四則演算が限界です。シンプル思考、せんらくやです。

整体をしていると、お客さんの方から「○○したから痛み出たのかな?」的なことを聞くことがあります。
正解もあるし、そうでないこともあります。

最近はインスタなどで、「○○を治すには○○をしよう」的なキャッチな言葉がありますが、要注意です。
「YouTubeで観た体操を一生懸命やってたら首痛めました」これも最近はよくある事象です。
痛い思いをしないレベルで一度試してみるのはありだとは思いますが、
フルベットはいけません。


以前は私もそうだったのですが、
物事は因果関係(Aが原因でBが起こった)と相関関係(AがこうなるとBがこうなる)が全てだと思いがちです。
とても分かりやすいですが、深く知れば知るほど、世界はそんなに単純なものではないことがわかってきます。


因果関係と相関関係(逆相関も含む)だけでない世界。
そこには「交絡因子」「中間因子」というものが存在します。
「AとBに関連するCというやつがおる」ということです。
しかもCだけでなくDやE、なんやったらZ、なんやったらAに似たaみたいなやつもおるかもしれへんということです。



「アイスクリームの売り上げが上がると、溺れる人が増える」
因果も相関もありそうですが、これは「夏」という交絡因子が存在します。
夏になるとアイスクリームの売り上げは上がるし、夏になれば泳ぐ人が増えるから溺れる人も増えるということです。


「赤ワインを飲んでいれば、長生きする」
「小麦は体に悪い」
「ラジオ体操は体にいい」
「山を歩いている人は健康」
「○○をしている人はガンになりやすい」
「○○をすれば痩せる」
「○○をすれば幸せになれる」

どこかで聞いたようなフレーズですが、これらは全て「アイスクリームと溺れる人」のように
因果、相関のようにみえる何かです。

私は世の中を斜めにみる性質なので、こういった一見わかりやすそうな構図のものは先ず警戒します。
こういったわかりやすいフレーズを打っている、健康系、お金系、宗教系の商売は特にです。

需要と供給の経済的概念は絶対にあるものですが、
人の足元をみたやり方の商売が私は大嫌いです。
それが説明不十分、情報弱者へ対してなら、尚の事です。
もうもはや近似値は詐欺です。
絶滅すればよいとすら思っています。

商売、取引は絶対にそれぞれの思考、判断の上で、win-winの関係にならないといけないと思っています。
獲った獲られたの関係で人の共存はなり得ないと思っています。

このブログを読んでおられる皆様方におかれましては
くれぐれも、因果、相関関係だけに踊らされないようにお願いいたします。


2023年7月 石川県珠洲市見附島