65点で大満足、せんらくやです。
情報を取る時は、未来を予測するためのもの、判断に必要なもの、ハウトゥー&学習のためのもの、娯楽のためのものというように4つくらいにザクっと目的を明確化、仕分けしています。
その時に注意していることは自分の受け入れ態勢です。
貧すれば鈍するという言葉もあるように、私のように稼ぎの少ないものは鈍することが多いのです。
では、どのように注意しているのか。
それはイギリスの哲学者、フランシス・ベーコン(1561-1626)が教えてくれています。
ベーコンは「知識それ自体が力である」という言葉を残しています。
ベーコンは、4つのイドラを提唱しました。
イドラ(idola)とは人間が持つ先入観や偏見を意味するラテン語だそうです。
自分はこれを必ず持っているという前提のもとで情報をとると先入観を除去できてクリティカルシンキングができるようになるという考え方です。
クリティカルシンキングとは「批判的思考」とも訳されて、物事を鵜呑みにせず、論理的な証拠や客観的な基準に基づいて深く吟味し、評価・判断する思考方法のことです。
単に否定的に見るのではなく物事の本質を見抜いて、より適切な結論を導くことを目的とします。
整体師にとってはとても大切な思考方法だと思います。
以下がベーコンが提唱した4つのイドラです。
1、種族のイドラ
人間という種族に共通する。感覚や精神の制約から生じる偏見。例として人間の目が認識できる色には限りがある、といった人間生物学的な限界に基づく思い込み。知恵を出し尽くさない、可能性を模索しないという解釈もできるのかも。
2、洞窟のイドラ
個人の個人的な背景や経験、環境などによって形成される偏見。例として、自分の狭い経験や知識にとらわれ、物事を正しく見られない状態。自分が辛い時に熟考せずに手っ取り早い解決方法を探してしまうのも、この類だと思う。
3、市場のイドラ
言葉の不適切な使用や人づてに聞いた噂話など、他者とのコミュニケーションから生じる偏見。例として、市場(SNSや特定のコミュニティ内)で交わされる不正確な噂話を鵜呑みにしてしまうこと。結構、多めな印象あります。
4、劇場のイドラ
過去の哲学者や権威、伝統的な学説などを無批判に信じ込んでしまう偏見。例として有名人の発言やテレビで見聞きしたことを深掘りして調べることなく盲信してしまうこと。健康系だと「医学博士、推薦!」的なやつかも。投資系だと「有名トレーダー推奨銘柄!」とか。
私は情報をとる時にざっくり4つに仕分けるといいましたが、その目的によってこのイドラ認知度を上げ下げしています。
娯楽についての情報、イドラ認知度は0~10%。
観たい映画、聴きたい音楽、これらの情報をとる時は感情、感覚のままです。10%はドキュメンタリー系を観る時。配給会社や製作者、年代は気にして補正を掛けます。
ハウトゥー&学習のためのものについての情報は、21世紀に生きる人間は概ね最適解があり、最適化、パッケージ化されているので、イドラ認知度は低くても大丈夫としています。しかし、健康系についてはトンでも科学や詐欺情報もあるので、イドラ認知度合いは上がります。10~50%といったところでしょうか。
和食なら酒、しょうゆ、みりんの配合は1:1:1、足りない時はだしで調整すれば、まぁ不味いものはできない。
にんにくと唐辛子とオリーブオイルを使えばパスタは確実においしくできます。
これはもう定型、パッケージ、最適化されているし疑う必要はなしです。
歯磨き、前歯を磨くときに口を「い」の発音の形にすると歯茎にテンションが張られてしまい歯茎が削られてしまうというようなこと、歯周病予防にはフロスはかなり重要といったことも最適化された正しい情報の一つかもしれません。
歯に関するレアネタは古典期マヤの都市パレンケの「赤の女王」には多くの歯石や深刻な歯周病、複数の虫歯の痕跡がありました。
「○○が体にいい」とか、「簡単に○○」、「誰でもできる」「儲かる」といったキャッチーな文言があると一気にイドラ認知度を上げていきます。
判断に必要な情報は主に整体の時です。
これはイドラ認知度30~60%くらいです。
可動域や正位での傾きや緊張、弛緩具合をしっかり見極めて見立てることで整体施術の方法や順番、効果に影響があるからです。これは洞窟のイドラ発生確率が高い。「自分の見立ては大丈夫か?よく見て、よく聞いて、よく考えろ!」と批判的に考えています。
山を歩いている時も判断に必要な情報は集めているかもしれません。
最後は未来予測のための情報です。
ある意味、健康系もここに入るかもしれませんが、ビジネス、経済系は特に注意が必要です。
こうすればお客さんが増えるとか、○○さんがこの株が上がると言っていた、○○さんが下がると言っていたという類のものはイドラ認知度100%、そもそも、そういった類のものは取らずに、一次情報を取るようにします。
未来は常に不確実なので、いつでも考えを変える準備も同時にすることで対応しています。
情報について気になるのが、昨今のオールドメディアです。
私の情報元はネットによる一次情報なのですが、「支持率さげてやる発言」や「ダッチアングル」などの印象操作、「謎な高市首相叩き」(過去を振り返れば安部のせいだ論)にはさすがにちょっと気持ち悪さを覚えます。
メディアが権力を監視するという意味はわかるし、クリティカルシンキングとしての批判的思考は理解できますが、ちょっと行き過ぎてる感はあり「ただの自己都合による批判」になっているようにも見えてしまいます。
具体的にこういう政策を行った結果、このような弊害が生まれたとか、その逆もあってよくて、こういういい結果が生まれたという事実も報道してほしい。
「国民の声」と国民を代表しているようでも選挙の結果ではやっぱり自民党が多数を取っている事実はあります。良い悪いはここでは論じていません。
ネットで一次情報が取りやすい時代に、偏りすぎた切り取りや言論展開は場合によっては自分たちで自分たちの信憑性を落としかねないな~と考えてしまいます。
しかしながら、人類は不安に対して敏感な生物なので、そうやって不安を煽って視聴率を取るという手法、誰かの悪口や、共通の敵を作ることで、問題の本質を見えなくするということは人間のコミュニケーションではよくあることで、その一種をスポンサーと製作者が公共の電波を使ってやっていると思えばそれもわかりやすい。
そしてそこに需要があるのも、また一つ、人の闇でもあります。
そういった有象無象の中に生きている個人として大切なことは「自分がどう在りたいか」ということに尽きるのかなと、ぼんやり思っています。
歴史の延長線上、社会全体の中にいる個人で可能な選択肢の最終決断ポイントが「自分がどう在りたいか」です。
「マクロとミクロの接点、境界」と私は名付けています。
人は行動してきた事実がその人の人生です。
それこそが個の存在の証。
遺伝子プールの一つです。
批判をし続けた人は批判の人生、遺伝子、存在ですし、
学び続けた人は学びの人生、遺伝子、存在。
運動を楽しんだ人の人生は運動した人生、遺伝子、存在。
酒飲んで楽しく酔っぱらっていた人は酔っ払いの人生、遺伝子、存在です。
私は情報の取り方から、自分の人生や存在も選択できるような気がしています。
以上、古典ではあるが真理、4つのイドラに気をつけてみると人生おもしろい選択ができるかもよという今回のブログでした。
私の整体も4つのイドラを持った上で判断していただけると幸いです。
滋賀県湖南市
未来を照らす整体
整処 千楽也(ととのえどころ せんらくや)
営業日 月、火、金、土、日曜日(祝日も営業)
定休日 水曜、木曜日
営業時間 10:00~19:00
予約電話 0748-60-8227
当日予約は13:00まで受け付け
ホームページ https://senrakuya.jimdo.com/

10月某日 鈴鹿山系、御池岳






