さて、明日(-5日)ですが、府中~東京競馬場で、 3歳馬のマイル王決定戦ともいえる、「第29回NHKマイルカップ競走」〔1600m・芝(Aコース)・東京・GⅠ・18頭〕が行われます。
 


 


(↑昨年の覇者、番のシャンパンカラー。)

毎年、書いている事なんですが・・・、あまり、追加するネタがないので、今年も同じような事を書きます。
1984年(昭和59年)平地の重賞競走にグレード制が導入された際、 3歳マイルの頂点を決めるGⅠ競走はありませんでした。 その代わりに、それまで古馬のオープン特別競走であった「ニュージーランドトロフィー競走」と「断念ダービー競走」と呼ばれていた「 4歳ステークス競走」を併せる形で「ニュージーランドトロフィー 4歳ステークス競走」(現在は「ニュージーランドトロフィー競走」と名称を戻した形。)が1983年(昭和58年)に誕生し、1984年の格付けはGⅢ競走として、第 4回までは「東京優駿(日本ダービー)競走」の前日に行われていました。 第 5回からは「東京優駿(日本ダービー)競走」の翌週に行われる事となり、格付けもGⅡ競走に格上げ。 それ以降は外国産馬や内国産馬でも諸事情でクラシック競走に出れない馬達にとっての最大目標となり、GⅢ競走時代の頃はニッポースワローやニッポーテイオー、GⅡ競走時代の頃はオグリキャップやヒシアマゾンなどが優勝馬に名乗りを上げています。
しかし、1996年(平成 8年)に、それまで「東京優駿(日本ダービー)競走」トライアルという形で、GⅡ競走&2000m戦で行われていた「NHK杯競走」が 3歳馬のマイル王座決定戦という形となり、距離変更&GⅠ競走に格付けとなりましたし、これを制した馬が 4週間後に行われる「安田記念競走」に 3歳馬代表として出走する事もあったりします。
GⅠ競走に格付けとなった当時は、クラシックレースは内国産馬限定であった(←いわゆる、「秋華賞競走」以外のオリジナル5レースの出走条件が、そうであった。)ため、外国産馬にとっての最大目標となり、1999年(平成11年)には後に「凱旋門賞競走」で 2着表彰台に入ったエルコンドルパサーが優勝しています。
現在は、クラシックレースも外国産馬の出走が、ある程度、認められるようになった事から、文字通り、 3歳のマイル王決定戦という位置付けでありながらも、厳密的には「青葉賞競走」(府中・2400m戦)や、「プリンシパルステークス競走」(府中・2000m戦)に、「東京優駿(日本ダービー)競走」トライアル競走としての役割は譲ったものの、このレースを使って、「優駿牝馬(オークス)競走」「東京優駿(日本ダービー)競走」へのステップ競走としての性格も残している部分もあるから、毎年、難解なレースである事は間違いないと思います。

さて、今年ですが、まずは枠順から。

 


今年もフルゲートとなりましたが、今回は昨年の 2歳チャンプの 2頭~番のアスコリピチェーノと番のジャンタルマンタルの 2頭が揃って出走して来ました。
意外にも 2歳チャンプの 2頭が、このレースに出走して来たのは初めてという事だけど、どちらもマイルGⅠ競走の優勝経験があるという点はプラスだと思います。
もっとも後述する理由があるとはいえ、まずは、しっかりと 3歳マイルの頂点を目指して来たという点でも大いに盛り上げている部分もあるやもしれません。
もちろん、この 2頭に主役を張らせてたまるもんかという事で、このレースの東西トライアル(←「「ニュージーランドトロフィー競走」[中山・1600m戦]と「アーリントンカップ競走」[仁川〔阪神〕・1600m戦]。)で順当に表彰台に入った馬 6頭のうち、 5頭がが挑んで来ましたし、桶狭間(中京競馬場)で行われた1400m戦の「中日スポーツ賞ファルコンステークス競走」(←以降は「ファルコンステークス競走」と記す。)の優勝馬、そして、クラシックを使って、このレースに挑んで来た馬達もいる。
一昨年、昨年に引き続き、牝馬も 5頭、出走して来ましたので、毎年、マジに予想をするのにも大変な部分があり、頭を悩ます所。
更に、このレースは、人気薄の馬が食い込んで来たりするケースが多く、また、より難解的になっているのですが、ない知恵をしば降りながら、今年も、こんなように予想してみました。



◎印=番 アスコリピチェーノ
○印=番 ジャンタルマンタル
▲印=③番 ディスペランツァ
▲印=番 ボンドガール
△印=番 ゴンバデカーブース 
△印=番 アルセナール
×印=番 ダノンマッキンリー 
×印=番 ノーブルロジャー

迷った結果、本命は番のアスコリピチェーノにしました。


正直に言って、アスコリピチェーノとジャンタルマンタルの実力は、ほぼ、互角だと思っているので、どっちを本命にするかは迷いましたが、結論からして、府中のコースでの優勝経験があるという事が決め手となった感があります。
しかも 1勝だけでなく、 2勝している点が決め手になった感がありました。 また、前走の「桜花賞競走」(仁川・1600m戦)で 2着惜敗だったとはいえ、本来ならば、 2冠目となる「優駿牝馬(オークス)競走」(府中・2400m戦)の優先出走権を得たにも拘らず、これまで、マイル以下のレースに絞って参戦している点も考慮してか、このレースにエントリーして来ました。
お父ちゃんのダイヤメジャーは2500m戦の「有馬記念競走」で 3着表彰台の結果を出しているものの、基本的には2000mまでの距離を得意としていたし、お母ちゃんのアスコリティは現役時代は長い距離でも1800mまでだった事を考慮しての事でしょう。
得意距離のマイルならば、牝馬でも優勝争いに係る事が出来るのではないでしょうか。
2歳時に「阪神ジュベナイルフィリーズ競走」(仁川・1600m戦)を制して、最優秀 2歳牝馬チャンプのプライドもありますし、また、鞍上が怪我も癒えた、主戦騎手である、優勝請負人~クリストフ・ルメール騎手が騎乗という点も追い風かなと思います。

次に対抗は番のジャンタルマンタルにしました。

 


先述した通り、アスコリとマンタルの実力は互角だと思うのですが、決め手は府中の経験と結果の差であると判断しました。
2月の「共同通信杯競走」(府中・1800m戦)ではジャスティンミラノの 2着表彰台に入ったとはいえ、道中、頭を上げたりするなどして、どうも行きっぷりがぎこちないように感じたりもしました。
前走の「皐月賞競走」(中山・2000m戦)も 3着表彰台に入ったとはいえ、またしてもジャスティンミラノに返り討ちにあった形になった事から、 2冠目となる「東京優駿(日本ダービー)競走」(府中・2400m戦)の優先出走権を得たにも拘らず、 2勝しているマイルの距離である、ここにエントリーして来ました。
ある意味、マンタルにとっては、ある意味、追試験的要素も含まれているでしょう。 ここで、キッチリと結果を出せば、中 2週ではありますが、「東京優駿(日本ダービー)競走」へ向かう可能性も出てきますし、或いは適距離を目指すのであれば、敢然と「安田記念競走」(府中・1600m戦)へ向かう可能性もあるでしょう。 また、ここでダメだったならば、左回りコースに難があるという事が決定的になるかもしれません。 何れにしても、今回が正念場になるかもですが、 2歳時に「朝日杯フューチュリティステークス競走」(仁川・1600m戦)を制し、昨年の最優秀 2歳牡馬チャンプとして恥じない走りを期待します。

更に 3番手評価である▲印評価は、③番のディスペランツァと番のボンドガールにしました。

 

 


まず、ディスペランツァですが、デビューから 4戦目までは2000m戦に絞って出走しましたが、未勝利戦だけ優勝したものの、それ以外は 1度、入賞圏内の 5着となったものの、重賞競走では歯が立たず、「京都 2歳ステークス競走」(淀[京都]・2000m戦)では 6着、「ホープフルステークス競走」(中山・2000m戦)では 9着と入賞圏外という結果に。
それならと今年はマイル戦に絞って 2戦したら、条件戦と、このレースのトライアル「アーリントンカップ競走」と、あっという間の 2連勝。 勢いをつけて、最度、GⅠ競走に挑む形となりました。 マイルに活路を見つけて成功している形ですが、条件戦では主戦騎手であるミルコ・デムーロ騎手が、「アーリントンカップ競走」ではジョアン・モレイラ騎手が騎乗していたんですが、今回は両騎手とも他の馬に騎乗のため、テン乗りとなる鮫島克駿騎手に乗り替わるのが、ちょっと、不安ですが、あの佐賀競馬で「キングシャーク」の異名を取った、鮫島克也調教師の御子息ですから、ポテンシャルを上手く引き出せば好勝負出来るでしょう。
一方のボンドガールですが、「桜花賞競走」の出走を目指していたものの、抽選で外れてしまい、涙を飲む結果となりましたが、ならばと、このレースのトライアル「ニュージーランドトロフィー競走」に挑みましたが、エコロブルームの 2着敗退と、またも涙を飲みました。 ただ、今回は、トライアルの優勝馬であるエコロブルームが出走を回避したため、ある意味、チャンスが広がったかもしれないし、「桜花賞競走」出走馬に殴り込みが出来る機会が得た訳ですから、大いに気合が入るやもしれません。
鞍上が前走同様、レジェンド~武 豊騎手なので、馬のクセも知っている点はプラス。
デビュー以来、マイル戦に絞って出走しているので、得意距離であるし、初重賞制覇が、いきなり、GⅠ競走という可能性もあるやもしれません。

次に△印評価は番のゴンバデカーブースと番のアルセナールにしました。

 

 


まず、ゴンバデカーブースですが、前走の「ホープフルステークス競走」が感冒(←いわゆる、風邪。)で無念の出走取消になったので、昨年11月以来の出走になったのが、気がかりではありますが、 2戦とも府中のマイル戦であり、前々走の「サウジアラビアロイヤルカップ競走」(府中・1600m戦)で優勝しているので、コースや距離に問題はないと思いますし、間隔が開いた事もあり、十分な調教を積んだ事で、関係者のコメントでは「走りのバランスが良くなって、 9分の仕上がり。」とコメントしつつも、「後は当日の気配がカギです。」ともあったので、後は気分次第かもしれません。
一方のアルセナールですが、この馬もゴンバデ同様、キャリアが 2戦で、どっちも府中のマイル戦を経験という点は共通。 前走の「クイーンカップ競走」(府中・1600m戦)では 2着敗退とはいえ、結果を残しているので、間隔は開きましたが、関係者のコメントでは「週ごとに動くがよくなっているので、後は現状の力を出し切れれば。」との事なので、しっかりと走ってくれれば、好勝負期待かもしれません。

そして、心情的評価である×印評価は、 1枠の 2頭~番のダノンマッキンリーと番のノーブルロジャーにしました。

 

 


まず、ダノンマッキンリーですが、デビュー以来、1400m戦の出走が多く、前走の「ファルコンステークス競走」でも優勝しているので、短距離が得意であるという点は間違いないのですが、唯一のマイル戦だった、「朝日杯フューチュリティステークス競走」では優勝請負人が騎乗したにも拘らず、 8着敗退に終わった点が気になります。 府中のコースは前々走の「クロッカスステークス競走」(府中・1400m戦)で経験済みですが、得意距離であるにも拘らず、 5着敗退に終わっているのも気になります。
同じ左回りコースでも、桶狭間のコースでは優勝経験があるから問題ないとは思うけど、こうなると、直線の長いコースが不得手なのかどうか、マイル戦が距離が長いのか、今回は、ある意味、試金石の一戦になると思いますが、仕上がりは上々という事なので、その辺りに期待したいです。
一方のノーブルロジャーは、キャリア 3戦と少ないものの、 1月の「シンザン記念競走」(淀・1600m戦)で優勝、前走の「毎日杯競走」(仁川・1800m戦)では「皐月賞競走」にも挑戦したメイショウタバルの 2着敗退とはいえ、キチッと折り合っての結果を残した形ではありました。
今回は優勝経験のあるマイル戦なのでチャンスはあると思いますし、重賞競走の優勝経験もあるし、府中のコースの経験もあるので、今回も結果を残せるチャンスは大きいかと思います。

と、いう事で印を付けた馬は以上ですが、印を付けなかった馬の中で注意したい馬としては、番のチャンネルトンネルと番のシュトラウスにしてみます。

 

 


まず、チャンネルトンネルですが、デビュー以来、 5戦して、優勝経験は新馬戦のみですが、全て 4着以内に入っている堅実派であり、重賞競走でも「スプリングステークス競走」(中山・1800m戦)で 4着入賞、「アーリントンカップ競走」でも 3着表彰台と結果を残しているし、唯一の優勝が府中のコースであるので、その辺りにも期待したいと思います。
一方のシュトラウスですが、近走 2走が芳しくないのが気になります。
「朝日杯フューチュリティステークス競走」が10着、「ファルコンステークス競走」が 9着と冴えないものの、 2歳時に府中のコースを 3戦し、 2勝& 3着 1回と抜群な成績を残している点は魅力かなと思います。 今回と同距離&同馬場である、「サウジアラビアロイヤルカップ競走」では 3着表彰台だったものの、「東京スポーツ杯 2歳ステークス競走」(府中・1800m戦)で優勝経験があるので、得意コースである府中のコースで巻き返し出来る可能性があるやもしれません。 ここで、しっかりと結果を出せば、「安田記念競走」へ向かう可能性もあるかもですが。

後は、「スプリングステークス競走」で 9着、「皐月賞競走」で16着と大敗が続きましたが、マイル戦の「シンザン記念競走」ではノーブルメジャーの 3着表彰台に入った、番のウオーターリフトにも注目はしているのですが・・・。

 


左回りコースの経験がないという点は気がかりですので、印をつけはしませんでしたが、どうでしょうか?。