ちの強い先生だったので小学生の時に上手かった選手をここで腐らすわけにはいかない、更に強くしなければいけない一心で先生なりに色々勉強した結果、とにかくしっかり走りこむことが大事という結論に至った人です。

 

試合前に

「お前たち、どこのチームよりも走りこんできたよな。」

と声をかけたら

間違いなく全員が全員「はい」と答えます。

 

で、先生が

「どこよりも走りこんでいるチームが負けるわけがない、行ってこい!」

「オー!」

みたいな勢いのつけ方が当たり前なチームでした。

 

 

なので、とにかく練習後にはダッシュ10本を5セットやグランド10週を2セットなどがセット組されており、特に日が落ちるのが早い冬になると

「ボールも見えないし、走るか!」

と他の部活が帰り支度を始める暗闇の中で、グランドを走る振動と選手の息遣いとホイッスルの音だけが聞こえる部活でした。

 

 

そんなことも知らない私は小学生では遊び程度しかサッカーをやっていなかったので、野球かバスケかサッカーか迷っていましたが、どれでもいいけど強い部活に入りたいという気持ちがあって強いと噂のあったサッカー部に入りました。

 

入部してからの私は厳しいとかしんどいと思うより真剣にスポーツに取り組むということ自体がとても楽しくて、そして何より素晴らしい技術を持つ1つ上や2つ上の先輩に憧れて褒められたいという思いで走り込みも含めて日々練習をしていましたし、上手くなっている強くなっているという感覚を実際に感じながらできていました。

 

上級生に引っ張られて真面目に練習していた私は、元々運動神経が良かったのもあり1個上の試合に出られるくらいになっていました。

 

そんな先輩たちの背中を追いかけていた1年半はあっという間に過ぎて上級生が引退しサッカー部のキャプテンになった初日、私は顧問に呼ばれました。

 

 

職員室で直立不動、先生の前に立ちます。

先生は私の目をのぞき込んでドスの効いた声で

「お前たちはどこを目指す?」

と。

 

私は意味が分からなかったので黙っていると

 

「市で一番を目指すのか。1週間後に答えを聞かせろ。その答えで今後の練習内容を考える」

 

上級生たちの栄光とは裏腹、私の学年は近隣にジュニアユースのクラブチームが新設されてほとんどの経験者がそこに行ってしまって、人数は揃っていたものの素人に毛が生えたくらいのレベルで新人戦の公式戦では市内2回戦負けでした。

 

私はその日の昼休みにサッカー部のメンバーを集めて

顧問の先生に言われたことをそのまま伝えます。

 

みんな下手なまま弱いままでいいとは思っていなかったので、一番を目指すという気持ちでした。

が、ただでさえ日頃から「お前らは下手くそなんだから走りこまなくちゃダメだろ」と言われて走らされまくっていたので、一番を目指すと伝えたら今後どうなるか、、、末恐ろしい想像をしてしまいます。

 

結構意見が割れるかなーと思っていましたが、一番を目指そうという方向性に否定的な意見がでないまま話がまとまります。

 

 

私は翌日に顧問の先生の元に伺い、一番を目指すという意見でまとまった旨を伝えます。

 

私の言葉を聞いた先生はしばし下を向いたまま、

「おまえらが1,2回戦でいいと言うと思って、休みの日には何をしようか考えていたのに、、、そうか。」

と独り言のようにつぶやき、しばしの沈黙の後、意を決したように私を見ます。

 

「おまえら下手くそだろ、下手くそが勝つにはどうすればいいかわかるか」

私は黙って先生を見ます。

 

「ガッツだ!気合いだ!根性だ!」

 

 

 

 

あの時の先生の心境はいまだ図りかねますが、少なくとも私はもう引き返せない回答をしてしまったという記憶はあります。

 

以後はご想像の通り。

 

 

上級生は上手い上に走り込んでいた。

お前らは下手くそだから奴らの2倍は走りこまなくてはいけない。

 

というよくわからないけどそうなのかもと思ってしまうような理由で、通常練習後には必ず何らかの走り込みがあり結果的に本当に2倍くらいは走っていました。

 

おんぶして走ったり、タイヤを引いたり。

散々走ってヘロヘロな状態の我々を見て

「まだまだ元気そうだしあと10本」

など先生がうれしそうにさらに走らせる、ということが当たり前のようにありました。

 

今考えると、あの過酷な練習を良く乗り切れたなーとつくづく思いますし今ではありえないケガを助長するような暴力的な走り込みばかりさせられていました。

 

とにかく、先生としては

試合前に

「お前たち、どこのチームよりも走りこんできたよな。」

と声をかけたら

間違いなく全員が全員「はい」と思えれば良かっただけなので。

 

 

 

ただ、大人なってから気づくこと。

 

当時は頭に角が生えてるんじゃないか、人間の心を持ってないんじゃないか、人間には体力というリミットがあることを知らないんじゃないか

と思っていた顧問の先生も、朝から晩まで土曜日も日曜日もずっと我々に付き合ってくれていました。

 

先生としての仕事をこなしながら、

朝練には7時半集合。

夕練は19時まで。

土日も毎日練習や試合。

 

毎日の練習で多少上手くなっているものの、1つ上や2つ上の世代には到底及ばないレベルで見ていても面白くなかったと思います。

 

それでも出来損ないの方が可愛いのか、人が苦しんでいる様子が楽しいのかよくわかりませんでしたが、我々の学年ではよく笑っていた印象はありました。

 

我々は鬼が笑っているようにしか見えていなかったので、怖かっただけですが、、、。

 

<続く>

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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前回の内容を踏まえて、

かといってあくまでも1つの参考資料程度だし実際のちゃんとしたレベルがわからないしどのチームを選んでも一長一短だし、ましてや自分の子供の能力もちゃんととらえられているかもわからないし、、、などで結果的にベストなチームを選べるのかどういう選択がいいのか本当に悩みます。

 

そして、これに関しての明確な解はないです。

なので、親としては大枠では狙い通りだとしても思った通りドンピシャのチームに入れることはないと考えていた方がいいです。

 

その代わりに、ロジックツリーでいろんな可能性を想像しておくことが大事だと思っています。

 

ロジックツリーとは

「全体を大きくいくつかに分け、枝分かれした先をさらに分け……と、多段階にわたって徐々に細かく分解していく形」

のことですが、

 

簡単に言うと

YES/NOで答えていったらあなたの心理はこうです。みたいな心理クイズみたいな考え方のことです。

 

例えば、

①ジュニアユースではレベルを落としてスタメンになれそうなチームに入って、②スタメンになって③高校でも同じようなチームでやることを選んだ。

 

想定通りで私も息子も満足だ。

となればいいですが

 

①レベルを落としてスタメンになれそうなチームに入って、②スタメンになれなかった

ということも十分にあり得ます。

 

それは息子自身の問題かもしれませんし、指導者の問題かもしませんし、実はレベルを落としたつもりがその読みが間違っていた場合もありますが、いずれにせよその可能性は誰にでもあります。

 

逆に

①ジュニアユースではレベルを落としてスタメンになれそうなチームに入って、②思っていたより評価されて上の学年でスタメンになって③さらに上のレベルでやりたい気持ちになった。

となる可能性もあります。

 

可能性だけで考えるとツリーはどこまでも伸びていきますが、

じゃあそのツリーのどこまでいったらどうするか、どこまでいったら新たな選択をすべきかというのをしっかり想像して、この枝葉にいった場合はこういう選択肢を与えよう、あの枝葉の場合はあの選択肢など、各家庭の価値観で幅を決めておけばいいのかなーと思っています。

 

 

我が家の場合、勉強ありきという前提で具体的に次男にはジュニアユースに入った当初、1つ上の学年の試合に絡む、個人では県トレには入るという目標を立てていました。

 

ただこれは目標なだけであって、1つ上の学年に入れなくても県トレに選考されなくても、とにかくスタメンで出れていたらジュニアユースではOKと思っていますしそのレベルを維持できていて本人が望むなら、高校もある程度サッカーをメインに考えてあげてもいいかなと思っています。

 

自学年でスタメンで出れないとなれば、私は結構ばっさり切って練習や試合より塾や家庭学習などの時間を中心にさせて高校は公立高校でサッカーは勉強の足を引っ張らない息抜き程度にさせようと思っています。

 

逆に思いのほか上手くなってもっと上のレベルでもできるとなれば、高校は明確にJユースを念頭に置いてもらおうと思っていますしコーチにもそう伝えようと思っています。

 

今はまだまだよくわからないので、中2の夏くらいからは高校はどうするのかということも考えながら本人の進むべく道、進みたい道に照準を絞れるよう色々な決断をさせていこうと思っています。

 

私のロジックツリーの中にはもちろん次男がサッカーを辞めたいとなることも想像しております。

その際にこれだけ時間とお金をかけてサッカーをやってきたのだから、、、という思いは、私の中では全くありません。

 

むしろサッカーをやったおかげで色々な選択肢の中から自身に適した可能性を取捨選択できると思っています。

 

 

9割以上の選手はどこかでサッカーをやめて他のことをメインに生きていきます。

なんならプロになったとしても、プロサッカー選手として生きている時間よりそれ以外のことを仕事にして生きていく時間の方が長いわけです。

 

なので、冷静に考えれば考えるほど親としてはいつか必ずサッカーを辞めることを前提に色々な可能性を想像してどのような状況になってもそれをプラスに考えて次の方向を選択させることが大事だと思っています。

 

逆にそれだからこそ今しかできないこと今しかできない瞬間を大切にしてほしいという気持ちもあります。

 

 

チーム選びを失敗したとかコーチが外れだった、もっとこういうチームを選べばよかったなど文句だけを言っている方がたまにおられますが、サッカーをやっているのにも関わらずなぜそんな気持ちになってしまうのか私は不思議でなりません。

 

サッカーなんてミスばっかりです。それでも楽しく前を向いてゴールを目指していくスポーツです。

それをミスをした、終わりだー、もう取り返せないと子供たちはサッカーをやっているでしょうか?

 

失敗しても前を向いて進まなくちゃいけないという姿勢は子供のサッカーからも多く学びがありますし、逆に一回の栄光にしがみついていても意味がなくさらに進まなくちゃいけないという姿勢も学べます。

 

とにかく、サッカーだけに限りませんがスポーツを通して学べることはたくさんあります。

 

それを自身で体験せずとも身近に見て感じることができるということが我々親にとって最高に幸せな瞬間だと思っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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