作品展 | 僕の美術教育論

僕の美術教育論

美術教育には、二つの意味が含まれている。「美術の教育」と「美術による教育」、すなわち美術という「技術」教育と美術という「芸術」を通じての人間形成である。

高槻市立第三中学校 美術デザイン部 作品展

先日、招待をいただき訪ねました。
このクラブの指導をされていらっしゃいます児玉先生。
その指導ぶりは、中学生の域を越して一人のアーティストを育てていらっしゃいます。
公立の中学校ですから3年間在籍し卒業をしてしまっても、クラブ全体のクオリティが下がらないのが素晴らしいと思います。
先生に話を伺うと「最近の学生は美術離れが激しく、クラブというと体育会系に行ってしまいがちです。美術部として学生を集めるところから苦労がいります」とのこと。
作品を作るのに決して材料は購入しない。
学校から出た、トイレットペーパーの芯、保健室で使っていたボウル、耐震補強工事で出た廃材などを利用されています。

本当の美術教育は、こういったところにあって、材料から吟味し、それを観て触れることから想像を膨らませ、創作を始め、作品を作る。

児玉先生の言葉で印象に残ったのは、「本当の美術教育をするには、授業時間だけでは、ぜんぜん足りない。どこの学校にも美術クラブがあるはず。その美術クラブが頑張るべき」。

毎朝6時から学生自ら考案したデッサンの朝練。

この作品展を開催しているギャラリーは、先生個人の自費です。
今回含め、何度も観させていただいたこのクラブの作品展は、学生たちのとても素敵な創意工夫を観させていただき感動でいっぱいでした。