さて、明日(23日)ですが、淀~京都競馬場で、上半期のGⅠシリーズの総決算である、「ファン投票競走第65回宝塚記念競走」〔2200m・芝(外回り・Dコース)・京都・GⅠ・13頭〕が行われます。

 

 

 

 

(↑昨年の覇者、番のイクイノックス。)

暮れに行われる「有馬記念競走」(中山・2500m戦)と双璧を成す格を持っている、このレースですが、やはり、ファン投票で出走馬を決めている点と、上半期の総決算的な意味であるのと、関西で行われる「ドリームレース」の位置づけであるかなと思います。
なので、実力的にも一線級の馬達が出て来るので楽しみである反面、思いがけない展開になって、大荒れな結果になる事もあったりします。
その一例として、毎年、書いているけど、2015年(平成27年)のゴールドシップは、同一レース 3連覇を狙って出走したものの、ゲートが開く前に大きく立ち上がって、大きく出遅れてしまい、15着惨敗・・・。

 



また、2016年(平成28年)の、このレースで 3着表彰台に敗れ、リベンジを晴らすために、2017年(平成29年)にも出走したキタサンブラックでも・・・、

 


順当に行けば優勝は間違いないと思ったのに、何故か、最後の直線では伸び切れず、10着惨敗という波乱に・・・。(←この後の車のイベントで、応援している鵜飼りえ先生と、この話で盛り上がりました。)

 

 



更に、ここ数年、表彰台の一角を人気薄の馬が獲るなど、どちらかと言うと波乱含み的な要素が増えている感もあります。

で、例年なら、このレースは仁川(阪神競馬場)の2200m戦で内回りコースを使って行われるのですが、今年は仁川がスタンドリフレッシュ工事を行っている関係で、2006年(平成18年)以来となる、淀での開催となりました。
 


淀の2200m戦は外回りコースであり、しかも 3コーナーは上って下るの坂がある。
そして、直線は平坦コースなので、スピードが武器になる。 また、2020年(令和 2年)11月から2022年(令和 4年)4月までは淀のスタンド改築工事と馬場改修工事が行われていたので、出走馬の中には淀のコースを経験していない馬もいる。
この辺りが、どう影響するかどうかも関わってくるかもしれない。

まあ、仲良くしてくれている競馬ファンの女の子への「X」(←旧「Twitter」。)での返信で、「個人的には1980年(昭和55年)以来となる桶狭間(中京競馬場)での『宝塚記念競走』を見てみたいけどね。」とは言ったのですが・・・。

 


あの時はコース事情から、2200m戦が出来ず、2400mに距離を伸ばして行われたものの、今の桶狭間のコースなら距離変なしで行う事が出来るので、再び、桶狭間での、このレースを見てみたいという思いはあるのですが・・・。

さて、今年の、このレースですが、まずは枠順から。

 


今年は、出走馬に関していえば、最終エントリーでは13頭が登録している状態だったため、全馬が出走出来る状態ではありましたが、昨年の「有馬記念」馬である、ドウデュースをはじめ、ジャスティンパレス、ベラジオオペラ、昨年の「皐月賞」馬~ソールオリエンスなど、GⅠ馬が 4頭、出て来ましたし、ヤマニンサンバとルージェヴァイユ以外は重賞競走を制覇している強者ばかり。
まあ、昨年同様、中心馬は決まっていて、それ以外の馬に、どのように印を付けるか、これは毎回のように悩むんですが、それでも無い知恵を絞って・・・、今年は、このように印を付けてみました。
ただ、今年は13頭のため、心情的評価の×印だけ 2頭にし、後は 1頭づつとします。



◎印=番 ドウデュース
○印=②番 ジャスティンパレス
▲印=番 ベラジオオペラ
△印=番 ディープボンド 
×印=番 ブラダリア
×印=番 ブローザボーン

本命は、昨年の年度代表馬番のドゥデュースにしました。

 


やはり、一昨年の「東京優駿(日本ダービー競走)」(府中[東京]・2400m戦)を制しており、昨年の「有馬記念競走」(中山・2500m戦)も勝っている点からしても、現役勢の中ではトップクラスの強さを誇っていると言っていいでしょう。
中距離戦でも昨年の「京都記念競走」(仁川・2200m戦)を勝っているので苦手意識はないでしょう。  今年はドバイで行われた「ドバイターフ競走」(メイダン・1800m戦)で走っただけで、しかも入賞圏内ギリギリの 5着敗退。 「グランプリ」ホースにしては不甲斐ない結果かもしれないけど、久々の2000m以下の距離だった事もあってか、ペースに戸惑った感もなくはないかも?。 今回は優勝経験のある2200m戦である点はプラスでしょうが、初の淀のコースである事と結果を残せていない道悪競馬になりそうな事。 とはいえ、道悪馬場はフランスでの 2戦で、しかも 3歳時の時の事。 成長&実力をつけた今回は、鞍上が「レジェンド」~武 豊騎手であるし、道悪馬場でも、しっかりとこなしてくれるものと期待したいと思います。

次に対抗は、昨年同様、②番のジャスティンパレスにしました。

 


昨年、 3年ぶりに淀で開催された「天皇賞(春)競走」(3200m戦)を制した勢いで、このレースに挑み、イクイノックス、スルーセブンシーズには敵わなかったものの、 3着表彰台に入り、ある意味、代打騎乗だった鮫島克駿騎手の株を上げた形になりました。
秋は「タケ坊」こと横山武史騎手が騎乗して、春秋制覇を狙った「天皇賞(秋)競走」で 2着表彰台、「有馬記念競走」で 4着入賞、今年初戦となったドバイでの「ドバイシーマクラシック競走」(メイダン・2410m戦)ではジョアン・モレイラ騎手が騎乗して 4着入賞と優勝はないものの、結果をキチッと残している点は評価しないといけないでしょう。
国内初戦となる今回は 3ヶ月ぶりの休み明けとなるが、優勝経験のある淀の外回りコースだし、しかも鞍上が昨年の序盤 2戦に騎乗した「優勝請負人」~クリストフ・ルメール騎手が騎乗する。 最強のパートナーが、再び、手綱を握るのだから、大いに期待したいのだが、問題は馬場状態。 ほとんど良馬場の時しか走っていないジャスティンにとって、パワーの要る馬場でもキチっと結果を残せるか?、今回は、ある意味、試金石になるやもしれません。

更に、▲印評価は、番のベラジオオペラにしました。

 


昨年の「皐月賞競走」(中山・2000m戦)での10着敗退はあるものの、2400m戦の「東京優駿(日本ダービー)競走」での 4着入賞を除けば、後は全て 2着以内で、しかも 5度の優勝。 しかも、ほぼ、1800m戦か2000m戦に絞って挑んでる事からも判る通り、中距離競走では抜群の成績を残していると言っていいでしょう。 それも、今年の「大阪杯競走」(仁川・2000m戦)を優勝している事からも判るかと思います。
更に「東京優駿(日本ダービー)競走」以降、「カズ坊」こと横山和生騎手が騎乗している点もプラスではありますし、重馬場でも優勝経験がある点も好材料ではあると思います。
淀の2200m戦も、今年の「京都記念競走」で経験済み。 プラダリアの 2着敗退には終わったものの、経験した事も強み。 後は馬場状態次第で、どのような結果になるかどうかでしょうかねえ。

次に△印評価は、昨年同様、番のディープボンドにしました。

 


ディープボンドは本当に「競馬界のリカルド・パトレーゼ」「ミスター善戦マン」という相性が相応しい。 GⅡ競走は幾度も勝利を飾っていますが、GⅠ競走に関しては16度、挑戦して 2着が最上位。 ですが、「天皇賞(春)競走」では仁川と淀と 4度、挑戦して、 2着表彰台が 3度、 3着表彰台が 1度、 3000m戦においても「阪神大賞典競走」では昨年は 5着敗退、今年も 7着敗退でしたが、2021年(令和 3年)と2022年(令和 4年)は優勝、 3歳時に挑戦した「菊花賞競走」で 4着入賞と長距離で結果を残している傾向が強く、ステイヤータイプのようにも感じますが、一昨年も書いたように管理調教師の大久保龍志調教師は「ベストは2200mから2500m。」と言ってはいますが、このレースに関しては、一昨年は 4着入賞、昨年も 5着入賞とギリギリながらも入賞圏内に、しぶとく入っている点は評価しないといけないでしょう。 ましてや、今回は淀の舞台。 好成績を残している淀のコースなら、中距離でも表彰台圏内に入る可能性もゼロではないと思うし、道悪馬場になってパワーが必要なら、尚更、チャンスがあるのではないかと思いたいですが・・・。 鞍上が前走の「天皇賞(春)競走」に続いて、幸騎手が騎乗するというのも追い風になるやもしれません。

そして、心情的評価である×印評価は、番のプラダリアと番のブローザホーンにしてみました。

 

 


プラダリアは淀のコースを得意としており、昨年の「京都大賞典競走」(2400m戦)、今年の「京都記念競走」(2200m戦)を勝っている点は好材料と言っていいでしょう。
もちろん、淀以外のコースでも結果を残しており、特に昨年の「日経新春杯競走」(桶狭間・2200m戦)と昨年の「京都記念競走」(仁川・2200m戦)で 3着表彰台、 3歳時には「青葉賞競走」(府中・2400m戦)で優勝を飾るなど、2200m戦&2400m戦では好成績を出している点もプラス。 前走の「大阪杯競走」は 6着敗退に終わりましたが、これは 3歳以降、2000m戦では入賞圏内が精一杯という事を考えれば、微妙に距離が短いのかもしれないかなあと。 今回は得意の淀&適距離である事と道悪馬場でも結果を残している事、更に、お祭り男「剛腕」~池添健一騎手が騎乗とあれば、まだまだ、結果を残していないGⅠ競走において、一気に結果を残す可能性もあるやもしれません。
一方のブローザボーンですが、一昨年 6月の函館の未勝利戦(2000m戦)での優勝以降、昨年の「京都大賞典競走」での競走除外を除いて、全て入賞圏内に入っているという点は評価しないといけないでしょう。 ただ、今年に走った 3走は2400m以降の長距離戦ばかりであり、「日経新春杯競走」(淀・2400m戦)優勝、「阪神大賞典競走」で 3着、「天皇賞(春)競走」で 2着と全て表彰台圏内に入っているという堅実派。
今回は中距離戦になるが、淀の2200m戦は条件戦で優勝しており、しかも道悪馬場での結果だから、今回も十分に期待出来るかなと思います。
関係者も「道悪馬場になったら面白い。」とコメントしているので、強豪が相手ではあるけど、キッチリと結果を残す可能性は大きいでしょうか。

と、いう事で、印を付けた馬は以上ですが、正直、印を付けなかった 7頭についても、どれも一癖あるような感じがして、展開によっては荒れる要素を持ってそうな気がしますが、その中で気になるのは、番のシュトルーヴェ。

 


今年に入って 3連勝と絶好調で、しかも「日経賞競走」(中山・2500m戦)と「目黒記念競走」(府中・2500m戦)と2500m戦の重賞競走で連勝中ですから、ポテンシャルの高さは相当なモノと見ていいでしょう。(←しかも「目黒記念競走」では58.5kgの斤量を背負って優勝している。)
一応、2200m戦も桶狭間での条件競走ではあるものの、優勝経験があるから心配はしてないけれど、課題はドゥデュース同様、道悪馬場の経験がないという点と初の淀のコースである事。 しかし、久々のダミアン・レーン騎手が事実上、このレースを最大の焦点として短期免許取得のために来日して来た(←もちろん、他のレースにも、しっかりと騎乗してます。)んで、気合も入っている事でしょう。 とはいえ、上り調子である事を考えれば、いきなりの大仕事をする可能性は大いにあると思います。

後は、昨年の「皐月賞」馬~番のソールオリエンスと、紅一点番のルージュエヴァイユにも期待したいのですが・・・。

 

 


ソールは昨年の「有馬記念競走」では古馬の厚い壁に阻まれた感じの 8着敗退だったものの、これは仕方ないかもしれないと思うものの、古馬となった今年は「中山記念競走」(中山・1800m戦)では稍重と言っても馬場状態が悪かった事もあり、 4着敗退だったとはいえ、これも仕方ない部分はあったとはいえ、前走の「大阪杯競走」では、 2戦ぶりに「タケ坊」こと横山武史騎手が騎乗したものの、GⅠ馬らしくない走りの 7着敗退だったのは気になります。 とはいえ、昨年の「皐月賞競走」では重馬場での優勝であり、今回は道悪馬場になる可能性が高くなるので、ここ 3戦のスランプ状態だった事を考えると、消耗戦バトルになったら面白いかもしれません。
一方のルージュは重賞勝ちはないものの、今回と同馬場&同距離で行われた「エリザベス女王杯競走」で 2着、前走の「大阪杯競走」で 3着と中距離のGⅠ競走で連続表彰台に入ってる点は大いに魅力がある反面、道悪馬場の経験がない点が不安部分。 関係者のコメントでも「出来たら、道悪馬場は避けたい。」と言っていたので、馬場状態が、どうなるかという次第では入賞圏内か惨敗かに分かれる危険性も。 マジに今回が試金石になるでしょう。

更に、昨年の「函館記念競走」(函館・2000m戦)と「オールカマー競走」(中山・2200m戦)を優勝している、番のローシャムパークも期待したいのですが・・・。

 


この馬も道悪馬場に難があるので、その点は割引材料にせざるを得ないですねえ・・・。
今日の「Winning Keiba」のインタビューで、鞍上の戸崎圭太騎手はテレビ東京の冨田有紀アナウンサーから「道悪馬場はどうか?。」という質問に対し、「多少の悪さなら、こなせると思う。」と答えていましたが、明日の馬場状態次第になりそうですかねえ・・・。