イチローのスパイクの技術を転用 > 最高のスペックでの開発を考えてみる | プロコーチ/コンサルタント育成がライフワーク。

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銀座コーチングスクール代表・「コンサルタント養成講座」講師・会員組織構築コンサルタントを務める森英樹が経営戦略・起業・コーチング・コンサルティング・リーダーシップ・仕事術を語るブログ。

日本のスパコンが、7年ぶりに計算速度で世界一になりました。

何かに取り組むなら、ナンバーワンを目指すのは、当たり前のこと
だと思います。

私の「座右の銘」は、「どうせやるなら」です。

どうせやるなら、ナンバーワンを目指したいと思いますし、ちょっ
としたことでも、何か一工夫できないか、考えてみることが習慣に
なっています。

何事においても「ベストを尽くす」「極める」ことは大切で、決し
て精神論だけの話ではなく、そこから生まれるさまざまな“気づき”
や“発見”が、大きな価値をもたらしてくれたりもします。

21日付けの日経産業新聞に、「アシックスは従来品に比べて約10%
軽量化した野球用スパイクシューズを8月上旬に発売すると発表し
た」という記事が掲載されています。
-日経産業新聞 2011.06.21【18面】

具体的には、靴底を薄くし、靴底の金具を2本減らした仕様になっ
ており、従来製品と比較すると、「次の塁に約1.11メートル分早く
到達」するというスグレモノです。

この製品は、「同社が契約するイチロー選手のスパイクを手掛けな
がら培った軽量化の技術を転用した」ものだそうです。

イチローは、まさしく野球選手としてナンバーワンですし、スパイ
ク製作にも、ご担当の方はベストを尽くしたと思われます。

恐らくは、開発や製造のコストも度外視し、只々、速く走れること
を目指して開発されたのでしょう。

今回の記事の製品は、中高生向けとのことです。

イチロー向けの最高峰の技術は、そのような製品にも、十分に活か
すことができるのですね。

同じような事例で、宇宙開発や軍事の目的で開発された技術が、民
生用に使われるといったことがあります。

莫大な開発費用をかけたとしても、民生用への転用により得られる
収入で、十分にお釣りが来るということもあるのでしょう。

いずれにしろ、手間やコストを気にせず、考えられる限り最高のス
ペックで商品やサービスを開発することが、新たな別のビジネスチャ
ンスを生むことにつながるわけです。

コーチングでよく使われる質問として、「もし何の制約もないとし
たら、どうしたいですか?」というものがあります。

商品・サービスを開発する担い手なら、それを「黄金の質問」とし
てとらえ、真剣に考えてみるとよいでしょう。

ビジネスである以上、コストをはじめとする、さまざまな制約を満
たさなければならないことは、言うまでもありません。

ですが、最初からそれらを意識してしまっては、発想の広がりを妨
げてしまうことになります。

そのためコーチングでは、「もし何の制約もないとしたら・・」と
いう質問をするわけです。

思いっきり発想を広げた上で、どうすれば制約条件をクリアするこ
とができるかについては、後から考えます。

すると意外にも、どうにもならないと思い込んでいた制約条件も、
何とかクリアする方策をみつけられたりします。

そのように考えるには、常にナンバーワンを意識することも、有効
でしょう。

スパイクのメーカーなら、イチローのような、ナンバーワンの選手
に履いてもらうことを想像し、製品の開発・製作に携わることです。

業界でナンバーワンのスペックを持つ商品・サービスを想像してみ
るのも、よいでしょう。

せめて発想の上だけでも、制約を取り払うことです。そうすること
で得られる“気づき”や“発見”の価値は、極めて大きいものであ
るはずです。


<今日の教訓>

商品・サービスを開発するにあたっては、あらゆる制約条件を度外
視し、ナンバーワンを実現することを目指してみよう。制約条件を
クリアすることについては、後から考えればよい。それを目指すこ
とで得られる“気づき”や“発見”の価値は、極めて大きいはずだ。


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