さて、26日ですが、中山競馬場で「年末 8大ビッグレース競走」の第 2弾として障害のチャンプ決定戦である、「農林水産省賞典第143回中山大障害競走」〔4100m・芝(障害飛越数=11個~直線Aコース)・中山・J-GⅠ・16頭〕が行われました。
 

 



(↑昨年の覇者、番のシングンマイケル。)

私は障害競走に関しては、よく、大相撲の番付に例えるケー志スが多いのですが、今や障害界の絶対横綱であるオジュウチョウサンが、春の「中山グランドジャンプ競走」は 5連覇を達成しているものの、「中山大障害競走」に関しては、様々な事情があるため、 2年連続で休場に。
しかも、今年は、11月に仁川で行われた「京都ジャンプステークス競走」のレース中に左前脚を捻り、 3着表彰台に入ったものの障害の連勝記録も13で止まり、更にレース後に怪我をした部分が腫れてしまうというアクシデントが・・・。
どうも、ここんとこ、「中山大障害競走」に祟られてる感もなくはないけど、ともあれ、今年も混戦模様(←しかも、10頭が「大障害」コース初経験との事。)となった感があるんですけど、果たして、今年の「大障害」を制するのは・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 


と、いう事で、今年は、単勝 1番人気に支持された、番のメイショウダッサイ[牡7](63.0kg 森 一馬騎手騎乗)が、 4分40秒 7のタイムで優勝し、人馬共に悲願のJ-GⅠ競走 初制覇を達成しました。
 


レースは、序盤は番のストレートパンチと番のビッグスモーキーがハナを奪い合い、その後ろは、番のヒロシゲセブンや番のシンキングダンサー、③番のケンホファヴァルトが続き、注目の番~タガノエスプレッソやメイショウは中団辺り。
1周目の片面「生垣障害」(第②号障害)を飛越した辺りでは、早くもシンキングと番のブライトクオーツが番手争いをする展開になりつつも、障害競走ならではの縦長の展開に。
名物の「大竹柵障害」(第⑥号障害)は、全馬、無事に飛越し、逆回りになった所で、シンキングが先頭に立ち、ストレートが 2番手でケンホファが 3番手、ブライトが 4番手に控えて、 2度目の片面「生垣障害」(第⑤号障害)~ 3号坂路を下って上り、また、 2号坂路に向かう辺りでシンキングが差を広げ、それを見るようにケンホファが番手を奪う。
再び、大障害コースに入ると、もう 1つの名物~「大土塁生垣障害」(第⑦号障害)も、全馬、無事に飛越し、再び、順回りになった所で、何時の間にか、メイショウがケンホファのインから並びかけて 2度目の片面「生垣障害」(第②号障害)を飛越。
そのまま、片面「土塁生垣」(第③号障害)~ 1号坂路を下った所で、今年もレースが動きました。
逃げるシンキングに対して、ケンホファが、平地&障害のGⅠ競走を制しているレジェンド~熊沢騎手が仕掛けて行って、シンキング&五十嵐騎手にプレッシャーを掛ける。
その後ろで、メイショウとブライトは機を伺いつつもポジションをキープし、更に、障害界のキング~石神騎手が騎乗する、番のフォワードカフェも一発逆転を狙いつつもインで 5番手位置しつつ、第④号障害(竹柵障害)を飛越。
最後の 3号坂路~ 3度目となる、第⑤号障害(土塁生垣障害)の手前で熊沢騎手がゴーサインを出して、ケンホファがシンキングを交わして、トップに立って障害を飛越。
後方で、番のシゲルピーマンと番のナリノレーブドールが飛越に失敗して転倒落馬するというアクシデントがありましたが、レースは進む。
4コーナーを回った時点ではケンホファ先頭、番手争いはインからシンキング、メイショウ、ブライトの順番でダートをコースを横切って、平場の足比べに。
直線では、最内に入ったケンホファが苦しみながらも熊沢騎手の鞭に応えて必死に粘り込みを見せるが、メイショウが、まるで計ったかのように差を詰め、更にブライトと大外から捲くり気味にタガノエスプレッソも平場時代に培った豪脚で突っ込んで来たが、メイショウは外からの刺客をいなして、ゴール寸前でケンホファを交わして、悲願のJーGⅠ競走制覇を成し遂げました。
鞍上の森騎手も、笑みを浮かべながらメイショウの首筋辺りをポンポンと叩いて、愛馬の検討を讃えてましたが、今回は、最後の直線までバトルが繰り広げられるなど、見ていて、凄く楽しめたなあと感じましたし、如何にも混戦という印象も感じました。
それにしても、メイショウダッサイは障害入りして、最初の 2戦こそ、着外だったものの、それ以降は、重賞競走も含めて、全て表彰台圏内と正に安定した成績を残しています。
ただ、一流の強者が集まる、JーGⅠ競走においては、どうしても一枚、足りない感があって、今年の「中山グランドジャンプ競走」では大横綱~オジュウチョウサンの前に 3馬身差の 2着と完膚なきまでに叩きのめされた感が。
ただ、その後も、しっかりと結果を残す&実力を付けて、今回の「中山大障害競走」の制覇となったのですから、おそらく、来年の「中山グランドジャンプ競走」では、また、オジュウチョウサンとの戦いに挑む事になるでしょうから、今度はGⅠ馬として、正々堂々と走ってくれればなと思います。

恒例の全着順。(←左から、着順・枠番・馬番・馬名・所属・性別&年齢・負担重量・騎手名・タイム・着差・コーナー通過順位・平均1Fタイム・馬体重・調教師名・単勝人気)

01 7橙 ⑭ メイショウダッサイ 牡7 63.0 森 一馬 4:40.7 2-3-3-2 13.7 512(+4) 飯田祐史 1
02 2黒 ③ ケンホファヴァルト 牡7 63.0 熊沢重文 4:41.0 1 3/4 2-2-2-1 13.7 474(+10) 森 秀行 9
03 6緑 ⑪ タガノエスプレッソ 牡8 63.0 平沢健治 4:41.0 クビ 6-8-7-8 13.7 456(-6) 五十嵐忠男 3
04 6緑 ⑫ ブライトクォーツ 牡6 63.0 西谷 誠 4:41.3 1 1/2 6-4-4-3 13.7 478(-10) 荒川義之 2
05 1白 ② ヒロノタイリク 牡5 63.0 難波剛健 4:41.4 3/4 11-10-7-6 13.7 512(+12) 宮本 博 11
06 4青 ⑧ フォワードカフェ 牡8 63.0 石神深一 4:41.8 2 1/2 4-4-5-5 13.7 536(+8) 和田勇介 4
07 3赤 ⑤ ヒロシゲセブン 牡5 63.0 高田 潤 4:41.8 ハナ 5-6-10-9 13.7 530(+6) 北出成人 6
08 1白 ① シンキングダンサー 騙7 63.0 五十嵐雄祐 4:42.0 3/4 1-1-1-3 13.8 468(-6) 武市康男 5
09 5黄 ⑩ ケイブルグラム 騙7 63.0 蓑島靖典 4:43.5 9 9-8-7-10 13.8 514(+12) 高橋 文雅 8
10 5黄 ⑨ ビッグスモーキー 騙5 63.0 植野貴也 4:43.6 1/2 6-6-5-6 13.8 540(-2) 清水久詞 7
11 8桃 ⑯ スズカデヴィアス 牡9 63.0 北沢伸也 4:44.5 5 9-10-12-11 13.9 498(±0) 橋田 満 10
12 7橙 ⑬ セガールフォンテン 牡10 63.0 草野太郎 4:46.2 10 15-14-14-12 14.0 492(-6) 石毛善彦 16
13 3赤 ⑥ ストレートパンチ 牡4 63.0 伴 啓太 4:57.3 大差 12-14-15-13 14.5 480(±0) 堀井雅広 13
14 2黒 ④ アズマタックン 牡7 63.0 小坂忠士 5:04.0 大差 16-16-16-14 14.8 510(+2) 加用 正 14
-- 4青 ⑦ シゲルピーマン 騙5 63.0 大江原 圭 14-13-10 競走中止 490(+8) 湯窪幸雄 15
-- 8桃 ⑮ ナリノレーヴドール 牡5 63.0 小野寺 祐太 12-12-13 競走中止 472(±0) 上原博之 12

タイム
上り 1マイル 1分 46秒 7 4F 51.1 - 3F 38.4

コーナー通過順位
1コーナー(2周目) 1(14,3)8,5(11,9,12)-(16,10)2-(15,6)7,13=4
2コーナー(2周目) (*1,3)14(8,12)(5,9)(11,10)(2,16)-15,7-(6,13)=4
3コーナー(2周目) (*1,3)-14,12(8,9)(2,11,10)(5,7)16-15-13=6=4
4コーナー(3周目) 3-14(1,12)-8(2,9)11,5,10,16=13=6=4

さて、人馬共に、悲願のGⅠ制覇&新王者が誕生した形になった、今年の「大障害」でしたが、まずは 2着に入った、③番のケンホファヴァルトですが、序盤こそ 5番手に位置していましたが、徐々に前に進出し、 3周目の最終障害前辺りからスパートを駆けて、逃げるシンキングダンサーを捉えて先頭に立つという、正に、大ベテラン~熊沢騎手が、昨年、騎乗し、今年は西谷騎手が騎乗しているブライトクオーツの時と似たような騎乗を取りましたが、熊沢騎手の積極的な騎乗が、今回の表彰台獲得に繋がったのではないかと思いますし、最後は先に仕掛けた分だけの差だったとはいえ、障害入りしてから 6戦して 5戦で表彰台圏内に入るという安定した成績を残している事も、今回の好結果になったといえるでしょう。
更に 3着に入った、番のタガノエスプレッソは、障害入りしてからの 4戦は、前の方でレースをする事が多く、特に、絶対王者であるオジュウチョウサンの連勝を止めた、前走の「京都ジャンプステークス競走」では、ハナを奪っての逃げ切り勝ちでしたから、今回も逃げるかなと思っていました。
ただ、今回は障害界の猛者達が集う、この一戦という事もあり、逃げる事は出来ず、中団に位置する展開になったものの、上手く、乗っているようで、直線も大外から一気に捲くって来るという、これまでとは違う戦法&大味な騎乗っぷりでの表彰台獲得やったから、これで、どんな戦法も取れるのではないかと。
ちなみに、今回、優勝したメイショウダッサイも、昨年のこのレースでは 3着表彰台だった事を考えれば、来年、優勝する可能性はあるかも?。 中山の大障害コースを、今回、経験した事は、絶対、将来的にプラスになると思います。
後、 4着に入った、番のブライトクオーツも、昨年同様、上手に立ち回りして、最後の直線では 4番手に進出していたのは、流石、大障害コースを経験している事は大きいなと思う反面、今回のような瞬発力勝負となると、分が悪かったのかなと・・・。
また、 5着に入った、番のヒロノタイリクは、これまでの障害成績を見ると、オープンの厚い壁に阻まれてる感はあるなと思いつつも、時には好走をするという、どこか、ピカリと光る部分はあったかもしれないけど、それが、いきなりのJーGⅠ競走挑戦で、 5着入賞を果たすのですから、不思議なもの。
ただ、それも、ブライトクオーツ同様、上手に立ち回っていたと思うし、障害入りしてから、ある意味、主戦騎手的な存在になっている難波騎手が馬のポテンシャルを十分に引き出した結果なのかもしれませんかね?。
一方、昨年は、障害界のキング~石神騎手が騎乗して 4着に入った、番のシンキングダンサーは、今年からは、ずっと、五十嵐騎手が騎乗して、今年は 2戦して 4着入賞と健全な結果を残してましたが、今回は、大竹柵障害を飛越後にハナを奪うという積極策を取りましたが、最後はマークされてしまった分、バテてしまっての 8着敗退に。
引っかかってしまったのか、それとも馬が行きたがって、五十嵐騎手が思うままに行かせたかは判らないけど、今回は仕方ないのかなと・・・。
また、キング~石神騎手は、今年は、番のフォワードカフェに騎乗。
前走の「秋陽ジャンプステークス競走」では落馬してしまうという苦い経験が味わいましたが、今回は、石神騎手が、上手に立ち回って騎乗したものの、実力の差は如何ともし難かったかなと・・・。 それでも、 6着に持っていったのは、馬の成長もあるでしょうが、石神騎手の巧みな騎乗ぶりもあったかと思います。

それと、土曜日に放送されている、「winnning keiba」のMCを務める、お笑いトリオ~「ジャングルポケット」の斉藤慎二さんは、「僕にとっては、この『中山大障害競走』『有馬記念競走』なんです。」と言うくらいの大の障害レース好きで有名ですが・・・、

 


その割には、「winning keiba」のMCになって、 7年、未だにJーGⅠ競走の予想がハズレっぱなしとの事なんですが・・・。
 



今年は、メイショウダッサイ~ケンホファヴァルトの馬連で予想したのが的中するという、本来なら大喜びしたい所・・・なんだけど、今年は 2頭が最終障害で落馬してしまうというアクシデントがあったので、喜びも、やや、控えめだったような・・・。

で、例年、このレースは、お馴染み、霞 券五郎先生の動画は、あまり、掲載されないケースが多いけど、今年は掲載されていました。

 

 

ただ、その分、私がBSテレ東で放送されている「winning keiba」と並行して見ている、KBS京都制作で名古屋では三重テレビで放送されている「うまドキ」では、ここ数年、このレースをVTRながらもゲートオープンからフルで放送されてたけど、今年は、ダイジェスト版に短縮・・・。 まあ、今年は、このレースと「ホープフルステークス競走」と連続でGⅠ競走が行われるので止むを得ない部分もありますが・・・。