対馬の仏像盗難事件、韓国はどう判断する? | 大放言・毒を吐くブログ アメーバ版

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※盗品は無条件で返還するのが人間としての仁義。

「韓国が国際法を守らない」事が理由で日韓対立の要因となっている事件に「対馬の仏像盗難事件」がある。これは対馬の寺にあった仏像が韓国人によって盗難され、韓国に持ち込まれたものの、韓国の浮石寺なる寺院が仏像の所有権を主張し、引き渡しを求める裁判を起こした所、1審で何故か寺の主張が認められ、検察側が控訴している状況だ。近く2審判決が予定されているとの事だが、またもや国際法無視の異常判決を出すのか?我々も注目を要する案件である。


※国際法では文化財が盗品であった場合、即時無条件で返還するのが決まり。

国家間での文化財の取り扱いについては国際法存在する。自国に持ち込まれ文化財が「盗品」だと判明した場合、元の持ち主に返還するのが決まりだ。問題の仏像は韓国人が対馬の寺から盗んで韓国に持ち込もうとした事は韓国側も認めている。従って本来であればこの仏像は即時無条件で日本に返還されなくてはならないのだが、そこは韓国、そうはならなかった。

※こんな理屈が通るおかしな国、それが韓国。

仏像と一緒にあった物品からの記録では仏像自体は1330年頃に朝鮮半島で製作された事は間違いない様だ。浮石寺は「倭寇に略奪された」と主張しているが、明確な証拠はない。確かにその時代辺りから倭寇が朝鮮半島沿岸を荒らしていた事は間違いないだろうが、「状況証拠からの憶測」でしかない。

この時代日本では鎌倉幕府滅亡、建武の親政、南北朝時代と激動の時代だった。混乱した状況下で倭寇活動が活発になりやすい要素はあるにはあるが、それだけで「1330年代に製作された仏像が日本にあったのは倭寇の略奪によるもの」と断定するのは乱暴でしかない。一方この時代、朝鮮半島では高麗王朝が仏教弾圧を行っていた時期と重なる。実際にはそういう状況を憂いた朝鮮半島の僧侶が難を逃れるべく日本に仏像を託したと言うのが実際の所らしい。余談だが、「高麗仏画」と呼ばれる朝鮮半島製作の仏画、現存している物の多くが日本にあるのはそういう理由からであると言われている。


所謂徴用工問題をテーマにした記事でも再三触れているが、韓国の法律に関わらず、国際法は国内法に優先する、と言うのは常識である。「文化財が盗品だった場合即時無条件で返還」と言う国際的ルールを韓国一国が自分達の都合で「特定の国から持ち込まれた場合は例外」なんて勝手な事をして他国がそれに追従すれば国際法の意味がなくなるからだ。


※だから韓国にはこういう認識を持つべき。

また日韓共に民法では「善意取得」と言う制度がある。これは動産や有価証券などを譲渡された際に前権利者が無権利だった事を知らなかった場合、またそれについて重大な過失がなかった場合、実際の所有者の権利が認められる、と言うものだ。実際対馬の寺は宗教法人化した時から起算しても60年以上平穏に仏像を所有していた。勿論その仏像がどういう経緯でそこにあるのかなど知る由もないままに。そうなれば当然に所有権はこの対馬の寺にある、と言う事になる。仮に700年程前に本当に倭寇が略奪した一品だったとしてもそういう事情を知らなかったのであれば話は同じだ。浮石寺が言う様な「略奪など悪意ある占有では善意取得認められない」と言う理屈は通用しない。善意取得のポイントは「現所有者が前所有者の無権利を知っていたかどうか」であり、実際に倭寇が略奪後に直接寺に持ち込んでそういう記録があるなら兎も角、倭寇と対馬の寺に所有が移転する間に誰かしらの所有を挟んで、何処かで「倭寇が略奪した」と言う事実が伝わらなかったのであれば尚更対馬の寺に所有権があるのは論を待たない。それ以前に善意取得云々と言うのは日本では民法が出来た明治以降の話、韓国では建国(1948年)以降の話であって、そんな制度など皆無だった1330年代に起きた事に対して現在の法体系で断罪しよう、と言う発想が既に狂気の沙汰である。

韓国でこの様な主張が出てくる背景には「反日」と言う要素は勿論だが、世界各地で起こっている「文化財返還運動」と無関係ではないだろう。だが、それと韓国のものは「似て非なる」ものであると言える。イギリスやフランス等の国を相手に起こっている文化財返還運動は帝国主義時代に植民地化した時に収奪、略奪した物に対してであるが、流石に700年近く前から日本が朝鮮半島でその様な事をしていた訳ではない。また、正真正銘「朝鮮半島由来の文化財」であっても適正な取引の結果だった、なんて場合は当然返還されるアテはない。韓国は日本相手だと特に物事を自分達に都合良く歪曲し過ぎる。自分達の文化財を取り戻そう、と考えるのは結構だが、事態や背景を正確に理解してからそういう事は始めるべきである。それが出来るなら韓国は最初からこうはなってはいないのだが…

いずれにしても判決では韓国の「国際法に向き合う姿勢」が問われる事に違いはない。国際法を優先して妥当な判決を出すのか?それとも「反日」と言う感情を法に優先させる愚をまたもや犯すのか?判決次第では所謂徴用工問題の解決が更に遠退く。勿論韓国の裁判所の判決に日本が介入する事など出来ないが、我々としても成り行きを見守っておかなくてはならない。本気で日韓関係を改善したいなら韓国の出すべき答えは只一つ。勿論尹錫悦もそれは理解している筈である。コイツも文在寅のアホと同じ愚を犯すのか?要注目である。