変な話ですが、主人公の意思とは無関係に事が
運んでいきました。
驚いたことに、分厚いスタイルブックから選び出
したウエデイングドレスは仮縫い縫製を終えて三
日後に届けられたうえ、披露宴で纏う長衣と称す
夜会服は好みの生地に出会うまでの時間に比べる
と激早だったのです。
着付もお化粧も自分で済ませ新郎到着を待って
いましたが、ノックされたドアを一夜を語り合っ
た女の子たちは鍵をかけたまま防御、迎えの新郎
を拒否。
ドアの内外で交わす言葉は広東語なのでしょう
異国から来た花嫁には不可解でしたが、新郎が伴
侶をかくとくするための儀式のひとつでした。
式は政府の登記所で教会同様厳かに行われ双方
の介添人が署名。
私の介添人は総領事が手配してくださった領事部
からでした。
英国式の手続き終了後は地元特有の伝統的な儀
しきです。
その日一日花嫁にかしずく奉仕人に手伝われ鳳凰
が舞う金糸銀糸の煌びやかな花嫁衣装に着換えさ
せられました。
思いがけない衣装に戸惑う間もなく、肘掛け椅子
に鎮座ましましている姑(大きい方)の前に跪く
よう促されアマが手渡すお茶を供します。
お茶を飲んでいただけなければ、結婚は成しない
のだとはずっと後に知りました。
その儀式は対姑だけでなく親戚にあたる人長兄
次兄次兄嫁、目上にあたるすべての人に延々と続
きます。
昼食の儀式もアマの導きに従い休憩時間が与えら
披露宴でした。
披露宴は午後九時からなのに招く人は家族単位で
会場で子供たちが走り回っている風景は受け入れ
難く、それまでの物珍しさに振り回されていた心
境に正気を取り戻す作用をうんでしまったのです。
させられ