「将の器 参謀の器」



||地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」| 細谷 功

インターネットが普及し、誰しもが必要な情報を取り出せる時代となった今、「物知り」は希少である価値ではなくなった。
以前なら、情報の差が博学となり、知識の差が仕事の場での差にもつながっていた。
しかし、インターネットの登場で、ある程度均一化された情報が行き渡り、どこでも誰でも知りたいことがわかる時代となっている。

そんな時代の中、必要とされる力はなにか。
そこへ、「地頭力」という考えを提唱しているのが
「地頭力を鍛える」の著者、細谷功氏。

直接話が伺える機会があったので、足を運んでみた。


「結論から」「全体から」「単純に」
この3つの視点で物事を考える力を鍛える思考法を解説。

そこでの例題は、

「日本全国に電柱は何本あるか?」
「日本全国に美容院は何店あるか?」

そんな、身近だけど調べて解決できないことだった。


ネット検索に慣れ親しんでいるゆえに、思わず検索エンジンを叩いてしまう。それこそ、思考停止の状態を引き寄せてしまっている行為。
ある命題に対し、自分自身の頭で考え、それなりの結論を出していく。その訓練をする最初のきっかけとして見方を説いていた。


ハッと気付かされたこと1つ。

「情報の発信は、自分なりに加工して発信しているか?」

受け売り、コピペ、周りには多くの見本や事例、情報が数多あふれている。いつのまにか、オリジナル
を見失い、知らず知らずにどこかからのマネごと、パクりに陥っていることはないだろうか、と自問自答。


物事はマネることから始まるかもしれないが、常にオリジナリティーを開拓する精神を忘れてしまうと、腹の底から発しているイズム・ビジョン・ノウハウ・スキームにはなりえない。

オリジナルは何なのか、その点、自己点検を繰り返す必要を感じた。


地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」| 細谷 功 (東洋経済)