今回紹介する本は
「さみしい夜にはペンを持て」
糸井重里氏 推薦!
「長編詩であり、冒険絵本であり、あらゆる少年少女のハンドブックであり、
文章を書くことがすっかりおもしろくなってしまう魔法の本。
こんな本は、世界中でもはじめてなんじゃないかな」
他者より先に、自分との人間関係を築くための本
『嫌われる勇気』古賀史健が、
はじめて13歳に向けて書き下ろした
「自分を好きになる」書き方の寓話
古賀史健さんより
「作文や読書感想文を上手に書く必要はありません。それよりも大切なのは、書くことを通じて自分と対話を重ね、知らなかった自分を発見し、自分を好きになっていくことです。ぜひ、本書を入口に『書くこと』のおもしろさに触れてください」
本屋でこれを初めて見かけた時に、いわゆる自己啓発の類に属する本だと気付かなくて
買った後にこの本が「嫌われる勇気」の作者の本だって知ったんですよね。
というのも、最近は自己啓発本を読むことから避けていて、
それこそ読書を意識的に始めた時はそういう本を多めに読んでいたんですけど、
ある時、仲の良い友人から
『自己啓発本ばかり読んでると、考えが偏っちゃったり自分の意思が無くなっちゃいそう』
っていう話を聞いて、
それが物凄く自分の中で腑に落ちまして。(ある意味これも友人から啓発されているので元も子もないような気がするが、お許しを。)
それきり本屋で自己啓発本コーナーが目に入るたび、すぐに目線を逸らしていました。
でも、この本は自己啓発本コーナーではなく本屋が一番売り出しているであろう台の上に並べられていて、
表紙のイラストも可愛らしく『わいは自己啓発の本だぞー』っていうオーラも纏っていなかったので、思わず購入してしまったとです。
率直に言うと、今自分が何かに対して大きな悩みを抱えていたわけではないので、
読んでみて自分の役に立ったかと言われれば、素直に「うん」とは言えないなあといった内容でした。(偉そうですみません)
ですが、タイトルからもお察しの通り、「書くこと」に価値を見出している本であるため、
こうしてブログを通じて自分の考えや感想を書いている身としては、凄く背中を押されたような、肯定されたような気持ちになりました。
作者も繰り返し記述していましたが、決して日記を書き続けることで何かが解決されたり自分を大きく変えられる訳ではなく、
自分の考えを日々メモする癖をつけることで、
自分の今の感情をうまく表現するにはどういった言葉がぴったりなのか熟考したり、
未来の自分が見返した時に、こういう風に考えていたのかと自分と向き合ってみたりする
というのがこの本の目的なんだと思います。
まあざっくり言うと、自己分析みたいなものなのかなーと。
就活を経験した人なら恐らくわかると思いますが、
「自己分析を制すものが就職活動を制すのだ!」
的な言葉が、本や得体の知れない人のサイトによく載っているように、
人生においても、自分をよく知ることがまず大事なんだと。
そうことをこの本は伝えたかったかなと思います。(※あくまで個人の感想)
だから、全員が全員この本を読んで納得する訳ではないけれど、
「書くこと」を通じて、
『自分と向き合ってはどう?』
と優しく語りかけてくるような本であり、決して
「今すぐ日記をつけろ!」
とか
「1年日記を書き続けたら、自分を変えられる!」
といった、安っぽい言葉が並べられている訳ではないので、そこはご安心を。
では、最後に個人的に面白いなーと思った文章を幾つか紹介して終わりにします。
「『思う』と『言う』の距離が遠いだけ。言葉を外に出すまでに、時間がかかっているだけさ。決して頭の回転が鈍いとかじゃない。」
自分に向けて言われてるように感じた文章です。
僕はそんなにお喋りな方ではなく、話すテンポも遅い。
特に高校生までは何とも思わなかったんですけど、大学に入って色んな人と会って話していく中で
「この場面で、こういう言い方したい!」って時に全然言葉が出てこなくて、
だから、言葉が淀みなくポンポン出てくる人のことを密かに羨んでいたんです。
芸能人で言うと、高橋ひかるちゃんとかDJ松永みたいな。
(↑ちなみにこの動画面白いので見てみてー。)
フリースタイルラッパーなんて、もうそれはそれは雲の上の存在です。
だから、この文章を読んで少し救われたというか。
だからこそ、こうやって書くことでボキャブラリーを増やして
『思う』と『言う』の距離を縮めることができればなーと。
日々修行でございやす。
「ただ、言葉を決めるのが早すぎる。手っ取り早く、便利な言葉で片付けている。言葉を探すめんどくささに屈している。おかげで、自分の気持ちから離れた文章になっている。
ーーー
手で出すような暴力も、言葉による暴力も、大声で怒鳴って相手を黙らすのも、彼らにとってはそれが『コスパがいい』やり方なんだよ。」
最近、
ヤバい、エモい、草、などなど
簡潔に表現する言葉が出てきて、もちろん僕もそう言った言葉を使ってしまう時もありますが、
出来るだけその場その場に適した表現をできればな、なんて思ったり。
オードリーの若林さんもラジオで話していましたが、
言葉探しで楽をするなと。それを怠ってしまうと、いつか痛い目に遭うと。
特に個人的に、「草」っていう表現が物凄く苦手でして。
なんか人を下に見るような、蔑んでいるような言い回しに聞こえてしまう。
何でもかんでも「草」って言って話を片付けてしまうのは、ちょっとどうなのかなーって。
仲の良い友人が使ってて嫌いになるとかは全然無いんですけどね!そこは強調しておきたい。
「でも、日記の向こうに読者がいると思ったら、もっと『わかってもらおう』と努力するだろ?感情に走りすぎず、そこにコスパなんか求めなくなるだろ?僕たちは、わかってもらおうとするから、言葉のペン先を細くして、言葉の色彩を豊かにする。全ては、読者にわかってもらうためなんだ。」
この文章を読んでなんか、なんで自分がブログを書いているのかっていう答えがちょっとだけわかってきたような。
ほんの数人しか見てないとは思うんですけど、
「誰か」に向けて書くことで、雑に文章を扱わず丁寧に言葉を考えるようになったし、
微かではあると思うんですけど、ボキャブラリーが増えたような気がする、かもしれない。
いつか見返したら、
「なんて恥ずかしいことを書いてたんだ!」
って思うかもしれないけど、まあまあ、それはそれで面白いかなと。
てな感じで、
少しでも「書くこと」に興味があったり、
日記をつけてみたいとか、実際に自分の考え記録してるよーって人にもオススメなので
ぜひ読んでみて下さい。
では、また。
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