さて、明後日(-7日)ですが、東京競馬場で、 3歳馬のマイル王決定戦ともいえる、「第28回NHKマイルカップ競走」〔1600m・芝(Aコース)・東京・GⅠ・18頭〕が行われます。
 

 

 


(↑昨年の覇者、番のダノンスコーピオン。)

毎年、書いている事なんですが・・・、あまり、追加するネタがないので、今年も同じような事を書きます。
1984年(昭和59年)に平地グレード制が導入された際、 3歳マイルの頂点を決めるGⅠ競走はありませんでした。 その代わりに、それまで古馬のオープン特別競走であった「ニュージーランドトロフィー競走」と「断念ダービー競走」と呼ばれていた「 4歳ステークス競走」を併せる形で「ニュージーランドトロフィー 4歳ステークス競走」(現在は「ニュージーランドトロフィー競走」と名称を戻した形。)が1983年(昭和58年)に誕生し、1984年の格付けはGⅢ競走として、第 4回までは「東京優駿(日本ダービー)競走」の前日に行われていました。 第 5回からは「東京優駿(日本ダービー)競走」の翌週に行われる事となり、格付けもGⅡ競走に格上げ。 それ以降は外国産馬や内国産馬でも諸事情でクラシック競走に出れない馬達にとっての最大目標となり、マイル戦時代ではニッポーテイオーやオグリキャップ、ヒシアマゾンなどが優勝馬に名乗りを上げていまし、これを制した馬が 4週間後に行われる「安田記念競走」に 3歳馬代表として出走する事もあったりします。
しかし、1996年に、それまで「東京優駿(日本ダービー)競走」トライアルという形で、GⅡ競走&2000m戦で行われていた「NHK杯競走」が 3歳馬のマイル王座決定戦という形となり、距離変更&GⅠ競走に格付けとなりました。
GⅠ競走に格付けとなった当時は、クラシックレースは内国産馬限定であった(←いわゆる、「秋華賞競走」以外のオリジナル5レースの出走条件が、そうであった。)ため、外国産馬にとっての最大目標となり、1999年には後に「凱旋門賞競走」で 2着表彰台に入ったエルコンドルパサーが優勝しています。
現在は、クラシックレースも外国産馬の出走が、ある程度、認められるようになった事から、文字通り、 3歳のマイル王決定戦という位置付けでありながらも、厳密的には「青葉賞競走」GⅡ競走・2400m戦)や、「プリンシパルステークス競走」(2000m戦)に、「東京優駿(日本ダービー)競走」のトライアル競走としての役割は譲ったものの、このレースを使って、「優駿牝馬(オークス)競走」「東京優駿(日本ダービー)競走」へのステップ競走としての性格も残している部分もあるから、毎年、難解なレースである事は間違いないと思います。

さて、今年ですが、まずは枠順から。

 


このレースの東西トライアル(←先述した「ニュージーランドトロフィー競走」「アーリントンカップ競走」。)で順当に表彰台に入った馬 6頭全馬が挑んで来ましたし、また、 2歳マイルGⅠ競走である「朝日杯フューチュリティステークス競走」の優勝馬、更には桶狭間(中京競馬場)で行われた1400m戦の「ファルコンステークス競走」のトップ 2の 2頭、そして、クラシックを使って、このレースに挑んで来た馬達もいる。
昨年に引き続き、牝馬も 5頭、出走して来ましたので、毎年、マジに予想をするのにも大変な部分があり、頭を悩ます所。
更に、このレースは、人気薄の馬が食い込んで来たりするケースが多く、また、より難解的になっているのですが、ない知恵をしば降りながら、今年も、こんなように予想してみました。



 

◎印=番 ダノンタッチダウン
○印=番 ドルチェモア
▲印=番 エエヤン
▲印=番 オオバンブルマイ
△印=④番 ショーモン 
△印=番 セッション
×印=番 モリアーナ 
×印=③番 ウンブライル

迷った結果、本命は番のダノンタッチダウンにしました。

 


正直に言って、前走の「皐月賞競走」の18着敗退は、初の2000m戦だった事もあってか、距離が長かったとしか言いようがなかったのが理由だと思います。 今回も騎乗するアイスマン~川田将雅騎手はレース後のインタビューで「現状の精一杯です。」と言ってたので、結果論ですが、前走は度外視して良いでしょう。
2歳時は 3戦して全てマイル戦。 昨年暮れに行われた「朝日杯フューチュリティステークス競走」(←以下、「朝日杯」と書きます。)ではドルチェモアに敗れてしまい、土がついてしまいましたが、外から追い込んでの 2着表彰台だったので、仕方ないと思いますが、今回、後述しますけど、ドルチェも同じ舞台に出て来たので、「朝日杯」の 1- 2フィニッシュ馬が、再び、相まみえるので注目してみたいし、昨年のダノンタッチダウンと同じ枠に入った事で、ダノンの馬が同一レース連覇を見てみたいと共に、ドルチェを破って「朝日杯」のリベンジを晴らして欲しいかなとも思います。

次に対抗は 2歳マイルチャンプである、番のドルチェモアにしました。

 


2歳時は 3戦して 3連勝。 デビュー戦こそ札幌の1500m戦でしたが、問題なく勝ち、その後の 2戦はマイル戦でしたがキッチリと勝利。 前々走の「朝日杯」では事情で坂井瑠星騎手に乗り替わったものの、しっかりと優勝したので、今後、どの路線に行くかと思いましたが、適距離であるマイル路線を選択し、春の最大目標は、ここに設定。 しかし、前走となった「ニュージーランドトロフィー競走」では 7着敗退と冴えない結果に終わりましたけど、休み明けだった事も原因だったかもしれません。
しかも、今回は主戦騎手である「カズ坊」こと横山和生騎手が番のフロムダスクに騎乗のため、三浦皇成騎手のテン乗りになるのが気になる所ですが、馬のポテンシャルは高いと思いますし、皇成騎手にしてみれば、長い事、厚い壁に阻まれていたGⅠ競走制覇のチャンスだと思うので、是非ともというか、今度こそ、悲願達成を成し遂げて欲しいと期待したいと思います。

更に 3番手評価である▲印評価は、東西のトライアル馬~番のエエヤンと番のオオバンブルマイにしました。

 



奇しくも東西のトライアル競走 優勝馬同士の馬に印を付けました。
まず、エエヤンは 2歳時は 2度、府中(東京競馬場)のコースで走って、両方とも入賞圏内に入りましたが、優勝はなし。 ただ、今年になってから中山で 3戦を走って 3連勝と一気に開花。
しかも何れもマイル戦に絞っている感があり、前走となった「ニュージーランドトロフィー競走」も制しているので、おそらく、春の時期はマイル戦に絞っている感があるやもしれません。 前々走から鞍上がミルコ・デムーロ騎手に変わりましたが、それでも結果を残している点は流石といって良いでしょう。 今回は、再び、府中のコースに戻りはしますがマイル戦は初めて。 ただ、マイル戦 3連勝の勢いもあるし、ここで表彰台圏内に入れば、中山でしか結果が出ないというジンクスは払拭出来るし、ある意味、今後に向けての試金石になるのは間違いないでしょう。
一方のオオバンブルマイはキャリア 4戦で 3勝しているのでポテンシャルの高さはあると思います。 唯一の敗戦が 2歳マイルチャンプを決める「朝日杯」での 7着敗退ではありましたが、前走となった、トライアルの「アーリントンカップ競走」でレジェンド~武 豊騎手が騎乗し、重馬場ではありましたが、外から追い込んでキッチリと勝利を飾った事で、同距離同馬場で敗退した「朝日杯」のリベンジを晴らした形としています。 今回も引き続き、レジェンドが騎乗しますし、府中のコースは 2歳時に1400m戦ではありましたが「京成杯 2歳ステークス競走」で優勝経験があるので、問題はないと見ています。

次に△印評価は④番のショーモンと番のセッションにしました。

 

 


まず、ショーモンですが、キャリア 5戦で全て表彰台圏内に入っているという堅実派。
重賞競走も 2歳時の「デイリー杯 2歳ステークス競走」と前走の「アーリントンカップ競走」で、どちらも 3着表彰台に入っているものの、まだまだ、重賞競走ではパンチが足りないのかもしれない。 鞍上は前走からデビュー戦以来となった鮫島克駿騎手に乗り替わって、今回も、そのまま騎乗するという点はプラスな反面、初の府中&左回りコースでも柔軟に対応出来るかがカギでしょう。
一方のセッションですが、「皐月賞」トライアル~「弥生賞競走」で 7着敗退に終わったため、目標を、こちらに変更。 前走の「アーリントンカップ競走」で初のマイル戦&道悪馬場であったにも拘わらず 2着表彰台に入ったので、やはり、ポテンシャルの高さはある事を自ら証明したといって良いでしょう。 課題は初の府中コースという事ですが、左回りのコースは 2歳時に桶狭間で経験済みですから、その点は心配ないと見ていますし、鞍上も前走に引き続き、団野大成騎手が騎乗なのもプラスかなと思います。

そして、心情的評価である×印評価は、番のモリアーナと③番のウンブライルにしました。

 

 


まず、モリアーナは、 3月までテレビ東京のアナウンサーで現在はフリーとなった、森 香澄アナウンサーをイメージ・・・した訳ではないですが。
 


森アナがBSテレビ東京で放送されている「winning keiba」のアシスタントを務めてた時にモリアーナがデビューした事もあり、秘かに注目している感もありますし、また、親子 3名(←父が管理調教師、息子が主戦騎手、娘が厩務員。)がメインで管理しているという事もあるので、ある意味、注目しているという部分も否定はしません。 昨年暮れの「阪神ジュベナイルフィリーズ競走」こそ12着敗退に終わりましたが、それ以外では全て入賞圏内に入っている堅実派。
ただ、前走の「ニュージーランドトロフィー競走」では入賞圏内に入ったものの 4着敗退に終わった事から、今回は確実に優勝狙いをするためか、鞍上を息子である武藤 雅騎手から「パパ横山」ことベテラン~横山典弘騎手に変えて挑む。 正に必勝を期すという重いと見えるかもしれないし、府中のマイル戦はデビュー戦で優勝経験があるから、初重賞競走制覇に期待したいと思います。
一方のウンブライルは「ニュージーランドトロフィー競走」で 2着表彰台に入った事を評価してみました。 ただ、モリアーナと比べれば、昨年暮れの「阪神ジュベナイルフィリーズ競走」で15着敗退に終わっている事と、府中のコースはデビュー戦であった1400m戦で優勝経験はあるものの、マイル戦で行わエれた「クイーンカップ競走」では 6着敗退に終わっている点は気になります。 しかし、左回りで優勝経験があるのはプラス。 ただ、今回は主戦騎手である優勝請負人~クリストフ・ルメール騎手がアメリカ遠征のため不在。 ただ、代打騎乗の経験がある「タケ坊」~横山武史騎手が騎乗するので、その辺りもプラス材料になる可能性はあるでしょう。

と、いう事で印を付けた馬は以上ですが、印を付けなかった馬の中で注意したい馬としては、番のシングザットソングと番のオールパルフェにしてみます。

 

 


まず、シングザットソングはデビュー以来、一貫してマイル戦以下の距離で走っていますが、「桜花賞競走」で 7着敗退に終わった後、適距離である、ここを目標にして来たのではないかと思います。 ただ、唯一の1400m戦となった、「桜花賞」トライアル~「フィリーズレビュー競走」で優勝経験があるものの、マイル戦も仁川のデビュー戦だけ。 左回りは桶狭間のマイル戦~「エルフィンステークス競走」での 3着表彰台があるので心配はしてませんが、直線の長い府中のコースでも対応出来るかがカギでしょう。
一方のオールパルフェも前走となった「皐月賞」トライアル~「スプリングステークス競走」では初の1800m戦であった事と道悪馬場が堪えたのか 7着敗退に終わった事で、こちらに照準を合わせて来たと思われます。 府中のコースはデビュー戦がマイル戦で 2着表彰台と結果を残しているので心配はないですが、レース当日の天気が悪そうなので、馬場が悪化すると前走の二の舞になる可能性もあるため、その状態で、どこまで踏ん張れるかでしょう。 後は桶狭間で行われた1400m戦の「ファルコンステークス競走」を制している、番のタマモブラックタイにも注目してみたいのですが・・・。

 


マイル戦と1800m戦で入賞圏外に敗れている点が気になりますし、確かに前走は1400m戦で勝利を飾っているものの、どちらかといえばマイラーよりもスプリンターとしての適性がある可能性も否定は出来ないかなと。 なので、このレースが、ある意味、試験的な要素な部分が出て来るやもしれませんか。

 

尚、今回は金曜日に、予想をしてみたので、もし、変更があれば追加という事で付け加えるかもしれません。

 

(5/-6 追加)
今日(-6日)になって、番のクルゼイロドズルが病気(感冒)のため、出走を取消す事が発表されました。 また、前日売りで、番のカルロヴェローチェが重馬場のマイル戦を勝っている事とタマモブラックタイが勝っている「ファルコンステークス競走」で 2着表彰台に入っている事から単勝 1番人気に支持されているので・・・、



カルロヴェローチェを▲印評価、エエヤンを△印評価、セッションを×印評価、ウンブライルを無印に変更しますが、ウンブライルは要注意馬としてマークしようと思います。