わがままなのに、寂しがり、めんどくさいやつですよ、せんらくやです。
一人で仕事をしていると、気楽なんやけど、「今日は会社の飲み会で~」とかいう話を聞くと
「楽しそうやな~~」なんて思ったりすることもあります。
ん?飲みたいだけやろって?
あ~そうですよ。
去る、日曜日。
所属山岳会、朝明アルパインクラブの総会、記念山行に参加してきました。
この山岳会の仲間に入れていただいて、もう4年が過ぎました。
昨年くらいから例会山行の幹事なども任せていただけるようになりました。
山岳会ってとてもハードルが高い、屈強で強い、怖い山男たちがたくさんいる、
そんな印象でしたが、全然、そんなことはない。(あ、強い人たちはめっちゃいます。)
ここに集まっている人は、とにかく「山が好き」なんだな~と感じる。
誰が何言おうが気にしない、こうしなければいけないとかなんにもない、
とにかくみんな自由で心地いい。そしておもしろい。
まともなことを言う人がいったい何人いるのだろう。
「来るもの拒まず、去る者追わず、山が好きであればそれでいい」という
この会のスタンスが私は大好きだ。
特筆すべきことはこの会の人は登山道整備が大好き。
会員およそ100人中、50人ほどが総会の日に出席して、
山行と登山道整備に任意で分かれる時も
登山道整備チームの人数の方が多いというありさま。
ヘッデン下山も当たり前。(これも経験を積むことのひとつと受け止める(笑))
みんなででかい石を運んだり、倒木処理をしたりする。
しかも、楽しんでやっている。
変でしょ?(笑)
これも登るだけでなく山を少しでも安全に歩いてほしいとか
山と強く関わりを持ちたいという気持ちの表れなのかなと
いい風に受け止めている。
写真は登山道整備に参加した人からお借りしました。
この日の山行チームは朝明大駐車場から
中尾根-大陰のガレ-最高点-山頂-猫岳-猫谷林道というルートを歩いてきました。
私はプライベートではまず歩かないこの一般ルートですが、せっかくの機会。
いざ捜索の時に感覚がないと困るのでこちらの山行チームを選択しました。
みんな山で遊ぶのが大好きなので特に「指導」「講習会」なんてものもない。
ただ、大半が遭対メンバーや指導員なので安心度は半端ない。
もちろん「教えてください」というと丁寧に教えてくれる。
経験豊富な人と一緒に歩いていると要所要所で
過去のエラー体験や技術的なこと知恵や知識も聞くことができる。
まぁ、それに関しては本でもネットでもやるやつはやるし、やらんやつはやらん。
けど、私にとってはとても大きな財産になっていることは間違いない。
私もちょいちょい地図の見方、コンパスの使い方とか
知っていることを教えていく立場になってきたのかなと受け止める。
教えることは勉強になるので、それも自分の成長につながるので良い。
ちなみに今年の三重県山岳連盟主催の「山登りベーシック塾」では
「医療、救急、遭難対策」部門の講師をする予定。
おおきなプレッシャーではありますが
また、一つ深い学びを得るチャンスをいただいた・・・ことにする。
この日は標高900mくらいから雪が残っていた。
鳴滝のコバ辺りからみる雨乞岳は白く輝いていた。
昔は山岳会間で「先にあのルートを踏破した」とかいう競争のようなこともあったようだ。
その他にも、装備の共有化、技術や情報の指導、伝達、安全対策、
などなど山岳会の功績は大きくあったのだろう。
しかしそれは時代と共に変化する。諸行無常。
現在、「情報の伝達」という側面からみるとインターネットの普及やSNSの発達で、
そのことも変化してきていると思う。
それは多様性の問題であって、山岳会が良い悪い、ネットのグループが良い悪いとかっていうことは本質ではないと思う。
みんなそれぞれが安全に山を楽しむことができれば、
それだけでいいと思う。
そう思うように私自身も変化してきた。
ただし、ネットの情報はすべてではなく、受け取り方によっては大きな間違いが起きて
遭難につながっているケースもあり、
私がそういったケースでの捜索、救助で関わったことがあることも事実。
そこはリスクの一つであることは認識しておくべきだと思う。
グループが煩わしい人は単独行もいいだろう。
私も一人で歩くのは好きだ。
好きなペースで歩いて、好きなタイミングで休憩して、写真撮って。
ちょっと寂しい時もあるけど、そんな孤独感を楽しむ自分もいたりして。
グループでも単独でも、山に絶対の安全がないことに変わりはない。
全員が何の知識も技術もないグループ、安全に対する意識が低い、
体力、技術が弱い人のことを、自分に何かが起こった時のことを考えていないような
リーダーのグループなら、逆に単独行の方がマシな時もあるかもしれない。
山ではリスクをしっかり認識できて、やめる決断をしっかりできることが大切だと思う。
何事もありえないはありえない。のだから。
どんな山行形態の時でもルートを記載した登山届を提出する。
家族や知人にもルート、持っている装備、服装などの詳細を伝えておく。
万が一の時、捜索にいく立場にとって、これほどありがたいものはない。
周囲にそのことを知らない登山仲間がいれば、是非教えてあげてくださいね。
釈迦ヶ岳、山頂付近にて。
山岳会、ネット、単独、グループ、その他様々な情報、
どれが正しい、どれが間違い、どれが良い悪い。
そんなものはないのかもしれない。
全部、全部、ええところを好きなように活用すれば、試せばいいと思う。
山をどう味わうかの本質は自分自身にあるのだろう。