大島紬は鹿児島県の奄美大島が発祥の絹織物です。
泥染めが特徴で日本三大紬(結城紬、大島紬、塩沢紬) の一つです。
また世界三大織物(ゴブラン織、ペルシャ絨毯)にも数えられる紬着物です。
大島紬は江戸時代から幕末までは薩摩藩の献上用として上納されていたため、現代のように商品として一般に出回るようになったのは明治時代になってからです。(NHKの大河ドラマ「西郷どん」でやってましたね)
当時は紬糸を用いていましたが、大正時代に生糸(節のない)になりました。
大島紬は「紬」と名前の名残が残ってますが、
糸は生糸なので、織りの着物(先染めの着物)ですが
さらっとしてますよね。
以前扇壽会(せんじゅかい)のお弟子さんから
大島紬について詳しく教えて欲しいというお話を頂いていた事もあり、大島紬の種類を纏めてみました。
(今、お稽古はお休みなので、授業の一貫です(笑))
泥染めは
テーチ木(車輪梅)の幹を煎じた煮汁で何十回も染め、染め専用に作った田んぼの泥に一回浸して素手で揉み込みます。この工程を数回繰り返す事によっつ、テーチ木のタンニンと泥の鉄分が和合して、艶のある黒やこげ茶
に染まります。
白大島は
白泥大島は益田勇吉さんにより生み出されました。
1960年に特許を取得されています。
長年の研究によって開発されたその技術は「白恵泥(はっけいどろ)」と称され、島津藩御用達の白薩摩焼の白土で、入来鉱山で何万年もかかってできた泥の粒子を2ヶ月かけて、徹底的に不純物を取り除いた白泥にしてから糸を染めることで、極上の白泥大島紬を作り上げています。 その特別な染技法によって、軽くてしなやかな風合い、そしてまろやかな白へと変貌した上質な風合いが実現しています
(銀座もとじホームページよりお借りしました)
(銀座もとじの泉ニ弘明さんは奄美大島出身なので
大島紬に特別に愛情を注がれてらして、銀座もとじのプラチナボーイと益田さんとでコラボした白泥大島を
作ってらっしゃいます)
色大島とは
大島紬のひとつで、泥大島、藍大島、泥藍大島、白大島についで、科学染料を使用して糸を染色し、模様を織り出した多彩な大島紬です。
着物に限らず何事でもそうかと思いますが、その物の成り立ちを辿っていくとより一層愛着が湧き、日々を豊かに過ごす事ができるように思います。
そして、それは日本人が得意とする文化だったのでは?と思うのです。
日本人の文化に欠かせない、人と人との繋がり、絆、縁を今のコロナ禍においては断ち切らなければならない世の中になっています。
しかし、形はそうであっても
先人より培われてきた日本人の「心」は忘れずに大事にしたいものです。
コロナが終息した時に、人間関係が変わってしまっては寂しいですね。
気をつけたいものです。