好きな音楽はヘビメタから、ジャズ、クラシックまで、本気でエモーショナルな音楽は食わず嫌い、せんらくやです。

先日、三重県文化会館で行われたクラシックコンサートに行ってきました。
「国立カナダナショナル管弦楽団 ピアノ: オルガ・シェプス」です。

 

 

https://nac-cna.ca/en/

 

 

 

 

 

 

40年ぶりの来日公演だそうで、東京と大阪と三重の3日間、3会場のみという貴重な体験です。

ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番は以前から好きな曲でした。

そして、さらに先月くらいに何となく、「戦場のピアニスト」という映画で主人公シュピルマンが弾いていたショパンを聴きたいな~と思ってYoutubeで探したら出てきたのが、このオルガ・シェプスさんが弾いているものでして、それ以来、この方のアルバムを整体の時もBGMにしていたタイミングでの来日するよってのを知って、速攻でチケット予約でした。ラッキーなことに前の方のいい席が取れました。

以前からなんとなく好きだった曲とは言え、背景とかを掘ったことはなかったので、ラフマニノフのことや、その時代のことを調べてみました。

この曲が作曲されたのは1901年。
ラフマニノフが28歳のころでした。

日本では明治34年。今から124年前です。
日清戦争(1894年~1895年)に勝利、今の中国で義和団事件が起こった翌年です。
八幡製鉄所で日本初の高炉による鉄鋼一貫生産が開始されました。大阪で金融恐慌が起きました。伊藤博文が首相を辞任しました。昭和天皇が生まれました。日本電報通信社(現在の電通)が創立されました。田中正造が日本初の公害、足尾鉱毒事件の問題を明治天皇に直訴しました。
3年後には日露戦争が始まりました。

ザクっとこんな時代だそうで、
当時のロシアはロシア帝国でした。
ニコライ2世が皇帝。
レーニンが出てきた頃。
世界の情勢が不安定な時代のような印象です。

セルゲイ・ラフマニノフ(1873年生~1943年没)は1892年(19歳)にモスクワ音楽院を史上最高の成績で卒業、プロの音楽家としての活動資格を得る。ピアノ講師をしながら、作曲活動、ピアニストとして人気になるが、認めてくれていたチャイコフスキーがコレラで死去してから、低迷期に入る。そこから全身全霊をかけた、交響曲第1番を1897年(24歳)に初演。大失敗に終わる。そして、3年間、ほとんど作曲もできなくなって、手と頭が不自由になるほどの精神疾患を患った後(28歳)での、このピアノ協奏曲第2番を自分で指揮して、結果は大成功を収めたとのことでした。
辛い時期を乗り越えてできた作品なんだな~ということは容易に想像できます。

私は楽譜が読めないので、どこの部分かはわからないのですが、失敗した交響曲第1番で用いたモチーフをピアノ協奏曲第2番の中にも、ちりばめたそうです。

ピアノ協奏曲第2番は初演後も演奏されるようになったが、全体で約1時間の大作で、ある指揮者がカットできるところはないかと尋ねた時、ラフマニノフは「この2小節ならいいよ。作品を省略して演奏することが、私にとってどんなことだかわかるかね。それは、私の心を切り取るようなものだよ」と答えたそうです。

いや~!熱すぎるやろ~ラフマニノフ~!

こんなラフマニノフのドラマを想像しながら、感情あふれるオルガ・シェプスの演奏を聴いてると、涙があふれてきました!
そして、楽団のみなさんの一人一人の演奏とそれをまとめている指揮も素晴らしかった。

単純に音を聴いているとはちょっと違う感覚。
ステージから空気に音が乗ってやってくる感覚。
音の空気を身体で受け止める感覚。

公演の後に家でYoutubeで、見直しても、その感覚はやっぱりないんですよね~。
これは一体なんなんだろうと思いました。
論理的にも解説できるものなのだろうか?
クラシック音楽に詳しい方に伺ってみたいです。

ついでに交響楽団の財政構造も調べてみると、この方のnoteにヒットしました。

 

 

 

日本では公共性のある文化活動として位置づけられていて、文化庁や地方自治体から助成金を受け取るケースもあるのですが、全体の20~40%ほどと十分ではなく、構造は脆弱、不安定。音楽家の雇用体系も不安定。チケット価格は数1000円代で安価。

ドイツでは国家による文化保護が手厚く運営の70~90%をカバーすることも珍しくないとのこと。楽団員も市職員や準公務員に近い待遇で給与、雇用も安定。チケット価格は安価。
「音楽は人間の権利であり、国家が提供すべきもの」という位置づけだそうです。

アメリカでは寄付とビジネスマネージメント。
寄付に対する税制優遇が整備されていて、寄付が名誉や社会貢献とみなされる文化が根付いているとのこと。
上演の収益性も意識されていて、配信、教育プログラム、マーケティング商品と多方面にビジネス化、チケットも100ドル以上が普通と高価。

イギリスは国の芸術支援機関の助成が一定規模で存在、安定運営に貢献されている他、多角的な収入モデルが構築されているとのこと。

優れた演奏は、優れた環境から生まれるのは間違いと思います。お手軽に聞ける、配信音楽もいいですが、こうやって、音楽家が何万時間とかけて練習を重ねた上での演奏。
それを聴いて心が震える体験ができる、かけがえのない同じ時間の共有。これはクラシック音楽に限ったことではないことは付け加えておきたい。
ラフマニノフも命を削って作った楽曲です。
時間は命なので、それらを尊敬を持って共有できることはホンマに素晴らしいことやなと思います。

これを機にクラシックコンサートはまるかもしれません。
楽譜も読めると楽しいんやろうな~。
以上、整体とは全然関係ない話でした。
整体しながらオルガ・シェプスを聴きたい方は是非♪

 

滋賀県湖南市
未来を照らす整体
整処 千楽也(ととのえどころ せんらくや)
営業日 月、火、金、土、日曜日(祝日も営業)
定休日 水曜、木曜日
営業時間 10:00~19:00
予約電話 0748-60-8227
当日予約は13:00まで受け付け
ホームページ https://senrakuya.jimdo.com/