自分が会社倒産をして、16年になる…。

倒産の原因は、実に様々なことがあったわけだが、簡単な言葉でひとつ表現するとすれば、「家業から企業への変化」ができなかった…、ことだと思っている。

今になって考えれば、自分自身がもうちょっとうまく変化を誘導できれば良かったのだと思うのだが、当時はそんな心の余裕はなかった。

父親が創業した回転寿司の店舗は、父親の兄妹である自分にとってのおじさんおばさんたちが支えて繁盛店となった店だった。

自分が会社に入って、この店を多店舗化して行き他業種にも挑戦して、多くの新たな人材が参加する形で企業化して行こうとしたのだが、こうした取り組みに創業から店を支えて来たおじさんおばさんたちが反発して大混乱になってしまった。

自分自身、抵抗勢力となってしまったおじさんおばさんたちと、頑なに戦うことを選択してしまった。

企業化して会社を成長させることが正義だと信じていた。

でも、結局は会社は混乱しダメになってしまった。

自分のあの時の選択は、間違っていたのだと思う…。

戦うのではない方法を選ぶべきだった…、と思っているのだ。

 

昨日、8人兄妹だった父親のすぐ上の兄であるおじさんが亡くなったとの連絡があった。

父親の兄妹であるおじさんおばさんたち…、あの頃あんなに怒鳴り合ったのに…。

会社倒産をして、自己破産して…。

そんな自分を、怒鳴り合っていたおじさんおばさんたちが心配してくれていたのを知って、自分の選択は違っていた…、と感じたのだ。

16年という時間が流れ、父親の兄妹のおじさんおばさんは3人になってしまった。

 

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