「士別れて三日なれば刮目して相待すべし」
誰の言葉だったかは忘れました、惜しいね~、せんらくやです。

 

サラリーマンを辞めた翌日の朝、行くところがなくなったことに

自由と不安を感じたあの日から10年の月日が流れました。

パソコンのプリンターでチラシを作って、夏休みの子供と歩いて配りました。
ついこないだその当時のチラシをまだ持っている方もおられました。

普段は昔を懐かしむことはあまりしないのですが、そんな昔話を思い出しました。

ホームページやブログ、チラシ、紹介などでいろんな人が
このわかりにくい住宅地の中の整体院を探して来てくださりました。

 

大きな財を成すわけでもなく、店舗を増やすでもなく

ただ10年前と同じ、大きな通りにも面していない

住宅地の真ん中の自宅の庭に増設しただけの小さな整体院。

いろんな方々がこの小さな整体院を探して来て下さりました。

 

「大丈夫か?子どももまだちいさいねんで、食っていけるんか?」
ある友人は心配してくれました。

ありがたかったです。

やれる気しかなかったけど開業前に別の友人にやっていけるのかどうか

不安な気持ちをぶつけたこともありました。

「ちゃんとやってたら、意外と大丈夫なもんやで。

困った時には誰かが助けてくれるもんやわ。殺されることはない。」

そんな答えが返ってきました。

自分に都合の良い方だけを取ることにしました(笑)

 

人はよく過去を振り返ってあの人がいなかったら今の自分はいないとか

あの出来事がなかったら今の自分はいないとか考えます。

私はそうは思っていません。

今の自分は全て過去の自分が選択したという

事実があるからそうなったのだと思っています。

これは良いことも良くないことも同じです。

 

なぜなら、あの人以外にも人には会っているし、

あの出来事以外にもいろんな出来事があった事実があります。
それを無視して、都合のいい思い出だけを残すのはアンフェアです。

これはアドラーの考えですね。

 

あの人と出会ったことで「選択した」、あの出来事が「決断に結びついた。」

これはあると思います。

はい、そうですね、ひねくれているでしょう(笑)

 

人の痛みを取りのぞきたい、人を元気にしたい、

人が一休みできる場所を作りたい、自分が自由に生きたい。

私はそんな思いで10年前にサラリーマンを辞めて一人開業することを選択しました。

 

10年が過ぎた今、心の底から思うこと。

アドラーがどんな風に考えようと

今の私がここにいるのは、私が出会うことができた人たちのおかげです。
出会った全ての人たちが今の私を作っています。

本当にありがとうございます。

そんな感謝の気持ちでいっぱいです。

 

10年が過ぎても私が大きな財を成しえていないのは
その気がないからやと思います。

生きることと、控えめに遊べる分だけあればええと思っているからでしょう。
本気出したら、大儲けもできるけど今は本気は出しませんよ。もうちょい、後にします。

あのギリギリのピリピリする感覚、月末サバイバーをもう少し楽しみます。(笑)

 

ということで、この先もしばらくはお店の場所もお値段もそのまま。

技術とハートはちょっとずつアップグレードしていく所存でございます。

 

今後とも整処千楽也をよろしくお願いいたしますm(__)m

 

比良 ヨキトウゲ谷にて