丸坊主の天敵は冬ということを知りました。
一つ賢くなったけど、頭、寒っ!!せんらくやです。
10月に私が開催した「ボディワーカーのための心因性疼痛症に対する
心理カウンセリング的アプローチ術 集中講座」の告知をしていただいた方のお一人、
私の師匠である奈良の朱鯨亭の別所先生のところへお礼に行ってきました。
先生に貴重な時間を作っていただき10年ぶりに奈良の朱鯨亭に向いました。
道を覚えているのかどうか不安に思ったので、
当時は存在しなかったiphoneのGoogleマップを片手に。
当時はとにかく整体の「技法」を身につけるのに必死で、道中も頭の中で復習。
少しでも別所先生に近づくように先生の行動全てを頭に焼き付けようとしていました。
とにかく「治す方法」を必死に得ようとしていたことが懐かしい。
道を歩きながら、そんなことを考えていました。
東大寺、若草山がすぐ近くにあったことを今更ながら気づきました。
山を始めてから、どこに行っても地形に注目するようになったのも、
当時の自分とは違う人になっていることに改めて気づきました。
完全に見覚えのある景色にたどり着きました。
約束の時間、5分前。
若干の緊張もありました。
なんといっても、整体のご教授をいただいたのは10年前。
3か月間毎週1回の計12日間、15~20人くらいだっただろうか受講生の中の1人が私。
整体の手技を身につけるのに必死でプライベートな言葉を交わした記憶はありません。
しかし先生からは「本は読み解くもの」「全てはうまくいっている」「何も知らないことを知る」
現在の私の核になっている言葉をいただきました。
そして「これは、愉気が出ているいい手をしている」とおっしゃってくださった事が
とてもうれしかったことは今でも忘れていません。
サラリーマンを辞めて整体を始めようとする不安な私を支えた言葉かもしれません。
メールでやり取りした時には「顔は思い出せない」と言っておられた。
全国にたくさんの「お弟子さん」がおられる方だ、そりゃそうだろう。(笑)
5分待って、約束の時間丁度に扉をガラガラと開く。
入っただけで神聖な気持ちになる玄関は当時と変わっていない。
「こんにちは、谷口です。」というと、奥から「どうぞ。」と先生の声。
緊張はマックスである。
先生は全然変わっておられない、相変わらず仙人だなぁと思った。
時間を取ってくださったことと、講座告知のお礼を伝えました。
この10年の私が過ごしてきたことと、山のこと、捜索での体験、
カウンセラーの勉強をしたことなど、この講座を開くまでの経緯を手短に話しました。
すると先生の方から「こういうお客さんが来られる。・・・カクカクシカジカ・・・・
・・・これは心因性のものなのだろう・・・・カクカクシカジカ・・・・
・・・・どうすればいいのですか?」
まさかの先生からの質問!!
私は応えました。
「それは恐らく・・・カクカクシカジカ・・・だから
・・・カクカクシカジカ・・・するといいかもしれませんね」
すると、先生は即座に
「それで腑に落ちました。どう考えてもそこがわからなかった。」とおっしゃった。
仙人の表情に光が射した気がしました。
私はうまく伝わったと受け止めました。
とても安心しました。
驚きと喜び、恩を返せたという気持ちなど
様々な気持ちが沸き起こりました。
そして、整体、体、心、命の世界の話に進んでいきました。
お互いにこんな本がよかった、こんな考えがいいなんていう
情報交換のようなことがはじまりました。
私が先生にとっても有益な情報をお伝えすることが
できるなんて夢にも思っていませんでした。
先生は先生で私のことを決して「弟子」とか「下の者」という見方をされておられるわけでもない。
ただ、一人の人としてみてくださっている、そんな命に対する敬意のようなものも感じました。
別所先生は「人を治すなんてのいうのはおこがましいこと」と
以前からおっしゃっていましたが
今ではこの言葉を心の底から納得できるようになりました。
師匠はいつまで経っても師匠、学びの機会を与えてくださる。
先生は「また、やってください。私も行ってみたい。」
そうおっしゃってくださりました。
こんなにうれしいことはない、でしょ?
私は次は一般の人向けのワークショップ的なものを定期的に開催する旨を伝えると
「それはいいことだ、是非やってください、宣伝しますよ。」と言ってくださった。
やるしかないでしょ!
また、「メールマガジンはいいですよ。ブログよりも確実に読みたい人に届く」ともおっしゃっておられたので
来年は今の整体、トレーニング、カウンセリングに加えて、外に出て心のワークショップ、
ブログの内容をパワーアップさせて、もっともっと書きたいことを書いてメールマガジンにする。
そんな動きに変えて行こうと思いました。
あっという間に1時間半も話込んでしまっていました。
本当にいい時間でした。
今回の訪問で改めて気づいたこと。
それは無常。
変化、進化は「今」を連続させていくこと。
「やりたいこと」を続けていれば「なりたいもの」になっていくということ。
毎日の変化はそんなにないかもしれないけれど、思考は確実に人を成らせるもの。
10年前は「方法論」に必死になっていた私が今回、別所先生を通じて知ることができた。
前よりもっと「本質」に近づくことができるようになっていた。(シュタイナーは相変わらず読み解けないが・・・w)
昨年の今頃、私の心のアニキ、東京の高田馬場の小池整体、小池先生と
お話しさせていただいた時にも似たようなことを言っておられた。
「こうなりたいな~と思いながらやっていると、気づいた時にはそうなっている」と。
空海も似たようなことを言ってました。
間違いないでしょう。
人は未来を選択できる。
そんなことに改めて気づくことができた、いい一日でした。
今日もいい天気だ、選択しよう。・・・ん?洗濯?・・・
・・・どっちでもいいか。
これは奈良ではなく、ある日の鈴鹿の紅葉。
奈良までいったのに何も写真を撮ってこなかったがそれもまたいい。