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さて、ナンバー2325のブログにも書いた通り、17日に中山競馬場でジャンプの最高峰レースでもある、「農林水産省賞典第23回中山グランドジャンプ競走」〔4250m・芝(障害コース→平地外回りコース[Bコース]・障害飛越数=12個)・中山・J-GⅠ・ 8頭〕が行われました。
 

 

 


予想印での予想などは、ナンバー2325のブログに書いたので省きますけど・・・、障害界の大横綱である、番のオジュウチョウサンが今回も強さを発揮するのか?、それとも、西の正横綱格に上がった、番のメイショウダッサイや、②番のケンホファヴァルト、番のタガノエスプレッソなど、昨年の「中山大障害競走」好走組がを、どこまでオジュウチョウサンを脅かさせるか?、良馬場とはいえ、雨雨の降る中のバトルのため、昨年同様、消耗戦の予感もしたのですが・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


と、いう事で、今年は西の正横綱格である、番のメイショウダッサイ[牡8](63.0kg 森 一馬騎手騎乗)が、 4分50秒 1のタイムで優勝し、J-GⅠ競走 2勝目を果たすと同時に、障害重賞競走 4連勝を達成しました。
 


レースは、オジュウチョウサンがハナを奪う勢いを見せましたが、最初の両面土塁生垣障害(第⑤号障害)飛越とコーナーワークを利して、タガノが先頭に立ち、ケンホファが 2番手につく。 オジュウはインで 3番手、アウトに番のスマートアペックスが 4番手につける。
その後ろは、インに番のマイネルプロンプトがインにつけ、アウトにダッサイが追走。
更に後方は歴戦の雄~番のシンキングダンサーが 7番手につけ、しんがりに番のヒロシゲセブンが追走する。
水壕障害(第①号障害)でタガノの飛越が低く、バランスを崩しそうになりましたが、それ以降は、ケンホファが 4番手に控える形を取り、タガノとオジュウが先陣争いを繰り広げつつ、スマートが 3番手でマークする展開に。
最初の 2号坂路を超えても、インにオジュウ、アウトにタガノが先頭を争いを展開しつつ、最初の難関の大竹柵障害(第⑥号障害)は全馬、無事に飛越。
逆回りになって、タガノ・オジュウの順となり、 3番手争いはアウトにダッサイ、インにスマートがつけ、前の 4頭を見ながらケンホファがマークする形に。
更に 3号坂路を下る時はタガノがインにつけた事でオジュウはアウトから行かざるを得ず、この辺りもオジュウ封じの作戦を取ったのか?。
再び、 2号坂路を下った所でオジュウはインにつけ、外にタガノとスマート、その後ろにダッサイが続く展開で、もう 1つの難関である、大土塁生垣障害(第⑦号障害)を、全馬、無事に飛越はしましたが、オジュウの飛越は昨年同様、低い飛越で、多少、バランスを崩しはしましたが石神騎手が立て直したものの、これで 3番手に後退し、ダッサイと並ぶ形に。
2度目の片面生垣障害(第②号障害)を飛越するまでは、一時的にスマートがタガノが交わして先頭に立ちましたが、再度、片面土塁生垣障害(第③号障害)を飛越して平地の外回りコースに移った時は、再び、タガノが先頭に立、スマートが 2番手。
少し、離れて、オジュウが 3番手に位置して、ダッサイが 4番手。 更にケンホファ~マイネルの順番となり、シンキングとヒロシゲは、もう、圏外に去った感じ。
最初の置き障害(第⑧号障害)の手前辺りからダッサイが前に進出し、飛越後は完全に 3番手に上がって、前の 2頭を追いかける。
ダッサイが仕掛けたのと同時にオジュウも仕掛けようとするが、何時もの力強い走りが見られない。 また、ケンホファも、少し、苦しいのか、熊沢騎手の手綱が激しくなりつつある。
2つ目の置き障害(第⑨号障害)を飛越して、オジュウが 6番手に下がり、逆にマイネルとケンホファが、 4番手争いを行う形になったのは驚きました。
オジュウは、石上騎手が鞭を入れて気合をつけようとするくらい、走りが渋い感じ。
4コーナーを回る時点では、タガノが先頭でダッサイが 2番手に上がり、その後ろには、インからスマート、ケンホファ、マイネルがバトルを繰り広げ、オジュウも、もう一度、巻き返しを図ろうとして、再度、進出を試みる。
直線に入って、最後の置き障害(第⑩号障害)を飛越後は、粘るタガノをアウトからダッサイが交わし、それに付いていくような形でケンホファもギアを入れ替えて、秘術を尽くして抵抗するタガノを交わしたが、ダッサイとの差は 4馬身あり、これで体制は決しました。
ダッサイが堂々と優勝を飾り、これで、障害重賞 4連勝&JーGⅠ競走連覇も達成。
ついに、長年、オジュウが張っていた東の正横綱の格を奪い取り、新王者誕生となった訳です。
それにしても、ダッサイは、今回は完璧に走り、正に王者の走りを見せたと思えるし、これまでも障害の重賞競走を 3連勝してるし、前走の「阪神スプリングジャンプステークス競走」もキッチリと勝っている事から、正に絶好調の状態なのかもしれません。
また、鞍上の森騎手も先月、結婚したばかりというプライベートも充実している時やろと思うし、気合が入ってたんではないでしょうか。
レース後のコメントでも、「馬はこの距離、コースを理解して道中リラックスして走っていました。前半は力みなく走り、それを邪魔しないように乗りました。気持ち良く走らせようとして結果としてオジュウチョウサンを後ろから見る形になりましたし。 去年暮れの『中山大障害競走』よりもタフな競馬となり、楽なレースではありませんでしたが、最後まで気を抜けず、これならと思ったのは最後の障害を飛んだあとでした。」と、最後まで集中力を維持して走らせるのに苦慮した部分はありましたけど、優勝してホッとした印象にも思えましたが。

恒例の全着順。(←左から、着順・枠番・馬番・馬名・所属・性別&年齢・負担重量・騎手名・タイム・着差・コーナー通過順位・平均1Fタイム・馬体重・調教師名・単勝人気)

01 6緑 ⑥ メイショウダッサイ 牡8 63.0 森 一馬 4:50.1 3-3-2-2 13.7 508(+4) 飯田祐史 1
02 2黒 ② ケンホファヴァルト 牡8 63.0 熊沢重文 4:50.8 4 5-5-4-3 13.7 480(+6) 森 秀行 5
03 3赤 ③ タガノエスプレッソ 牡9 63.0 植野貴也 4:51.2 2 1/2 2-1-1-1 13.7 462(+6) 五十嵐忠男 3
04 7橙 ⑦ スマートアペックス 牡4 62.0 中村将之 4:52.4 7 1-2-2-3 13.8 478(-12) 浅見秀一 4
05 4青 ④ オジュウチョウサン 牡10 63.0 石神深一 4:52.6 1 1/4 3-3-4-6 13.8 510(-6) 和田正一郎 2
06 5黄 ⑤ マイネルプロンプト 騙9 63.0 北沢伸也 4:53.0 2 1/2 6-6-4-3 13.8 474(±0) 坂口 智康 8
07 1白 ① ヒロシゲセブン 牡6 63.0 高田 潤 4:55.7 大差 8-7-7-7 13.9 530(+4) 北出成人 6
08 8桃 ⑧ シンキングダンサー 騙8 63.0 五十嵐雄祐 5:05.2 大差 7-8-8-8 14.4 456(-6) 武市康男 7

タイム
上り 1マイル 1分 45秒 1 4F 51.8 - 3F 38.3

コーナー通過順位
1コーナー(2周目) (3,*7)-(4,6)-2-5=8,1
2コーナー(2周目) (*3,7)-(4,6)2-5=1,8
3コーナー(2周目) 3(7,6)(4,2,5)=1=8
4コーナー(3周目) 3,6(7,2,5)-4=1=8

さて、メイショウダッサイが、ついに東の正横綱格に辿り着き、新障害王座に輝いた感のある今回でしたが、結果的には昨年暮れの「中山大障害競走」で表彰台に入った 3頭が、今回もそのまま表彰台を獲った形になりました。
まず、 2着に入った、②番のケンホファヴァルトですが、道中の飛越は問題なかったものの、外回りコースに入ったところで、一時的に大ベテラン~熊沢騎手の手綱が激しく押していたので、今回は厳しいかなと思っていたら、 4コーナー手前付近から再度加速し、最後の最後でタガノエスプレッソを交わして 2着表彰台に入ったのは流石としか言いようがなかったなと思います。
熊沢騎手は「馬の状態はすごく良かったですし、行くだけでなく溜める競馬もできて良かったです。」と、愛馬の健闘を讃えたものの、「前哨戦を使えていたら、また違ったかもしれません。」と 1度、使っていたら、優勝もあり得たのではと無念さのコメントも。
次に 3着に入った、番のタガノエスプレッソですが、主戦の平沢騎手が落馬負傷により、急遽、植野騎手に乗り替わりとなりましたが、植野騎手は落ち着いて騎乗し、「中山大障害競走」のような差し競馬でなく、普段の逃げて攻めるレースを展開。
直線でも、粘りに粘って見せ場を作る競馬を展開してくれました。
植野騎手も「全くのテン乗りでしたし、先頭が入れ替わり立ち替わり他の馬が行って、息を入れるところがなかった。 それでも 3着表彰台になるのですから力はあります。」と、馬の高いポテンシャルを評価していましたし、植野騎手も、このレースで初の表彰台圏内には入れた嬉しさはあったのではないかと思います。
更に 4着入賞を果たした、番のスマートアベックスも、前走の「阪神スプリングジャンプステークス競走」で 2着表彰台に入った実力は伊達ではなかったなというのを再認識。
道中では一瞬だけど、タガノを交わして先頭に立ったシーンもありましたが、まだ 4歳馬だし、ポテンシャルも高そうですから、今後に期待出来そうです。
一方、同一レース 6連覇を狙った、番のオジュウチョウサンでしたが、途中まではスムーズ良く走れていたように思えましたが、大土塁生垣障害(第⑦号障害)で、若干、低く、飛越してしまった後から、どうも、リズムに乗れない感じのように見えました。
また、外回りコースに入ってからもピッチが上がらず、石上騎手の鞭にも応えられないくらい、バテてる感があるようにも思えました。
最終障害(第⑩号障害)を飛越してから、ようやく、行く気を見せ、辛うじて 5着入賞にこぎつける形となったのは、これまでの障害王座とは思えない走りだったなと。
鞍上の石上騎手は「ペースが遅くて、前半、力んでいたし、馬とケンカしてしまった。ペースが落ち着いた時に他の馬に来られて、道中のリズムが悪く、それが飛越に影響した感じです。これだけペースが遅いと、気性の勝った馬なので、我慢させるのが難しかった。
今日の返し馬の感じからも負ける気はしなかったですし、衰えなども全くなかったですが、リズムが良くなかったことで向正面で飛越が悪くなり、勝ち馬に外からかぶされた時も抵抗できず、集中力が切れた感じでした。この馬の力を出せる走りを今日は出来ませんでした。」
と年齢による影響かもしれないけど、今後は気分良く走らせる事が王座奪回のカギになるかもしれませんかねえ・・・。
何れにしても、オジュウチョウサンにとっては、長年、守って来た東の正横綱から西の正横綱に下がる形になるけど、是非とも、リベンジを晴らしてほしいかなと思いますが、レース後に左前脚第1指骨を骨折していた事が判り、近日中に手術を受ける事になったそうです。
残念な事ですが、まずは治療して、万全な状態にして貰いたいものです。