先日、スーパーで買い物をして店の外に出た時のこと、
ヘルメットをかぶった年配の女性がじ~っと、こっちを見ている。
「ん?お客さん?いやいや知らない人だ」
そう考えて、目線を外しながら通りすぎようとしたら
「お兄さん、ちょっと・・・」と年配の女性。
「なんて、逆ナン」とは思いませんが
一応、驚きながらも「はい?どうかしましたか?」と聞き返す。
「バイクのエンジンがかからへんねん」と年配の女性。
「え~、俺どう見てもバイクの修理屋にはみえへんやろ」とも聞き返すこともなく
「そうですか」といいながら原チャリの近くに行く。
キックスタートの原チャリでエンジンがかからないようだ。
昔、SR400というバイクのキックスタートでえらい目にあったことがあるので
原チャリであろうが、初めてのキックは慎重にすると決めている、わたし。
そろ~っと蹴ってみる。
「そんなん、あかん、もっと、ガーンってやって」と年配の女性。
「あほ、そんなもん知ってるわって、強くやればええってもんちゃうねん」とは考えず
「はい」といいながらアクセルの加減も調べてみる。
「あんまりそれひねったら、エンジンのかかりが悪くなるねん」と年配の女性。
「うっさいわ、おばはん散々アクセルあけてプラグ、ドボドボにしたからこうなっとるんちゃうんけ」とも言わず
何度か蹴ってみる。
・・・・ブル・・・・・ブルル・・・ブッルルル・・・・
「もうちょっとやで、それ、蹴れ~」と年配の女性。
「やかましい、わかってるわ、ほな、お前蹴れや」という言葉も浮かびすらせず
「はい」といいながらアクセルとキックペダルの動きを確認しながら蹴る。
ブルルルッルルルルルルッル
知らんおばちゃんやけど、役立たず扱いはイヤやという
変なプレッシャーから開放され、ほっとした。
「やったー、おおきに(※関西弁でありがとうの意)ぼろんちょはあかんな~」
と無事、帰路へつかれた。
そんな風になぜかよく声をかけられる、せんらくやでした。